腹が立ったシーン
区役所の防災課の役人が町内会の集まりに来て、「大規模災害時には役所も消防も手が回らんので自助共助でなんとかしてくれ」と言いに来たことがありました(東京都の方針らしい).そしたらご老人が文句言ってました.「そんなこと言われたって、年寄りが救命・救助なんか出来ません.救助するのは役所・消防の責任じゃないですか?その責任を年寄りばかりの町内会に押しつけないでくださいよ」. あとで知ったのですが、それが町内会のご老人の普遍的意見なのだそうです.
バカすぎて話にならん.こんな町内会なんかダメだ、と思って人と話したり調べたりして判った事を以下に書きます.皆さんの地域でも同様のハナシはありませんか?
防災を町内会にさせるのは妥当か?
現状は上のとおりなんですが、防災行政の末端を担う組織として町内会・自治会は妥当なところかと思います.他に草の根組織はないし、弱体かもしれないがどこにでもあるだろうし.ここ2~3年は、区役所とか消防署から町内会宛に「防災訓練を年に一度はやってください」というプレッシャーが強いと聞きます.民主党政権のときの片山総務大臣が国会答弁で、「防災は町内会・自治会が適する」と答弁したのがそういうプレッシャーが強まるきっかけだったという説を聞きました.
わが町内会の現状
総世帯数が2500ぐらいで、町会費を納めている世帯が800ぐらい.約1/3しか町会費を徴収できていません.年間の行事は、費用面で大規模な方から、お祭り、盆踊り、新年会、防犯、防災、ラジオ体操、ぐらいかなぁ.お祭りは結構盛大で、準備~片付けまで全部参加すると肉体疲労と飲み疲れに見舞われます.
役員および運営メンバーは60~80歳ぐらい.なので49歳の私は最年少の部類といえます.高齢化しているわけですが、古くからここに住んで商売をやっている人が中核メンバーで、知り合い同士のお友達同士で成り立っています.それでその皆さんが同じメンバーのままですから、高齢化してゆくというわけです.サザエさんみたいに歳をとらない設定だったらよかったのにね.
お友達同士の輪ですから、新人の勧誘活動なんかしませんし、ようこそいらっしゃいましたとホスピタリティを発揮するわけでもありません.そういう姿勢・体制を変えずにいては高齢化するのは当然だし、そうしてダラけて高齢化したのを「年寄りに防災なんかできません」と言うために利用するマッチポンプ的な姑息さ.それがわたしが腹を立てた理由のひとつでした.
防災とは情報戦である
防災活動というと、防災訓練、カンパン、ペットボトル、避難所、AED、などが思い浮かぶと思います.そういう現物面の備えも確かに必要ではありますが、実際に防災活動をやってみて思うのは、防災訓練でカンパン配っても参加者が町内会の息のかかった数10人に過ぎず、総世帯数2500の地域で数10人を相手にするのってどれだけ効果があるのかギモンだってことです.
防災活動の対象者としてより重要なのは、町内会とは無関係のマジョリティーではないか? かといってマジョリティーを数千人も動員するイベントをやる金なんかありません.だとすると、食料を確保しとけとか、逃げるならここだとか、最寄の消火器はどこだとか、そういう情報をマジョリティー向けに発信することが着手すべき最初の一歩だと思います.すなわちそれは情報戦.昨年は右のような防災マップも作りました.しかし、これを配布する術がありません.回覧板は一部にしか廻らないし、ビラを全戸配布するのは大変、インターネットもなし.こんなマップなんかpdfをupしとけば楽なのに、情報戦の要素が欠けています.
町内会を改革できるか?
シャキッとしない町内会ですが、結論から言うと改革はできません.改革すべきだと声を上げる人も中にはいますが、その声は通りません.それはなぜか? 改革しなくてもクビにならないからです.だって自治会なんですから.何をやるのも自由だし、何をやらないのも自由ですから.どんな非難に晒されても、どんな攻撃に晒されても、意に介さないでいられる組織、それは最強かつ鉄板です.
それと80歳のご老人に、インターネットだ、ホスピタリティだ、コスト効率だ、自助共助だと言うのも時間の無駄です.
ゆえに、わたしは年月が経って世代交代するのを待つしかないと思っていて、いわば当事者意識を封印しています.当ブログの読者相手ならこんなことを書く気になりますけど、ご老人に何かを働きかける気はナッシング.無駄な労力は使わない.
それでいいの?
いいわけないけど、一介の生活者にはどうしようもない.ところが、一介の生活者ではない人々(議員など)にはどうにかしようという動きがあるらしいんです.上で述べた、区役所や消防署からの圧力ってやつがそれです.区役所も消防署も町内会・自治会へ命令する権限はありません.しかし、強い要望なら今でも通る場合が多い.その延長で、行政が町内会へ命令できる条例を作ってしまえ、というわけです.住民自治の危機だ、国家の介入だ、などと左巻きな人がアンチ運動をやりそうなイシューですが、わたしは賛成です.高齢化したお友達サークルが防災の阻害要因ならば、大多数の住民にとってそんな自治なんか要らんわ.行政の強権発動をためらう理由はない.伝聞ですけど、世田谷区では、町内会・自治会を行政の末端組織として再編するためのスタディーをすでにやっているんだとか.
金のかからない再編方法としては、会則に町内会費徴収率向上及び参加者増加を明記させる.住民サービスとは何かを定義させる.役員定年を明記させる.などがよろしいかと思います.金のかかるやり方としては、自治体が町内会へ補助金を出す.その見返りとして、参加者増などの成果報告を義務づける.
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明日は町内会の新年会です.上で書いたようなことはおくびにも出さずにお酒たくさん飲んじゃおうっと.内部にいて、チャンスを窺うのだ.
おしまい
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