2019年6月3日月曜日

パラリンピックとか行政で障害者の自立のための制度は整備されているものの、医療現場では、、、

(現実逃避中、、、、だめだ、終わらん、、、)

わたしの子供は障害者である.車椅子で生活している.

なのだが、我が家は世の中の障害者世帯には珍しいパターンのようで、なにやら異常にactiveであるらしい.

今回は障害者世帯にしては異様にactiveな我が家が「ええっ、フツーはそうなの?」って愕然としてしまったというハナシを書こうと思ふ.

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当ブログタイトルのとおり「平坂さんは失業中」だ.
わたしがサラリーマン稼業をあっさりと捨てた理由は様々だが、理由の一つには子供の介助をするために9時5時で働くのをやめにした、というのがある.
リーマンを辞める前から何らかの家業があったわけではないが、サラリーマンを廃業しても食うに困らない状況がたまたま整ったので自営業に切り替えた.

なにしろ障害者本人の父親が専属介助員なわけで、しかも平日も休日もだいたい家に居るわけで、障害者本人がコミケに行きたいだの、ライブに行きたいだの、カラオケに行きたいだの、秋葉原に行きたいだの、映画を観たいだの、、、というよろず外出要求を妨げるものがほとんど無い.
しかも、障害者自立支援法のおかげで電車の駅はエレベータつきだから、都心住まいの我々としてはどこに行くのも困ることはほとんどない.

子供は高校生で、入院と高校通学がパッケージになった施設で生活している.週末はちょくちょく帰宅する.

障害者にもスポーツをということでパラリンピックなる大会も開催されるこの頃、障害者施設においても障害者の自立という観点でのサポートも積極的に行われる風潮だ.
中には障害者の就職のサポートもある.ソフトウエアを書ける者は、高校を卒業後に入院のままで障害者枠で採用されて病室でソフトを書いてたりする.そういうツワモノは多くはないがね.

ウチの子供の病棟においても、障害者の自立という観点が運営ポリシーの一環であろうと思われるのだが、あれれ?と思う出来事が2件立て続けに起きたので記しておきたい.

結論からいうと、病棟運営がロッテンマイヤーさんみたいなんだよ.(笑)

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先日のGW、東方の例大祭があった.

中高生には東方厨が多いので、ウチの子供が東方例大祭に行ったときに、依頼された同人誌を代理で買ってきて、それを病棟で渡して建て替えたお金を病棟で清算するというサービスを独自に行った.

そしたら、病棟運営者が「病棟で金銭の授受をしている」というコトで戸惑ったんだ.
「病棟で金銭の授受を容認するかどうか」を病棟運営で話し合って新しいスキームを作ったというんだ.

そのハナシを知って平坂家は「はぁ?金銭の授受の何が問題なの?」って呆れ返ってしまったのだ.

なぜなら、障害者の自立という観点に立つならば、病棟に住んでいる障害者にとって金銭の授受は社会生活の欠くべからざる行為のひとつなわけだから、当然無問題なはずだ.

だが病棟運営者はそうは思わなかった.病棟で金銭の授受が行われているのを知って「信じられない!」みたいな感想を持ったわけだ.一体全体、障害者を何だと思っているんだろうねぇ? 医療従事者なんだからもう少し世知を弁えていると思ってたんだけど、入院中の障害者を鳥籠の中に閉じ込めておくのが仕事と勘違いしているようだ.

それで病棟運営者が作った新しいスキームが、、、
  「病棟では金銭の授受は禁止」「贈り物ならOK」
だってさ.お笑いだ.というか隔離病棟みたいで怖いわ.

病棟で酒盛りしたり、病棟で子供作ったり、病棟でカツアゲしたりしたらダメなのはわかる.だけど、物を買ってお金を支払うのは公序良俗に則った社会生活だ.善悪を区別せずに全部禁止してしまうとは、障害者の自立を妨げようとするスキームと言わざるをえまい.

こんなんじゃ病棟運営者はロッテンマイヤーさんみたいだ.

こんな決まりなんか作ってしまって、入所者が出るとこへ出て人権問題だーって騒いだら勝てるよね.まぁそこまでする気はないけどさ.

以上が病棟運営者のどーかしてるエピソードだ.

本件でわかったことはもう一つある.
ヲタクイベントへ出掛けてグッズを買い漁るようなactivityの入所者が今まで居なかったということだ.他の入所者だって、コミケ、ライブ、カラオケ、秋葉原、映画、などに行きゃいいじゃん.

障害者だからって引っ込んでんじゃねぇよといいたい.

平坂家が学んだこと: ウチは異常らしい.....

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東方買出し事件でロッテンマイヤーさんからお叱りを受けてまだ日が浅いうちに、もっと大きな波紋を巻き起こしてしまったのだった.

こんど車椅子の子供と一緒に、海外旅行に行くんだ.6月15日頃に台北へ行く.
病棟に提出する外出許可願いに「行き先 台北」と書いて平然と提出した.

そしたら、「ぎゃーっ、入所者が海外へ行くんですって、前例が無い~っ」と上を下への大騒ぎになってしまったらしい.海外旅行中の病状については保護者が責任を持ちますという誓約書にサインするという「新しいスキーム」でケリがつくらしい.

そこで平坂家の感想: えっ? 外出時に海外に行っちゃいけないの? 前例? アフリカじゃないよ.たかが台北だよ.

車椅子でも飛行機には乗れるわけで、介助者さえ居ればアジアの海外旅行ぐらいなら大した問題はないのだ.台北は電車が整備されていて、駅にはエレベータがあって日本と何ら変わらない.台北で騒ぐなら、与那国島はどうなんだ? 与那国島の方が遠いし電車ないぞ.

そこの施設には、のべ数千人の障害者が入ったり出たりしてきたはずだが、海外旅行の前例が無いって、そりゃ障害者も病棟運営者もなさけないわ.

障害者だからって引っ込んでんじゃねぇよといいたい.

平坂家が学んだこと: ウチは相当異常らしい.....

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障害者も病棟運営者も、乳離れが足りねぇなぁ.

パラリンピックなんかやったって、あの選手達は氷山の一角に過ぎないのだ.
あの選手達が障害者の自立の証明であるなどと思うべきではない.

ほとんどの障害者達はあまり外に出たがらないし、病棟運営者も障害者が海外に出るなんて前例が無いなどという思いに捕らわれている.

それが現実だ.

病棟運営者がしっかりするべきなのか?
障害者がもっと外に出たがるべきなのか?
わたしは後者が重要だと思う.
なぜかというと、いくら病棟運営者がしっかり者で、障害者の皆さんコミケでも海外でもどうぞどうぞと言ったとしても、わたしの知る範囲ではなにしろ障害者が外に出たがらない.ニーズが無ければ運営者の意識が弱体化するのも仕方あるまい.

もちろん障害者が外に出るにはかかりっきりの介助人が要る.
パラリンの選手は様々なサポートを得ることが出来ている特殊事例なのだろう.
平坂家もな.

かしこ

4 件のコメント:

  1. ソニーOB:佐藤2019年6月5日 23:08

    うちの機構は毎年障害者の職業技能競技のアビリンピックを開催しています。

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  2. かわいそうな人を幸せにするということに心が燃える方達が介護業界に多いのかもしれません。自分より心が自由で幸せな人が介護対象だといまいち調子が狂うのかもしれません。

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    1. 後期高齢者相手の介護業、障害者相手の介護業、これで資金の出所がちがうのでいろいろとありましてな.....

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