2012年2月16日木曜日

いまの経営者が円高とかデフレに文句を言わない理由はなにか?

先日の電機メーカー総崩れ決算報告のときもそうでしたし、経団連だかなんだかの会長が会見するときもそうですが、悪いのは円高とデフレだっていう奴が全然いないっていうのが不思議であると、このブログで何回か書いたことがあります.

かつて1987年頃の円高不況の時には経営者が円高で死ぬ死ぬと騒いでいました.

この差は慣れですか? デフレに慣れたんですか? 円高に慣れたんですか? リストラに慣れたんですか?

日本人には、上に行くほど無謬性に足を取られてバカになるという特性があります.日銀が金融政策を転換しないのも、財務省が増税一辺倒なのも、その主因は諸先輩方の伝統を否定するなんてタブーを絶対に言えない出来ないっていうふうに自縄自縛してしまうからです.

ちなみに、民主党主流派はというと、労働組合員風情が政権取ったらアノミーになっちゃった状態なのでバカの程度は民主党主流派の方がはるかに深刻なわけですが、ここではそれはさておきます.

国内市場がデフレで交易条件が円高だっていう悪環境を変える必要があると経営者が発言したとしてもその経営者の手腕が疑われることなんかないと思いますけど、いまの経営者は、円高とデフレを所与の条件として受け入れ、より一層リストラに邁進いたしますとばかり言ってます.その理由は、日銀や財務省が自縄自縛的にタブーを作ってしまっているのと同じなんじゃないか? つまり、いまの経営者同士とマスコミがつくる社会において、グローバリズムを否定するような言説が自縄自縛的にタブーになっているんじゃないでしょうか? そのせいで、交易条件を変えるべきであるという日本国完結的ともとれる経営論理をひけらかすのは恥だという雰囲気になっていると.

なにせ、アメリカの真似をしてグローバリズムに乗れば好景気になるはずだと主張して20年間やってきた経団連ですから、いまさら修正しますとは言えないっていう自縄自縛にハマってるんじゃないかね? だとしたら、上に行くほど無謬性に足を取られてバカになっているのは官僚や御用学者だけではなく、今の経営者もバカになっているっていうことになります.

それで¥75の円高のせいでビジネスクラスにすら乗れなくなったりして?
そんでいいのかよ?

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