2014年11月7日金曜日

ホウ素でする核融合っていうのがあるらしい

先日ロッキードが発表した、小型核融合炉実用化の可能性があるというニュースには眉唾かもと思いつつも注目せずにはおられません.   http://hirasaka001.blogspot.jp/2014/10/blog-post_40.html

ロッキードから新しい発表がないかしらと検索してみたところ、続報は無かったのですが、別の種類の核融合があるそうで、あまり実用性はなさそうですが紹介します.ホウ素でする核融合です.  http://gigazine.net/news/20131010-radiation-free-nuclear-fusion/
実験装置はそんなに大きくないです.紫色がオシャレですな.黄緑色のストライプを混ぜたらNervっぽくてもっといいかも.
核融合というと、重水素とか三重水素のような軽い元素をヘリウムのような重たい元素に変換するのがパターンですが、ホウ素でする核融合はその逆パターンの核融合です.それって核分裂じゃねえの?と思うのはわたしだけではあるまいよ.
ホウ素11 + 陽子 = ヘリウム4 3個 + エネルギー
う~ん、どうみても核分裂.エネルギーが出るんじゃなくて、吸熱反応だったりしねえだろなと思わんでもない.ただしこの反応の良いところは、中性子が出ないから安全だっていうコトだそうです.

それで上のニュースは、ホウ素をレーザーで炙ってする核融合です.レーザー核融合というと、たくさんのレーザーで水素を撃って核融合させる、とても苦労する方法が知られていますが、上のニュースではたった2本のレーザーでホウ素核融合ができたというのが新規性のあるところ.
↓原理を下図で説明しますと、ブルーの長方形がホウ素のターゲットです.右下からのレーザーでホウ素を蒸発させプラズマ化させます.そこへすかさず、左からのレーザーでアルミニウムを叩いて生じた陽子をホウ素に叩き込むと、核融合が生じてヘリウムが出来るという仕組みらしい.
この核反応は従来から知られていたのですが、短パルスレーザーを使うことで、瞬間的な高温を達成したところがキモのようです.昔から知られている「フューザー」という装置を改良したシステムのように思いました.wikiによるとフューザーにはアマチュア製作愛好家もいるそうです.

顕微鏡サイズの領域でチビチビと融合反応を起こさせる方式のように思われ、発電に使えるほどの元気が出るかどうかは謎ですかな? 毎分のレーザーパルス数がアイドリングで500回転、レッドゾーンで1万回転なんていう内燃機関が実用化されたらいいですね.

かしこ


人気ブログランキングへ

0 件のコメント:

コメントを投稿