ED曲タイトルがラザロといい、なんとこの曲は1993年に発売された古い曲なのでした.ナベシンが気に入った曲らしいです.歌詞の意味は「わたしは頭がおかしくなってしまった、でも目覚めることはできると思う」みたいな感じで、アニメ ラザロそのまんまだなと.
それでラザロの感想を書くわけですが、、、一言でいうと、
「なんでああしたんだ?」
という疑問です.
ナベシンの過去作の傾向は、殺伐としていて人がサクサク死んじゃいます.マイナー楽曲をBGMに使う雰囲気アニメを得意とする.殺伐としているけど、主要登場人物の特性をかなり濃厚に描くタイプの作家でもあると思います.
例えば、、、
↓カウボーイビバップのスパイクは、ジュリアという行方不明の元彼女を探していて、ジュリアが死んじゃったのでビシャスと相討ちで死んじまう.めちゃ過去に捕らわれた主人公でした.
↓同作のフェイは、事故で冷凍睡眠させられ、誰も知人が居ない未来で覚醒した女.
↓侍チャンプルのフウが旅をする目的は父親を捜すためでしたが、父親は隠れキリシタンでした.ジンは、師範殺しをしてしまい追放された浪人.
↓残響のテロルは、幼少期に親に売られた実験体で、寿命が短い.それを告発するために高高度核テロを実行する.
みんな逃れようのないしがらみのせいで社会に居場所のない登場人物ばかりです.そいつらの背景を濃く描く事で登場キャラへの深い感情移入を誘います.そこがナベシンの優秀な演出手法です.
社会に居場所のないという点では「ラザロ」の面々も同様で、懲役888年だとかで社会に居場所のない人々らしいです.この「らしい」というところが重要で「どうしてああしちゃったのかな?」と思うところなんです.つまりラザロの面々の過去についてはほとんど描写がないんです.罪を減刑してもらう代わりにスキナー博士捜索に協力している人々としか説明されてない.
5話まで見てそうなんだからもうこれは意図的にやってるよね.ナベシンは承知で「登場人物の背景をあまり描かない」としているとしか思えません.
だけどねぇ、この説明放棄だと、ナベシン作品の良さを半分捨てちゃってると思うんです.
わたしは作家の作風チェンジを非難したいわけではありません.
しかしラザロの場合は、カウボーイビバップの追跡アクションconceptを踏襲しているにも関わらず、背景描写だけは削除しちゃってる.作風keepと作風changeがなんだかちぐはぐで、結果的にラザロの物語は浅いとしか思えない.不成功に終わりそうな気がするんですよねぇ.
もしかしたら全26話なのかなとも思ったのですがそうではありません、13話で終わります.
USからの横槍が強かったのかと思わんでもないけれど、、、制作はA1とMAPPAなのでハリウッドの弁護士のチャチャで脚本会議がヨレヨレにされちゃうとは思えないかなと.
ラザロになにが起きてるんですかねぇ???
後半戦を見守りましょう.
かしこ
ラザロは評判良いみたいですね
返信削除カウボーイビバップに比べてイマイチだと思いますが
スパイクとジェットが茹で卵を延々と食べるシーンは
削除うぇっぷ、と思ってしまいます
ラザロでもみんなで茹で卵を浴びるほど喰う罰ゲームをやれ