2017年3月9日木曜日

proxxonフライス盤をCNCに改造する (13) ネバつくY軸ステージの原因

前回の出来事は、右図のような構造のY軸のステッピングモーターを駆動してみたところ、フレキシブルカップリングが伸び縮みしてしまったというトラブルについて言及しました.

proxxonをCNC化する取り組みは海外サイトに沢山あるので、そういった先人達はフレキシブルカップリングを使っているのか、リジッドカップリングを使っているのか、どっちだろうと写真を眺めたところ、リジッドを使ってる事例は見当たらず、皆さんフレキシブルだとわかりました.

何でだろうなぁ? どうして他の人々はフレキシブルカップリングで問題ないのだろう?

Y軸ステージを手で動かしていて、妙なコトに気付きました.

Y軸ステージが、特定の場所でカックンと何かに当るんです.局所的にY軸ステージの動きが渋いとも言えます.その場所でモーター軸方向に加わる力でもって、フレキシブルカップリングが伸縮していたようです.↓このように

Y軸ステージがカックンするのは何処が当っているのか?
↓それは、Y軸ステージの土台にである凸型レールでした.囲いの場所です.

↓囲いの場所を下から見上げた連続写真です.Y軸ステージの外縁部の凸と、土台の凸型レールが見えます.Y軸ステージを押し込んでゆくと、3枚目の写真でが衝突してカックンします.これが原因です.ここが出合って衝突してちゃダメでしょう.
↓というわけで、下図のレールを少し削って高さを低くすればカックンしなくなると思われます.これは調整でどうこうできるわけもないので、軽く不良品だと思います.
削って解決したらフレキシブルカップリングでもOKという成り行きになります.

追記: 衝突する場所を上下とも削り注油もしました.カックンは無くなりました.でもダメ.フレキシブルカップリングの伸縮によるバックラッシュは目で見て露骨に判ります.ちくしょう.

学んだこと: わたしはこの試行から、モーターにスラスト荷重を加えてはいけない事を学びました.

許せ! 全国220万人のメカ設計者よ...侘び、侘び、侘び   (電気屋なんてこんなものwww)

部品入荷までしばらく休載しま~す.

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かしこ

8 件のコメント:

  1. 2000円札普及委員会2017年3月9日 8:12

    このカップリングの伸び縮みをみると、バックラッシュが大きくなるように見えます。バックラッシュが大きい場合、モーターにエンコーダーをつけても、実測値はズレてしまうから、カップリングの向こう側のテーブル側にエンコーダやリニアスケールを取り付けることになりそうです。
    しかしベローズドカップリングで調べてみたら、ノンバックラッシュタイプもあるのですね。ノンバックラッシュタイプのカップリングの場合は、エンコーダ等の測定をしなくてもオープンタイプのモーターの回転数だけを計算して加工して、十分な精度が出せると思います。

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    1. Bellows couplerとは聴き慣れぬと思い調べましたらありました.カップリングの種類はいろいろあるみたい.カップリングを買ったのは、小学生のときに模型屋で買った物以来でした.

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  2. 2000円札普及委員会2017年3月9日 11:45

    >>何でだろうなぁ? どうして他の人々はフレキシブルカップリングで問題ないのだろう?

    ボーっと考えていたのですが、テーブル下の送りねじで位置が決まるからですね。上で書いたようにノンバックラッシュタイプでなくても、『モーターと送りねじの位相が狂わなければ』問題ありません。

    ただ、テーブルがガツンとぶつかれば全体的にねじれが発生するし、ホロセット程度で締めている程度ですのでずれも生じるのではないかと思います。

    ↓この書き込みは忘れてください。
    >>このカップリングの伸び縮みをみると、バックラッシュが大きくなるように見えます。バックラッシュが大きい場合、モーターにエンコーダーをつけても、実測値はズレてしまうから、カップリングの向こう側のテーブル側にエンコーダやリニアスケールを取り付けることになりそうです。

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    1. > テーブル下の送りねじで位置が決まるからですね

      あぁ、それだ.もやもやしていた謎が解けました.
      根本的に構造を誤っていることに気付きました.
      現状の構造は、ステージと送りねじの位置関係(スラスト方向)を規正していません.規正する部品を外してしまったからです.

      変更変更

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  3. 2000円札普及委員会2017年3月9日 12:53

    >>衝突する場所を上下とも削り注油もしました.カックンは無くなりました.でもダメ.フレキシブルカップリングの伸縮によるバックラッシュは目で見て露骨に判ります.ちくしょう.

    Y軸送りねじの取付にガタがあるのではないでしょうか?
    特に軸受(送りねじの軸エンド部)に隙間があると、Y軸進行方向で隙間分のバックラッシュが発生します。組付けるときに隙間なく、優しく叩き入れるのがポイントと思われます。

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    1. >Y軸進行方向で隙間分のバックラッシュが発生します

      このフライスの元の構造がそうなってました.いもネジで固定するタイプのリングでスラスト位置決めしていました.そこはガタついてました.分解してる時に、こんなんで良いのだろうか?と思ってました.

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  4. 2000円札普及委員会2017年3月10日 10:09

    >>このフライスの元の構造がそうなってました.いもネジで固定するタイプのリングでスラスト位置決めしていました.そこはガタついてました.分解してる時に、こんなんで良いのだろうか?と思ってました.

    その2の写真3の黄色い枠で囲った所ですね。
    内側にカラーをホロセットで止めて、反対側はハンドルで抑える構造?
    間になにがしかの滑り構造(ベアリングもどき)やバネがあるのかしら?
    ダイヤルとハンドルだけを外して、軸を保持する部材は残してモーター取付は難しいのかしら?

    と妄想してみました。

    多分軸の長さが足りなくなるのだろうけど・・・

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    1. >内側にカラーをホロセットで止めて、反対側はハンドルで抑える構造?

      まさしくそのとおり.
      バネは存在せず、オイルまみれのワッシャが1~2枚挟まってました.

      >軸を保持する部材は残してモーター取付

      まさしくそのトーリ.
      ネットにはそういう事例もあるんですが、部材の端面が斜めってるので、やるなら平行化の追加工が必要なため回避しました.捨てずにとってあるけど.

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