「ゴジラ 怪獣惑星」観ました.いきなりネタバレでいかしてもらいます.
【あらすじ】
20世紀末、ゴジラ、ギャオス、ラドンなどの怪獣が出現した.ゴジラには核攻撃も効かず、恒星間宇宙船であてどのない旅に出た集団だけが人類の生き残りであった.
候補惑星へ辿り着いたが上陸艇が謎の爆発をする.船内の何者かによる仕業だろう.
彼らは地球へ戻ることにする.浦島効果により地球時間で2万年が経っていた.ゴジラの消滅が期待されたがゴジラはまだ生きていた.
船内ではゴジラの弱点が見出され、ゴジラ殲滅部隊が降下する.辛くもゴジラの殲滅に成功するが、身長300mの巨大ゴジラが出現し、部隊は蹴散らされる.
第一部、fin
おぉぅ、、、続編があるのか!?
続編では、地球時間2万年前に宇宙人のテクノロジーで開発されたものの起動に至らず放棄されたメカゴジラを発掘し、巨大ゴジラに対峙するのである...
ニトロプラスの脚本だけあって絶望的でよろしい感じなのですが、いかんせん緊迫感が弱い.シンゴジラは東京を焼いてしまうので緊迫感maxだったけれど、怪獣惑星のゴジラは人類がのこのこと出て行かない限り攻撃してこないのですから、さほど緊迫しないです.亜人の佐藤さんみたいな悪役は不在ですしw
緊迫感を補完するためか、ゴジラという超存在の宇宙的役割が語られます.宇宙船クルーに宇宙人が公然と混じっていて、彼らの母星もゴジラのような物の降臨で滅ぼされたと語られます.万物の霊長などと奢り高ぶった星は滅ぼされる運命にあるのだ、とその宇宙人は言います.
ひら的には、あーそうですかーというぐらいの設定で、この映画全体をシャキッとさせるほどの効果的な設定ではなかったと思います.
対ゴジラ戦闘シーンは、まぁ普通っていうところ.
総合得点は5点満点の3点ぐらいかな.2018.5月に続編公開らしいです.わたしは観に行くつもりです.
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制作スタジオの「ポリンゴンピクチャーズ」の成長がみられます.
ポリゴン制作作品をわたしが意識するようになったのは「シドニア」でした.その後「亜人」ときて、「ゴジラ怪獣惑星」へと続いてきました.
前にも当ブログで書きましたが、シドニアを作った頃は映像作品の文法から勉強した方がいいんじゃね?って思いました.
それが「亜人」では映像文法はきちんと学んで作っていました.成長するもんだねーと思った.だけど、モーションピクチャーで作られたキャラクタは「ぬらぬら動作」で熟成が足りぬ、という不満がありました.
ところが「怪獣惑星」では見事にぬらぬら動作を克服していて、成長するもんだねーと思いました.ぬらぬらしてないの.
映画マトリックスのスタッフが何かのinterviewで語っていました.曰く、「モーションキャプチャーそのままではダメなんだ.我々は日本のアニメから学んだ.動きの速度は2倍にして、決めポーズで止めるんだよ...」
「怪獣惑星」の人物の動きはこのポリシーに近い.
会議シーンでの首や手のジェスチャー動作は、動かしたら静止、動かしたら静止、の繰り返しで作られていて、その方がセルアニメという捨象の映像にはマッチしていると思う.もしかしたら会議室シーンはモーションキャプチャですらないのかもしれない.引きのカメラでキャラが歩くシーンでもちゃんと止めてました.
というわけで、100%モーションキャプチャでは上手くないと学んだようです.学習状況が垣間見られるのでポリゴンピクチャーズの作品は面白い.
ポリンゴンピクチャーズよ、次こそはあんたらなりの映像美を提示してくれよな.今のところはテクノロジーオリエンテッドで無味乾燥な映像でしかない.がんばれ!
かしこ
元々PPIさんは手付けアニメのイメージが強いですね。毎作何か課題を決めてチャレンジしているので楽しみです。哲学含めていろんな葛藤を抱えて七転八倒しているみたいですが。
返信削除絶対に残業させない、スタッフに十分な所得を与える、ハリウッドに負けないワークフローを構築するなどこの規模で実行しているのは貴重な存在なので頑張って欲しいです。
それは偉いですね.ポリゴンさんによろしくお伝え下さい.
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