福田っていう評判の悪い監督が「ケロロ軍曹」でやらかしているみたいだね.
あの福田じゃぁなってかんじ.
炎上にもいろいろあるが、ケロロ炎上の特徴はこうだと思う.
・原作無視が炎上
・パロディが低品質
ヒラサカは、アニメにせよ映画にせよ、原作とは違うmediaなのだから改変は許される派なんだ.
ところが、日テレと小学館が原作者を自殺に追い込んだドラマがあったよね.ああいう悪事例のおかげで、原作改変が許されない風潮に走っていることを危惧しているんだ.
それで今回は、福田という変な奴が原作無視のやりすぎなだけでなく、パロディでなくてオーバーキルな駄作を作って炎上して、ますます原作遵守の風潮が強まってしまうんじゃないだろうか?
困ったもんだ.
ハナシを変える.
海外配信という販路が生まれたおかげでアニメ制作の黒字基調が固まったここ数年間は、アニメ制作本数が増えたのは当然だとして、別の特徴も並行しているように思う.
・振興アニメスタジオが爆増
・演出経験の乏しい演出家がアサインされる(振興スタジオのメンバーが選任されるゆえ)
・本数の割に、古参演出家がアサインされなくなった
・美麗な画像を作るのは資金次第で可能になったが、
・マトモな演出家の供給が追い付いていない
・未経験者の拙い演出のアニメばかり見させられている
もちろん、若手演出家にチャンスを与えるというメリットはある.
だけど、経験不足な演出家による駄作ばかり見せられる欠点もあるわけだ.
直近の5年間ぐらいは若手演出家の経験不足ばかりが目に付くのが定着してしまったと思われ、とても不満である.
昨今で最強にわけわからんのは、いきなり長編劇場版のカントクをやる奴.あんな未知数に金を出す投資家が現れるのがそもそもクレイジーなんだが、いきなり長編監督なんかやったって成功するわけがない.やらせるな!
古参演出家が良かったという古い事例を挙げると、、、
TV版「超時空要塞マクロス」のスタッフはスタジオぬえの若手でアニメ制作を知らない素人ばかりだった.そこへ、古参演出家の石黒昇がチーフディレクターみたいな立場で要所を抑えて、あのいけ好かないリン・ミンメイというキャラが生み出された.これは古参演出家による優れた演出の勝利だったと思う.
ところが、劇場版マクロスは石黒昇が抜けて、リン・ミンメイのキャラをガラッと変えちゃった.毒の無い恋愛一途なお嬢さんになっちゃった.演出のレベルが下がってしまった.
「ボトムズ」はメカ描写が評価されることが多いけれど、高橋良輔の演出がキレてたのは、メカ+超宇宙文明+大人の恋愛 を全部やっちゃったことだと思う.
現在、TVアニメを1クール任されて、売れなくて、次の監督業が来なくなってしまうような若手演出家がたくさん出現しているはずだが、そいつらには石黒昇や高橋良輔の爪の垢を2mgほど摂取して再起を狙えよと申し上げる.
石黒や高橋だって最初の作品から天才だったわけじゃなかろう.自分のアイデアを詰め込んでみたけど失敗するのを繰り返して大人になったんじゃないのか?
初監督作品で文句なしのヒット作を生んだのは歴代でたったの一人しかいないぞ.初監督作品で覇権作品を生んだヒトは、、、足立慎吾.リコリス・リコイルは稀有な作品だ.たまたま数日前にリコリコ第1話を見直して思った「一体どうしたらこんな神回が出来たんだ?」って.
1stガンダムの第1話もすごいけど、あの時点で富野由悠季はベテラン監督だった.それなのにリコリコ第1話は初監督だ、どーかしてる.
足立慎吾は例外、特異点なのでさておくとして、、、
若手演出家の成長を阻害する状況になってしまっているのも現在のアニメ制作の不幸だと思う.
・昔に比べて下積み経験が薄くても監督にアサインされるが、
・売れないと次のチャンスが巡ってこない使い捨て
・原作尊重圧力が神の如く強くて、アニメ表現を鍛えるチャンスが乏しい
こういう制作環境だと演出の層がどんどん薄くなってしまうと危惧する.
くれぐれも言っておくが、「初監督作のリコリス・リコイルがフツーだ」などと思ってはいけない.あんなのが出てきたのが異常なのだから.
「鬼滅」「呪術」「チェンソー」みたいなビッグタイトルはまぁ誰がやってもUFOとかMAPPAの総合力で突っ走れるものだ.
わたしがもったいないと思うのは、マイナー原作を新興アニメスタジオが作るケースだ.制作費が少なくても、演出がキレていればかなりな程度リカバリできると思うのだが、演出がダレていて見向きもされずに萎んでしまう.結果として原作の無駄遣いばかりが積み上がる不幸.
「彼女、お借りします」は有名原作を大手スタジオが制作しているけれど、いい加減に原作改変に踏み込んでテコ入れしないとオワコンになっちまうぞ.
2026年春アニメで、原作尊重のせいで死んでしまった作品があった.
youtubeで「視聴者による辛口アニメ感想ランキング」というのがあって、worst2位が「とんがり帽子のアトリエ」だった.
画像は綺麗だし、監督は渡辺歩で、アニメ制作体制は完備していた.演出面でも不安がないはずの作品だった.それゆえ悪目立ちしてしまった反動もあろうが視聴者の不満は強かった.不満点は「主人公の身勝手な行動に振り回される大人が無様」に尽きる.
すなわち、アニメ制作体制に問題は無かったが、原作が拙劣だったということで、拙劣な原作をそのままアニメ化せざるを得なかった原作尊重主義がアニメ版「とんがり帽子のアトリエ」の不幸の源泉だったのだ.
ヒラ的には、2026年春で原作もアニメ演出も最凶に滅亡していた作品は「左利きのエレン」だった.冗談はよせと言いたいレベルでゴミ.
まとめると、
・アニメの死に方にはいろいろある
・昨今の死に方で多いのは、演出の拙劣さによるもの
・行き過ぎた原作尊重という悪習のせいでアニメ演出の手足が縛られている
・経験不足の若手演出家が軽々しく起用されては捨てられる
・演出家が育ちにくい悪循環に陥っている
かしこ
