2014年9月19日金曜日

申し訳ないが、ジャンカレーに懸念を表明させていただきます

秋葉原の末広町から少し歩いたところに「ジャンカレー」というお店があります.前から気になっていたのでトライしてみました.
↓その後で飲み会だったので小さめのカレーを食べるくらいでいいや、と思っていたので普通盛り+メンチカツをオーダーしました.ところが出てきたのは650gあるという超大盛り.「当店の大盛りは1kgです」という貼り紙の意味を理解できましたが時既に遅く、650gを食べ進めたわたしでした.
食べ始めの感想としては、スパイシーでなかなか美味いじゃないか、でした.果物の甘みもある.ココイチのシャバいカレーとは違ってこれはいいぞ、などと思いつつウマウマと食べました.

がっ、半分を過ぎた辺りで古い記憶、いや古い傷のようなモノがシクシクと痛み出す感覚が蘇って来ました.そう、この味は昔食べた経験がある.最初は美味く感じるが、だんだん飽きてくるこの感触、、、これは、、、、

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むかし、自分でカレーを調合して作るのに凝っていました.玉葱、生姜、大蒜、ターメリック、クミン、クローブ、胡椒、ガラムマサラ、コリアンダー、カイエンペッパー、カルダモン、、、いろいろと調合して作りました.でも、手作りカレーは難しいです.スパイシーでさえあれば美味いわけではなくて、食べ疲れのしない、バランスの獲れた味にするのはわたしには無理だ、と悟りました.

醤油とみりんとお酒で作る和食は、カレーに比べると簡単です.醤油とみりんとお酒のバランスが少々崩れたとしても美味しく食べられます.でもカレーは、主張の強い個々のスパイスが喧嘩し合って、バランスを取るのがとても難しい料理です.調合して味見した時点では、たいてい美味く感じてしまうものなんです.ですが問題は食べ続けると発生します.クミンの香りが強すぎて嫌になるとか、クローブが強すぎて嫌になるとかです.それをスパイスのバランスが悪い状態とわたしは定義しています.

もっとも、「インド人シェフのカレーレシピ」のような本を見て、その作り方通りに作れば、好みに合うかどかはともかくとして、スパイス同士バランスの獲れたカレーを作れます.でも、自己流で味を追求するともうダメ.失敗カレーしか作れませんでした.

やがて、カレーという料理の難しさに耐えられなくなって、自分でカレーを調合するのはやめてしまいました.その敗残の歴史を証明するスパイスの残骸はまだキッチンに残っています...

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さて、ジャンカレーの味ですが、わたしがつくった敗残カレーの味と言ってはお店に申し訳ないですが、そういう味です.特に、カルダモンの過剰投入の可能性があります.カルダモンというスパイスは、バニラとは違いますが甘い香りのスパイスで、4人前を作るのに2粒ぐらいで止めておくべきだとわたしは思います.林檎のようなフルーツを大量投入していると思われるジャンカレーなので、カルダモンが少量でも効き過ぎるのかもしれません.
過剰な甘い香りのため650gも食べ続ける気にならない.レトルトでこんな味があったなぁと段々思えてくる.それがジャンカレーの残念な味わいでした.

わたしが最も憎いカレーはココイチのカレーです.是非ともココイチには消えて欲しい.シャバくてスパイシーじゃなくて、値段が高くて、なにも良い事なんかない.5辛にすると¥150ぐらい価格upしませんでしたかね?
でも、ココイチには別の事も思います.あの薄っぺらでレトルトにも劣るココイチのカレーこそが、リピータビリティに貢献しているのだと.わたし個人の趣味ではクローブリッチでハードなカレーを好むのですが、そんな味のカレーを大規模展開して継続的に客が来るわけがありません.主張を無くしたココイチは、あれはわざと狙って不味くする事で万人受けとリピート需要を狙っているのだろうと思います.大嫌いだけどビジネスとして成立させている事は認めざるを得ない.

一方で個人営業のカレー専門屋は、お店なりの個性のあるカレーを提供しているわけですが、それは同時に、お客を選別してしまいます.わたしが大好きな祐天寺の「カーナピーナ」だって、「あのカレーだけは食べれない」っていう人はよくいますから.

ジャンカレーは都内に数店舗あるようで、ココイチのような没個性路線と、カーナピーナのような個性化路線のどこにポジショニングするのだろうか? 言ってしまえばそこに最大の興味があったわけでしたが、それ以前の問題で味のセッティングが悪いというのが結論でした.

味のセッティングを変更して、店名も変更して出直したらよい成績を残せるかもしれません.

かしこ


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10 件のコメント:

  1. ソニーOB:佐藤2014年9月19日 19:16

    今日の昼は割合近所にある産地直送(野菜など)のお店でランチタイムだけやっているカレーを食べてみました。ずいぶん前(数年前)から気にはしていたんですがなかなか行くチャンスがなく、やっと今日行ったという感じです。
    お店の外に「カレー 300円」とありまして産地直送のお店だから美味しいだろうとは思ってました。お店に入るとレジでラミネートのカレー券をもらいます。で、つぐのはセルフサービスでごはんとカレーが置いてあります。基本的には分量は自由です。ただしカレーの2度注ぎはご法度です。当然ですが。おかわりは150円です。またこれも当然ですが1皿を二人以上で食べるのもご法度です。
    結構な量を注いで食べました。安い事もあって肉はひき肉で、野菜は7mm角ぐらいのにんじんとジャガイモが入っています。味はよくある家庭のカレーです。値段の割にはおいしいと思いましたし、自分で量を調整できるのも良かったです。超大盛りもOKです。
    食べ過ぎたので夕食は事前にパンを買っているのでお腹がすいたら食べようと思っています。まだお腹は減ってないです。
    300円でおかわりは出来ないけれど盛る量は自由なので安いと思いました。また平坂さんのいうしゃびしゃびカレー(私も好きではない)ではないです。
    ココイチは15年ほど前に行った事あっただけです。最近では多賀城にもゴーゴーカレーが出来ましたが行ってないです。平坂さんは行きましたか?
    結構TVでも紹介されましたが2年ほど前にお茶の水から神保町あたりを歩いていて意外とお客が入っていないのを見て、TVで紹介されるほど流行っているわけではないんだなと思いまして、なかなか足がそちらへ向かないです。

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    1. ¥300で食えるカレーはそれはイイ!

      家庭で作るカレーでも意外に美味しいケースがありまして、どのカレールウかを探しているんですがみつからじ...いまのわたしは自分でカレーを調合するのではなくて、市販のルウに自分好みのスパイスを追加する方面へ進んでいます.

      ゴーゴーカレーは、まぁいいんじゃないかと思っています.若干甘過ぎかもと思いつつ、秋葉でたまに食べます.リピートしたいと思うくらいの味ではあると.先日旅行した金沢が発祥であるらしいです.

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    2. ソニーOB:佐藤2014年9月19日 19:37

      安くてまずいお店はたくさんありますが、そこそこの値段でまずいお店はちょっと腹が立ちますね。
      牛タンやさんでも結構あったりしますね。牛タンはまずまずなんだけどご飯に力を入れていないというか、どんなお米使ってるの?と思うのがあったりします。
      名古屋の麦とろが有名なお店でご飯が今一つなのは残念だった事もあります。
      意外とほっともっと(ほか弁)のご飯は美味しいと思います。だから基準はこのほか弁のご飯なんです。ほか弁は安いのにこのご飯で、そこそこ値段取りながらほか弁のご飯よりまずいのは許せないのです。

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    3. 特に東京には多いのですが、有名店をただ尊敬するしか能の無いバカ消費者がいるから持ってるんだろうなという不味い店をちょくちょく見かけます.近隣でその筆頭は、目黒駅前のとんかつ「とんき」でしょう.たべログのコメを見てるとバカが多いわ.http://tabelog.com/tokyo/A1316/A131601/13002040/

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    4. ソニーOB:佐藤2014年9月19日 20:15

      味は知る由もないけれど写真見ると、ヒレカツなのかな?衣と肉がきれいに分離しているのが多く観られますね。これでいいのか?と思いますね。
      仙台にとんかつ杉という肉屋がやっているお店があって、そこの肉屋のひれ串揚げは1本180円でした。なかなかおいしい。
      2本で800円とは・・・
      んーーー写真流してみているけどどうみてもおいしいとは思えないような写真が多いです。ある意味逆効果のようです。嫌がらせなのかな?笑ってしまいました。

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    5. 衣と肉が分離、そうなんです.バカかと言いたい.
      それで、中年の身なりの綺麗なおじさんが「美味しかったです」などとレジのところで最敬礼なんかしちゃってて、滑稽としかいえんかったです.
      わたしの知り合いで心ある人々は皆、「なんだアレ?」って言ってます.
      fuckすぎます.

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    6. ソニーOB:佐藤2014年9月19日 23:24

      池波正太郎も愛したお店と書いていた人もいましたね。
      1990年没らしいのでお店も代替わりして今の店主が良くないのかな。
      それとも肉の収縮率が極めて大きいとか。写真で見る限りパン粉のサクサク感も感じられないようで、なんか料理が下手なうちのお母さんが作ったとんかつを紹介します!って感じです。

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    7. 池波正太郎もよくわからん人だったのでしょう

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  2. ジャンカレーを食べた日にブラウニーの前も通ったはずですが、ガンコは開いてましたが隣のカレー屋に記憶が無いので閉まっていたんだろうなきっと.今度トライしてみます.

    末広町を背にしてブラウニーから1ブロックぐらい歩いた並びに、小さくて汚いカレー屋があります.カレーライスじゃなくてカレーごはん と名付けています.興味が湧いたのでトライしようかと迷いました.いつかトライしたいと思います.

    昔から秋葉にあるカレー屋「ベンガル」はよろしいと思います.めちゃ腹が減った時には量が少ないのが難点ですが.固定客獲得系の味.

    「ラホール」もよろしいかと.たまに食べます.ブラックカレーはやはり庖丁人味平へのオマージュなんでしょうか? 固定客獲得系の味.

    「カレーの市民アルバ」は、悪くはないけど、一般向けと固定客獲得との狭間で悩んでうまくいかないタイプみたく思います.

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  3. 大田区のインディアンの外観写真を見ました.
    飲食営業のセオリー無視というかなんつうか、支那そばとカレーを提供しようとして玉砕してやしないかと、知らないと確実に敬遠してしまう外観ですな.蒲田方面へ行くといつもニイハオに吸い寄せられてしまうんで餃子ばっかし食べてしまってます.

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