2014年7月8日火曜日

スポット溶接の試み (その6) 回路は出来たが失敗

スポット溶接シリーズ第6回は、回路はできあがりましたが、上手く溶接できませんでした.パワー不足か?

外観はこんなです.電解コンだけが巨大.いやサイリスタも巨大なのですが電解コンがあまりにも巨大すぎてサイリスタははるか下界に霞んで見えます.ブルーのは電流プローブです.VVFケーブルは溶接電流を流します.この写真に映ってないところに、5V電源と25V電源があります.
↓ここはサイリスタのゲートドライブ回路.黄色いボタンのプッシュスイッチでスパークさせます.実験の結果、プッシュスイッチのチャタリングはサイリスタの一度オンするとそのままオンする特性のため問題にならないことがわかりました.期待通りでよかよか.
↓これがサイリスタ周辺回路です.ゲートドライブ回路の定数は忘れました.スパーク電極はアノード側のがそれです.
↓スパーク電流を、充電電圧を変えて観測しました.25Vチャージで1020Aと、なかなかご機嫌なスパーク電流を流せています.これならバシバシとスポット溶接できるかな?
←5Vチャージ  150Apeak
   ←10Vチャージ   350Apeak
←15Vチャージ   600Apeak
←20Vチャージ    800Apeak
←25Vチャージ   1020Apeak
←30Vチャージ    1200Apeak超
↓良好な電流を得られたので、さっそく乾電池にニッケルリボンをスポット溶接してみます.溶接電極はVVFケーブルの末端をそのままです.
↓ニッケルリボンは、0.15mm厚の物です.中国から買って、4mで$14.4なので国内で調達するよりも数分の1のお値段です.
↓しかし出来上がりは残念な結果でした.VVFケーブルの銅とニッケルが軽く溶着するものの、肝心の電池との溶着が生じません.これではダメです.たくさんの原因が想定されますので、ちょっち研究が必要そうです.
↓ちなみに、鉄にスパークさせて生じたクレーターはこんな様子.威力はありそう.
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かしこ


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30 件のコメント:

  1. 製品には煤が付いていないので、その辺に問題がないでしょうか、
    リボンに 1φ 0.5mm 位の突起を付け 母材の電流が集中すると そこが溶けやすく上手くできないのでしょうか。

    もう一つは SCRは 止められないので、
    制限インダクタを直列にしてピークを抑え IGBT で2発ぐらいに分けたら良いような気もします。

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    1. こちらでは電極間に切り込みを入れて渡り電流を切っています。
      http://www.yokodai.jp/spotWelderNickelPlate.html

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    2. おそらく参考にされたページ、パワー素子はFET 2個でもいけるらしい。
      こちらならPWMで電流調節も可能。

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    3. URL忘れてました。
      http://e-commuter.com/welding/index.shtml

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    4. 厚いリボン 切った意味が分かっていない。
      https://www.youtube.com/watch?v=M19zb89z4XM

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    5. タイミング回路を見つけました。
      http://shimmys.dyndns.org/manufact/SpotWelding/SpotWeldingDesign.pdf
      小生の考えているMOTスポットは大きく熱い鉄板用。

      こちらのは薄いタブ用ですから、応用法が違うようです。

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    6. ご指摘の通り、なんとなく最も気になっているのは、通電時間が短すぎるのではないか?ということなんです.回路シミュレーションよりも実機の通電時間が短いんです.皮肉にも直列抵抗を小さく作れてしまったため、その副作用かもしれません.仮説ですが.

      電流測定は出来るようにしましたが、ニッケル板と下地電極の温度プロファイルまでは測定困難なので、手探りの最適化にならざるを得ないのがショボいところかと思われます.

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    7. タブ極を切り分けるのは通電距離が長くなって流れにくく、下へ通り抜けて、
      電池側に届かせる目的です。

      使用時には並列に流れるので、抵抗には成りません。

      タブに突起整形をするのは電池側との接圧を高めやすくするためです。

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    8. 接圧が低いと抵抗が高く電圧損が増えて急激に温度が上がりすぎて、溶解蒸発 吹き飛ばし となります。
      煤(微少金属粒子)はその痕跡です。

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    9. 溶接電極をどうするかも考え中なのですが、ハンダごての先っぽはどうでしょうか? 一応は銅が主材料で、外側は鉄かもしれませんのでそれがイマイチかもしれませんが.

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    10. 私の場合は、タフピッチ銅をを買いました、(少し前に書いています)
      ホームセンターでは以前あったのに、パイプは見つかるんですが、ロットは見つかりません。
      使うときには軽く鍛造して、硬度を上げてやらないと、シタが溶けたとき負けて、
      変形し安いようです。

      VVF2.0CX2 より VVF 2×2.6mm を先端から鍛造し少し細くなったら(1.5mmくらい) 更に ヤスリか ペーパーで少し丸みを持たせると、
      電流集中具合がよいようです。

      太くするのは、熱が逃げやすいように、先端元を細くするのは、電極を寄せやすいように、丸みを持たせるのは中心に圧力が集中して、尖らさないのは電流が集中しすぎないようにするためです。

      太くて小さな値のコイルを入れるのは、冷えているとき電流が立ち上がりすぎないように、少し加熱してから、ピークに達するようにです。

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    11. 銅棒の外径は10φ 鍛造してから、先端1mmくらいは6φに細くして、軽いアールにする予定です。

      電線は架橋ポリエチレン耐熱で38スケ(外径14φ)です、これに使う圧着端子は 結構大きく6φのネジ止めです、10φの銅棒にカナノコで立てにスリットを入れて、挟み込みボルト止めにする予定です。

      接続は前面圧着器の場合は6角になるので良いんですが、普通のくさび形では
      一部面積が細くなり、加熱が心配です。(どちらのタイプもサイズが大きすぎて持っていません)
      熔接で調べますとホルダーに入れるとき、銅管を被せてネジで締めるのが多いようですが、 
      https://www.google.co.jp/search?q=%E6%BA%B6%E6%8E%A5%E9%9B%BB%E7%B7%9A+%E6%8E%A5%E7%B6%9A&tbm=isch&tbo=u&source=univ&sa=X&ei=3fm9U8jRG4_48QX9ooKoCQ&ved=0CGEQsAQ&biw=1366&bih=619#imgdii=_
      圧着端子ですのでタップをたてても抜けると思うので、
      、半田付けにしようかと思っています。

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    12. これから、ホームセンターに行きます

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  2. 金属は温度が低い間抵抗が低く、大電流が流れてもなかなか加熱しません、
    温度が上がってくる(溶融)と抵抗が増えて小電流でも加熱が出来ています。
    その後温度が下がって、溶着し、急速に冷えないと内部にダメージが残ります。

    ほかの回路例では充電にランプを使って表示と低電流を兼ねているようです。

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  3. 先ほどは、クーピーペンシルストーブを仕舞い、扇風機を出してきました。
    ついでに、
    以前買ってあった百均のメラミントレーを探し出しました(現在はホルモン問題でなかなか見つけることが出来ません)。
    これは上アームの絶縁体にします。
    それと、10mm角の鉄パイプ猛者がしました確かもう一本有ったと思っていたんですが、
    20cm位のしか見つかりませんでした。
    出来ればこれを上のアームに、下のアームは別の材料で作り懐を広くと思っています。

    マイクロウエーブレンジの基盤にはマイコンと表示回路、電源トランス、パワーリレーが2個
    (1個はヒーター用、これは予備にして)パワーリレーの駆動電圧を電源トランスから取り、
    メインSW、起動ボタンを付けて再利用の予定です。(不要と思われる部品は適当に基盤が小さくなるように外します)

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  4. ソニーOB:佐藤2014年7月9日 21:12

    リチウムイオンバッテリーやっていた頃を思い出しました。ニッケルタブ付だけでしたので溶着条件を変えることはないからどんな条件だったかは忘れてしまいました。
    足踏み式で踏むと電極が降りてきてバチッとやっていました。

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    1. フットスイッチ持ってないんで、調達しなくちゃいけないんです.
      電極は考え中.

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    2. 少量のタブでしたら、給電極が並列型のようですので、持つところにマイクロSWを付けられたらいかがでしょうか?

      また、放電極は尖らさず、球面が良いようです。

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    3. マイクロSWでもいいですね

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    4. TIG熔接の時 トーチのそばにマイクロSWを括り付けてあって、押すとフレーターとか言う低減モードになるのがありました。
      このときに棒を少しずつ足して流すと、ビードが滑らかになるんですが、

      直流なんで流れるとトーチが引き寄せられる 力って割と強いですね。

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  5. 基本、加圧しないとスポット溶接はダメなような。たぶん溶接ナゲットが形成できない。
    20代のころ、スポットの溶接条件を導き出す数式作ったんだけどなあ。

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    1. むむっ、自動車業界の方でしょうか?
      確かに電流経路からすると、加圧は必須ですね.
      また電極間距離が広い方がいいかもしれません.
      ネットの情報だとバチッとやりゃぁ簡単にできそうに誤解しがちですが、スポット溶接の成立条件はなかなかピンポイントのような気がしてなりません.

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    2. 元産機メーカー社員です。販売でしたけど。
      条件は組み合わせですよね。加圧かけなければ、多くの電流が必要ですし。コンデンサ型は容量が決まってますから。電子レンジのトランスで交流式なり、整流式なりっていうのもあるんでしょうけど。とりあえず、ダボ出し(突起)は有効かもしれないですね。

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    3. 加圧、突起、、、実現方法を考えます.ぎゅっと押しつけるジグをちゃんと造るのは大事な仕事のようですね.がんばります!

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  6. 自動車のロボット君は1点ごとに制御するんですね。さすが。
    http://www.daihen.co.jp/yosetsu/p_resistance_controll/pdf/re-01a_re-m1a.pdf

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  7. 接続板を挟みでスリットを入れて、電極間隔を狭くしますと、
    接続板側の通電距離が長くなり、流れにくいですが、
    電池側は短くなって、有効に流れやすくなります。

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    1. 突起とスリットについても考えたいと思います.なんつってまずは加圧出来るジグを造ろうと思います.

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    2. 電池タブの場合はそれほど強い力は、要らないような気がします、
      電極のかたちが良ければ、しっかり持ってぐっと押さえるだけで良いと思います。
      ニカドバッテリー単1相当2個並列(瞬間電流が結構取れる)から
      直接付けたときは、押しつけて 通電すると約0.3秒くらいで溶けたように覚えています。

      2mm厚 鉄板の場合は面積に応じて加圧が必要ですが・・

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