転落してきた女性を見殺しにしました

転落してきた女性を見殺しにしました．ガクブル、、、

金曜日の２３時過ぎ、新橋のGin and Tonicの帰りに地下鉄の乗り換えのため銀座駅の下りエスカレータに乗っていたところ、後ろからドカドカと音がしてわたしの足に肉塊がドンとぶつかり、危うく巻き添え喰って自分も転落しそうになったけど堪えました．

５０歳ぐらいの女性が後ろから転落してきたのです．動くエスカレータで頭を下にして、助けてくれと言いたかったのでしょうか？ 左手を上げていました．

がっ、わたしは何もしませんでした．ぶつけられた足が痛てぇという恨みもありました．

エスカレータの一つ下の段の若い女性が親切にも転落女性の左手を持って立たせようと、わたしの目の前で努力していましたが、わたしは黙って観ていました．予想通り、転落女性を立たせることなどできませんで、転落女性を下向きに引きずる形になっていてかえって痛そうでした．

介助のために重たい人をリフトアップする動作を日常的に行っている介助のセミプロであるヒラサカの判断としては、あの足場の悪い動く下りエスカレータ上で、５０ｋｇぐらいの体重の女性を左手だけでリフトアップして立たせるのは不可能です．下手な持ち方で片腕をリフトアップしたら肩が脱臼するかもしれんし．あぁこりゃ下に着くまで何も出来んわと思って、自分の足元の段に頭を下にして横たわっている女性を観ていました．痛てぇなぁと思いつつ．

それでも立たせるとしたら、唯一の手段は、女性の後ろから両手で胸に手を回せば立たせることができます．ただ狭いエスカレータで右を下にしているので腕を回せない態勢でした．しかも、肋骨を骨折しているかも判らない状況で後ろから抱え上げるのもリスクでしかありません．

数秒でそんな事を考えて、転落女性を放置プレイし、親切女性の事を冷淡に観ていました．痛てぇなぁと思いつつ．

やがてエスカレータは下に着き、ところてん式に降りてくる他のお客が女性をまたいで去ってゆきまして、骨折してたりして駅員室に運び込まれるなら被害者であるわたしも関係者として参列してやらんでもないがな、と思い女性が自力で立てるかどうか観てました．やはり手は貸しません．痛てぇなぁと思いつつ．

女性は座り姿勢に復帰できましたが、ショックで呆然という感じでした．

大丈夫そうには見えましたが、「大丈夫？ 駅員呼ぼうか？」と声をかけたら、首を横に振ったので、一切手を貸さずに現場を立ち去りました．痛てぇなぁと思いつつ．

ひとつ、悔やむことがあります．

人が転落したので、誰か非常停止ボタンを押してくれませんか？

と叫ぶ機転を利かせられなかったことです．エスカレータが急停止したら二次被害があるかな？

痛てぇなぁ


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