香港の民主化デモはまたも弾圧で終わる

天安門事件を連想する民主化要求デモが香港で続いていて、１０日間ぐらい経過しましたでしょうか？ 今回は民主化が実現したらいいなと期待する人がいるでしょうが、わたしの予想ではそうはなりません．また今回も弾圧され終了すると予想します．

デモはいつか終わる．そしてその結果は勝利か敗北しかない．
勝利とは、中国の一国二制度が文字通り遵守され、北京の息のかからない者が香港の代表者に選出される．
敗北とは、従来通り、北京の息のかかった者が香港の代表者に選出される．（北京のお墨付きの者しか選挙に出られない）

もしも北京の息のかからない者が香港の代表者に選出されたら、中国本土を尻目に香港を民主化して、USAや台湾と仲良くして、その反作用で北京の腐敗が対外的にも国内的にもより強調される．中国本土で年間何万件も発生している暴動が抑止できないほど過激化する事を中国共産党は恐れている．そういう事情が知られています．

とは言っても民主化デモを強硬策で鎮圧したらUSAから文句言われそうだから北京も何か妥協するんじゃないか？ と予想する人もいるでしょうけど、ひら的には中国がそんな甘い国だとは思えません．

中国では、国家よりも中国共産党の方が上位である、そういう体制をファシズムと言います．だから、中国共産党の幹部が不正蓄財するのは日本人の倫理観からは犯罪だれど、ファシズムの上位層にいる中共幹部にとっては不正蓄財もOKなわけです．理解しづらいけれど、彼らはそういう世界観で生きているんだからそうなんだと理解するしかありません．そうして腐敗を極めている幹部同士でも権力抗争があり、習近平派が腐敗一掃キャンペーンの名を借りて江沢民派の追い落としをしているのも知られています．

つまり中共幹部は、腐敗しないでは生きられず、同時に政治的敗北はほぼ死を意味します．彼らには、チキンレースで永久に勝ち続ける以外の選択肢は存在せず、負けたら待っている運命は、逮捕＋財産没収＋親族全員が路頭に迷う、、、そういうシーンが脳内にチラついていると思われます．そういうシビアな世界観で中国人は生きている．平和な日本に生まれた幸運をかみ締めましょう．
だからそんな中共幹部が、USAの顔色伺いとか、APECの成功のためとか、そんなミジンコみたいな小さな理由を慮って香港の民主化デモに妥協するとは、ひら的には１ｍｍも思えません．

わたしは香港の民主化デモが不成功に終わるのを期待しているわけではありません．蓄財して海外逃亡する事に命がけな中共幹部が、デモ隊ごときに妥協するわけがないと予想するだけです．デモの指導者が投獄され、デモ隊が催涙弾で蹴散らされるならまだ優しい結末でしょう．人民解放軍出動という、天安門広場の二の舞だって中国では起こりうる．

民主的手続きで選出された者をリーダーに担ぐなどという、ファシズムの国では論理的にありえない要求をしている香港デモ指導者には、要求が強硬すぎはしませんか？と心配になります．

かしこ


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