東海村加速器JPARCの放射能事故にニアミスした沖田さん

東海村の加速器JPARCにはわたしも行ったことがあるんですが、先日JPARCで放射能漏れ事故が起きまして、世の中が騒ぎ過ぎなのでJPARCお気の毒としかいえん！というのがわたしのスタンスです．ターゲットの金がジュッと蒸発してしまい、陽子ビームで元素転換してしまい放射化しちゃった蒸気の放射能量なんか、原子炉の放射性廃棄物の危険性に比べたら、微々たるものであって騒ぎ過ぎだっちゅうの．
室内にいた作業員の最大被曝量が１．７ｍSだったと報道されています．一方、ソニー勤務時代のわたしは２年に一度の人間ドックで腹部X線CTを受診してたのですが、実はその方がはるかにヤバくて、X線で動画撮影するのでX線を浴びまくって１０ｍSを超える被曝量になるらしいじゃないですか！ JPARCがけしからんと怒っている人は、病気でもないのに１０ｍSも被爆させられたわたしのことを気の毒に思ってください．というか自分がX線CTを受診する羽目になったら宗教上の理由でもって断るんですか？ どーでもいいレベルのリスクに過度にビビッてJPARCをあまりいじめないでやって欲しいと思います．

ところで、なんとその放射能事故にニアミスした沖田さん（仮名）に会いました．

その日の沖田さんは、加速器に付属する装置の性能をチェックするため、昼食の後にJPARCへ赴きました．JPARC施設への入門ゲートでは、氏名住所の記入および公的な身分証明書の提示を求められます．JPARCの敷地は広大で、加速器に付属する実験施設に行くにはクルマで敷地内を走らないといけません．ようやく実験施設に到着すると、係の人に今日は加速器が事故で止まってるんですと言われ、その日のJPARC行きが無駄足に終わってしまいギャフンとしか言えない沖田さんでした．ただし、巨大で複雑な加速器ですから機器の不調で止まることはちょくちょくあるので、あーもう人生終わりダーみたいに落胆することはなく、粛々と事実を受け止めた沖田さんでした．

仕方ないので家に帰りますと、さっきまで自分が居たJPARCのことがニュースになっている．なんだろと思ったら、金のターゲットが蒸発して放射化して換気扇を回したが職員が被爆したと知ったそうです．事故原因はこういうことらしいです．加速器の中に光速近い陽子がグルグルと回っています．陽子をグルグル回すには、陽子が下図のおむすび型の軌道を保つように超伝導電磁石で逐次軌道修正します．陽子ビームを取り出して使いたい衝突実験施設では、陽子ビーム近傍に置いた別の電磁石にチュッと電気を流すと陽子ビームを少しだけとりだせるという仕組み．下図のハドロン実験施設というのがそれかなぁ？

衝突実験施設では取り出した陽子ビームを金のターゲットに当てて起きる変化を観測したかったようですが、電磁石にチュッと流す程度であるべき電気が、電源の不調でドカーンと出ちゃったらしくて、予定よりも遥かに強力な陽子ビームを取り出せちゃったのが不幸でした．電子とか陽電子に比べて陽子は質量が大きいので破壊力もひとしおってことですから、金のターゲットは一瞬で蒸発し、陽子を叩き込まれて元素転換されちゃって放射化した元素も生じてしまった～というわけだそうです．

JPARCの敷地に備え付けられた放射線レベル測定器は、バックグラウンドの放射線レベルから少し上昇した後、ほどなく通常レベルに戻ったそうです．そりゃそんなもんだろ．

後日談があって、当日施設にいた沖田さんは被爆した可能性があるので、自分の被曝量を調査して欲しければ調査してあげるので申し出てね、とJPARCから連絡がきたそうです．べつにそんなのしなくてもいいや、と放置プレイにしたそうです．

いやー知り合いにニアミス君がいたとは、、、

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エヴァ序でラミエルのビームによって二子山がプラズマになってしまいましたが、こんだけ強力だと放射能レベルはどれだけかなぁ．それとプラズマの発光が少なすぎると苦情をいいたいけれど、リアルにそれを描いたらホワイトアウトするだけなので我慢しときますｗ．

かしこ


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