恋人たちの聖夜にはアニメを観る、それがアニヲタのしきたりです.
豊作だった2021.10月期が終わろうとしています.賞賛したくもあり、貶したくもありでした.
貶したい作品からいきます.
【アニメ制作の域に達していないスタッフ達】
昭和時代は、「りんたろう」なんつうつまらない奴(東映動画のエライ人)が何年間も銀河鉄道999を作るような暗澹たる業界状況でした.それに比較すると制作本数が増えた現在では、比較的若いスタッフにもアニメ制作のチャンスが巡って来るようになり、若い才能が出易くなっています.
しかし、アニメ制作をやらせてもらえる域に達していないスタッフが作っちゃった作品が多数生まれるようになったのも事実で、今期はそうゆう作品が目立ちました.
これは酷かった.画像は一貫してハイクオリティでしたが、設定と脚本がメタメタ.
脚本は新人みたいなんだけど、たぶんゲーム出身の脚本家なんじゃないかしら? ゲームは視聴者自身が操作するので唐突に救助の手が差し伸べられたり、唐突に宝の山が出現したり、唐突に敵役が死んだりしても不自然には感じません.でもアニメでそれやっちゃったらダメなんだなぁ.
もっとも脚本が全てをダメにしたわけではなく、甲冑とサムライという設定がstoryに生かされてなくて、企画の時点でおかしくなっちゃってたんでしょう.
作画の勝ち、演出の負け という現代日本アニメ制作現場の象徴たる作品でした.
これも 作画>演出 のダメ法則作品.
制作スタジオはMAPPA×MADHOUSEなんだよね.マッドハウスはともかくとして、MAPPAの名折れだろこんなの作っちゃったらさぁ.
感想を思い浮かべる事が出来ません.まさかこんなゴミstoryのままで終わるわけないだろという恐れで観ましたが、何もありませんでした.真空アニメ.
真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました
ヒロインが可愛かった.前半のラブラブ日常展開ならよかった.けれど後半のパーティーに戻れのイザコザはさっぱり面白くなかった.発狂した元パーティメンバーなんかさっさと殺しちゃえばいいのにワケワカメ.
一言、キモかった.登場人物全員が善人でノリが良く人情味のある人物像で統一されている.そういう演出は昭和40年代のアニメで終了したと思ってたんですが、なんで令和に復活するの? あーキモい.
スタッフやる気ないねぇ.最後の方はまるで大河ドラマみたいな、徳川征夷大将軍みたいなセリフでこいつら何やってんだよと呆れたです.
逆転世界ノ電池少女、サクガン、シキザクラ、Deep Insanity、メガトン級ムサシ
「昭和のアニメでも見て少しは演出というものを勉強しろこのタコ」
他に言いたい事はないですー
【公共事業で不要な道路や橋を作ってるような作品】
SCARLET NEXUS、境界戦機
SCARLETは、設定が複雑で設定の説明に四苦八苦してた.設定負けアニメ.
境界戦機の監督はベテランなんだけど、地味なstoryだったなぁ.
両者ともSUNRISEなんです.SUNRISEよこんな作品を作ってしまってイイのか?
予算消化のためにスタッフ集めて惰性で作ってるんじゃないのかなと思いました.
よくもこんな企画が通ったもんだわ.
月とライカと吸血姫
あんなラストでは満足できない.途中経過にも満足できない.ちんまりとした萌えSF小説としての存在意義はあるだろうが、アニメにする値打ちは無かった.
昭和先祖返りギャグ.2期やるらしいですよ、なんでだろ?
ルパン三世 PART6
今回のはいろいろな脚本家に各話を好きにやらせるという趣向でした.でもそれはただの懐古趣味でしょう.ルパンはまだまだ作られるでしょう.トムスの公共事業ですから.
【みたかったけど、Abemaだったから見れなかった】
がんばれ同期ちゃん
月曜日のたわわ2
AT-Xで再放送してくれよな.
【諸般の事情でみるのやめた】
大正オトメ御伽話
【珠玉の優秀作品】
1位 無職転生 ~異世界行ったら本気だす~ 第2クール
3位 ----
4位 世界最高の暗殺者、異世界貴族に転生する
5位 86
番外 鬼滅の刃 無限列車編/遊郭編
番外 でーじミーツガール
番外 古見さんは、コミュ症です。 ←実はまだ観てないんだ
「無職」は作画・演出・女子ともほぼ100点です.日本アニメ業界が健全である証.
今期の収穫は意外にも「ブルーピリオド」でした.でも振り返ってみると当然なんだな.上に挙げたタイトルを今一度眺めてみると、登場人物達の性格や立場を自然に描けていて、なおかつ登場人物達の性格がstory展開に密接な作品は、無職とブルーピリオドだけといって過言ではないですから.
ラストの「わぁ、素敵ですね、この絵」が大好きなシーンです.予備校教師、美術教師、美術部員、予備校生徒 など様々な立場の人物が悲喜こもごもあるわけだけど、そいつらを結びつけるものは唯一つ「芸術」なのだとあのシーンは言ってます.主題と設定と演出とキャラとstoryがあのラストに集約されている.
あのラストをみて、「よーしこれは永久保存版だ」とガッツポーズを決めました.
「暗殺貴族」は単純におもしろい.
「86」はよくぞあの根暗な演出をkeepできているものよと感心します.制作委員会から苦情とか来ないのかね.スタッフの根性に敬意を表します.
「見える子ちゃん」は見えるだけで戦わないところがほのぼのホラーでよいではないか.
「進化の実」最後の方は破綻気味だったけど、こうゆう無茶苦茶もよいではないか.
「鬼滅 遊郭編」はまだ始まったばかりなのでなんともいえませんが、イノシシは美形なんですね.
「でーじミーツガール」は絵が好きかも.でも短すぎる.企画意図は不明.ヒロインのCVが安野さんです.でも加藤恵の声と全然違うので安野さんだと気づきませんでした.30分specialが放映されました.specialでは全話が一続きになりました.
「古見さん」は撮ったけどまだ観てないので番外としときます.観れば上位入賞は確実と思われます.
2021年も楽しいアニメをたくさん観ることができました.
アニメ業界、ヲタク業界、スタッフの皆様に感謝いたします.
かしこ