大抵のアニメならば、面白い理由、あるいはつまらない理由を挙げることができます.
「海賊王女」は第2話まで観たのだけど面白くない.マジメに作っていると思うし、作画もハイレベルだが面白くない.惹き込まれない.
簡単につまらない理由を挙げられるほど出来が悪いわけでもないので、「海賊王女」がどうしてこんななのかを考えてみました.
第1話.
船が襲撃されて独り売春島に流れ着いた主人公の少女、フェナ・ハウトマン.
それから10年が経ち、年齢は15歳ぐらいになったのかねぇ、今夜はいわゆる水揚げなのだが客とHなんかしたくない.逃げ出したい.しかし脱出プランはない.
↓するとそこに10年前の家来が助けにくる.10年経ってジジイになっているので頼りない助っ人だ.
↓島のならず者に捕らえられ絶体絶命のところに謎の武士が現われ皆殺しにする.
ここまでが第1話.
どん底から這い上がりたいフェナですが、這い上がりたいけれど自分では何もできず、助っ人がダブルで登場して助けてくれる.主人公が何もしていない.物語の駆動力になっていない.そこはつまらない理由だと言えるでしょう.
遊郭から脱出するのにジジイ助っ人ごときの手引きで脱出できてしまうのですからフェナのどん底状態を薄めてしまっています.遊郭の用心棒がわらわらと追撃してくるくらいじゃないと真実味がない.
謎の武士は忍者の一族みたいなのですが、ジジイと違ってあまりにも強いので遊郭脱出プランが容易く感じられてしまいます.戦力バランスが崩れてる.それにヨーロッパ風の設定で日本のサムライみたいな恰好してるのもやり過ぎな感があります.
フェナの周囲には数個の死体が転がっているのですが、平然としているのは心理描写的に変です.
第1話で面白い場面が在ったかというと、特になし.
第2話.
ジジイと共に小舟で島を脱出した御一行の目的地はなぜか日本風の島.島の代表者を真田昭久という.真田家の船が難破したところを領主ハウトマンに助けられて以来、真田家はハウトマン家を陰から助けている、という謎解き.
真田昭久はフェナにHAL9000みたいなガラス板を渡す.フェナの父の遺品だが正体は不明.フェナと忍者数名は船で旅立つ.ガラス版の謎を解くために.
売春島からの脱出→謎解きの旅に出る、その展開が淡々とお膳立てされていてフェナが主人公の役割を果たしていません.真田昭久の打ち明け話でstoryが展開してしまってます.
フェナが漂着したのが売春島だった必然性が無いです.農家で酷使されていたのでも、貴族のご学友でも、仙人に匿われていたのでも、なんでもよかったじゃんこれじゃ.
ヨーロッパの何処かにある真田家の島はこんなです.難破した真田家の船には、城大工や刀鍛冶や農業技術者なども搭乗していたとでもいうのでしょうか? そんなの一艘の難破船では無理で移民船団でも率いてたのか? ありえねー
これねぇ、脚本家が設定を納得できてないでしょ.
説明困難な設定を説明するのに四苦八苦している脚本に思えるんですが.
設定の説明はここまでにして、第3話以降は各キャラに伸び伸びと生きてほしいです.
かしこ
残念なお知らせ。
返信削除Wikiによると、「「18世紀」「王女」「侍」「海賊」それぞれをてーまとした…物語」っとなっています。
たぶん、4つのキーワド”だけ”を押し付けられたライターさんが、無理くりこじつけたシナリオをこさえたので、こうも支離滅裂になっているのでしょう。しかも、このライターさんの認識はかなりズレとる...。
「18世紀」=せいぜい17世紀頃。18世紀なら日本は天下太平の江戸中期、だれもこの人達のことなんか覚えていません。
「王女」=誰のこと? 。
「侍」=どう見ても忍者です。
「海賊」=敵側?、でも海賊すぐ死ぬ。
とりあえず4つのキーワードを埋めるためか、やたらと登場人物は多いです。しかし、意味アリゲな登場してたのに、以後は物語に絡むこともなくそのまんな忘れ去られてく…ってパータンです。
残念ながら...特に盛り上がりもなく、そしたる謎解きなどもなく、意味不明・整合性不和のまま、物語な終盤へ...続くらしいです。
「フェナ」が、氷菓の「える」嬢にしか見えない^^;)。
おはよーございます
削除>氷菓の「える」
そうでした.どこかに姉妹がいるとおもってたんです.
脚本は窪山阿佐子という人です.
削除過去作は無く、脚本初体験みたい.
新人ゆえ発言力が無いので無茶な設定のまま書く羽目になってお辛い立場じゃないかと想像しちゃいます.次から仕事が来なくなるんじゃないかと同情しちゃったりして.