2013年10月22日火曜日

古いアニメDVDをBDへメディアコンバート中

先日来の当ブログで、古いDISKが読めないとか、動画編集ソフトの試用記事を書きました目的のひとつは、古いDVD-RをBDにコンバートしたいからでした.ところがこれが一筋縄ではいきません.

↓これはアナログのアニマックスで放送された「攻殻機動隊2nd」全26話を、SPモードで録画したDVD-Rです.CPRMなんかまだなかった頃です.全部で7枚もありますが、BDに入れるとちょうど一層BDに記録できるぐらいの情報量になりますから、大量のDISKをダウンサイジングしようとしています.ガンダムは39話だからBD2枚かな? ボトムズは50話ぐらいあるのでBD2枚.三千里は52話なのでBD2枚、っていう目論見です.
↓ところがそこで悩みが生じます.まだテレビが4:3だった頃に放送されていたビデオですから、上下に黒縁の入ったこんなMPEGファイルになっています.DVD-R向けのMPEGファイルですから画素数は720x480ですが、上下各々68本の走査線が真っ黒けになっていて、実質的には720x344の情報しかないわけです. (泣)
そして今時の16:9のテレビでこれを試聴すると、すげー悲しいことに左右にも額縁が入って画面の中央にだけ表示されてしまいます.苦労してDVD→BDへメディアコンバートするのですから、この額縁を除去してからBDへ焼きたいと思います.   (PS3にはこのような場面で便利な拡大表示機能があります)
望む出来上がりは、16:9のテレビでこう表示されることです.これを得るまでの紆余曲折を以下に書きます.ポイントはインターレースでした.
手順1) XmediaRecordで上下の黒縁を削除
XmediaRecordというフリーソフトがあります.いろんな設定を出来るのですが、たまにhung-upするし、いまいちよくわからんソフトです.上下の黒縁を削除するには、最近試用した市販動画編集ソフトでは出来なくて、わたしはこのXmediaRecordしかそれができるソフトを知りません.
↓これが、上下の黒縁を68pixel削除して720x344にしたMPEGファイルです.再生ソフトがアスペクト比4:3でしか表示できないのでひとまず縦長な画像になってしまっています.
↓上下の黒縁を削除するのはクロップという機能を使います.クロップの結果、ビデオサイズが720x344になってしまいます.
↓別の設定で、MPEG画素数を設定できるので、同じく720x344にしておきます.ここを720x480にしてしまうと、XmediaRecordのあまり性能の良くないMPEG encoderがプアな画質のファイルを吐き出してしまいますので要注意です.
↓まず、元画像のフチコマの拡大画像です.動きのある場面なのでアニメの2コマがブレて重なって表示されています.原因は、アニメが24コマ秒で、放送は30コマ秒で、さらに放送のインターレースも関係しているので、こうなってしまうのはひとまず仕方ありません.
↓上下をクロップして、720x344でXmediaRecordに生成させた画像.アスペクト比が狂っていますけど、基本的に劣化はしてません.
↓上下をクロップして、720x480でXmediaRecordに生成させた画像.344本の走査線を480に補間するアルゴリズムがショボイためと推察されますが、横縞が入って見苦しい画質に劣化してしまいます.これではダメです.
という問題を回避するために、
   元画像    4:3   720x480    上下68が黒縁
   変換後    4:3   720x344    上下68をクロップ
という具合に、なるべく余計なところはいじらない処理をさせることが肝要です.

手順2) TMPGENC authoring works 5 で16:9に変換する
つぎにやりたいことはこうです.
   入力画像    4:3     720x344    上下68をクロップしたもの
   出力画像    16:9   720x480
市販ソフトですから、走査線補間の性能は信用してよかろうと思います.やってみました.
↓設定画面です.画質がよさそうなのでプログレッシブを選び、アスペクト比は16:9にします.
↓ところが、できあがった画質が悪いです.XmediaRecordよりは少しマシですが、横縞が入った見るに堪えない画質になってしまいました.これじゃぁダメだ!
↓絶望に打ちのめされつつも、一縷の望みを託して、インターレースを選んでやり直してみます.
↓すると、なんということでしょう.満足のゆく画質でencodeできたのです.ノイズは少し増えていますが、走査線補間した結果ですから仕方あるまいということで.
教訓としては、インターレースで汚れたMPEGソースを、むやみにプログレッシブに直さない方が良いこともある、ということでした.

さて、この知見を元にして、遠大なDVD→BDのメディアコンバートに勤しむことにしようそうしよう.

かしこ


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2 件のコメント:

  1. 灸屋又右衛門2013年12月2日 12:29

    初めてコメント致します。灸屋又右衛門と申します。
    自分も昔は、dvdに、焼いて 鑑賞していましたが 嵩張って大変だったので、ハードデイスクに、コンバートして、ミラーリングもして、5-6年前からは、メデイアプレイヤーなるものを 購入してから 焼くという作業が不要になり大変楽になりました。
    昔は、I/Oデーターのav-ls300dという機種しか選択肢がなかったのですが 最近は、
    中華製のブルーレイデイスクデーターも再生可能なHDMIメディアプレーヤー出てますね。
    http://auctions.search.yahoo.co.jp/search?auccat=23880&p=HDMI%A5%E1%A5%C7%A5%A3%A5%A2%A5%D7%A5%EC%A1%BC%A5%E4%A1%BC&tab_ex=commerce&ei=euc-jp

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    1. 今時のAVユーザーの多くが向かっている方向ですね.
      HDMI playerにはあまりいい目にあったことがなかったので、追及するのをおろそかにしているわたしです.BDから抽出したisoをnetwork越しに再生できる機能があるならわたしとしてはそれで満点なのですが.(DLNAでなくてもOK)
      ところで、HDDの値下がりするペースがかつてよりも遅くなっているのがもどかしいと思っております.では.

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