ベネッセからお詫び状をいただきました （個人情報を晒して生きる生き方）

子供の名簿が１億件も流出したなどと言われるベネッセから、お詫び状をいただきました．子供がかつて進研ゼミをやっていて、その個人情報が流出しました．予想通りです．
ベネッセのお詫び状曰く、
 ●個人情報が流出しました
 ●流出が確認されたのは、氏名、住所、生年月日、電話
 ●謎のDMがお客様に大量に届き始めたのは２０１４年６月
 ●二次被害防止に努めている
 ●ごめんなさい

本当かどうか知らないけど、ベネッセのPCには外部記憶装置（USBメモリ等）を受け付けない対策が施されており、しかし犯人はそれを回避する手段でストレージして盗んだとのことで、確かにUSBメモリにセクタライトするような事でもすりゃなんでも出来ちゃうだろうと思います．

スパイの手段を次の様に分類することがあります．
  ヒューミント  Human intelligence        ハニートラップなど
  シギント      Signals intelligence           電波傍受など
  オシント      Open sourse intelligence     新聞や週刊誌など
  イミント       Imagery intelligence              偵察衛星など
  マジント      Measurement and Signatures intelligence     化学分析など

ベネッセはヒューミント以外の対策はそれなりにやっていたけれど、ヒューミントが弱かったのかもしれません．たとえPCに漏出対策をしてあったとしても、派遣社員が顧客情報データベースに触れられるようになっていたんじゃスパイ防止効果はザルであります．まるで拾ったお姉ちゃんを招いてしまったJFセバスチャンみたいです．そのせいでタイレル博士は殺されちゃったんだし．

←後悔先に立たずなJF

差別だのと言われようとはっきり書きますが、派遣社員に性善説なんか求めちゃいけません．雇い主に対するロイヤリティなんか派遣社員に生じるわけがない．はっきり言って、派遣社員から見たら、雇い主なんか良くて金づる、悪くて搾取の張本人でしかありません．同じ仕事してても正社員だと言うだけで給料が２倍とかよくある話で、金の恨みは怖いぞ～．
実際わたしは、ソニーマグネスケールからソニーへ出向して同じ仕事をしてた事がありましたが、給料はソニー社員の方が１．５倍は高かったですから．それを長く続ける気はわたしはしませんでした．
そういう意味でベネッセは傭兵（派遣社員）の使い方すら知らない類のバカでした．

詳しい事情は知りませんが、データベース管理を外部委託していたとしたら、ベネッセはもっとバカです．肝心なところだけは内部の信頼できる人間に管理させないといけません．管理コストがかかると言っても、最低限個人情報ＤＢだけだったらロイヤリティの高いインサイダーに任せてもさほどコストはかかるまいて．
聖域無きアウトソーシングなんてスローガンを掲げていたんだろと想像しますが、だとしたらその時点でウルトラバカであります．もっとも「聖域無きＸＸＸＸＸ」なんてバカはベネッセだけじゃないわけで、バカはたくさんいることでしょうが．

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被害に遭ってしまったわたしですが、実はあまりショックでかくありません．ベネッセが￥５００の図書券をくれたら許してあげます．（笑）

なんてことしてくれたんですか？みたく騒いでいる父母の皆さんもいるようですが、そういう事は以下の全てが満たされた人のみに言えることです．
 ●gmailやyahoo mailのようなクラウドを一切使っていない
 ●facebookをやってない
 ●lineをやってない
 ●amazonや楽天を滅多に使わない
 ●クレジットカードを滅多に使わない
 ●実名で活動してない  （会社所属の一社員で通せる身分）
これらの全てのAND条件を満たす人って、子育て世代には少数派だと思われます．わたしの父母なら完璧に上記のANDですがな．（笑）

会社を辞めて、これからどーするかなーとあれこれと考えていた頃のわたしが考えていた命題のうちの一つは、

いままで匿名の一個人として社会と関わってきたが、

これからも匿名の一個人で居られるのだろうか？

もしかしたら、

人となりを社会に晒して生きる方法もあるんじゃないか？

どっちが得なのだろう？

という命題でした．

まずわたしが承知したのは、匿名の一個人として一生を全うできるのは、gmailもfacebookもamazonもやらない会社員だけであって、今時そんな孤立した奴は滅多にいない、ということでした．

さらに、たとえ魚屋であろうが、ネット通販であろうが、リフォーム業者であろうが、もし個人で事業をするとしたら、平坂久門の個人責任で社会参加しています、という体裁しか採りようがない．個人を晒して生きているのは小説家でも評論家でも大学教授でも芸能人でも声優でも工務店でも商店主でもたくさん居る．

なので匿名性にこだわっていてもあまり利がない気がしたので、いっそ匿名性を捨てちゃおうと決めました．それで実名でブログを書き始めました．

なのでわたしはベネッセの個人情報が流出してもショックでかくありません．たとえ自分の履歴書とか資産目録が公開されても痛くないです．べつに恥ずかしい履歴とか犯歴とかないし．

ベネッセに食ってかかっている人も、自分が完璧な匿名性が保証された環境で生きているのかどうかを冷静に考えてみたらどうかと思います．そうすれば、さほど恐れおののく事はではないと気づくのではないでしょうか？ 実害はせいぜい、将来のナイスなタイミングで、Z会とか河合塾からDMが来るくらいじゃないですか？

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名簿が出回った結果、リアルに物騒な危険に晒される恐れが大なのは、障害者や寝たきり高齢者などの弱者リストです．大規模災害時に町内の弱者世帯を見回りに行かなくちゃイケナイだろう、という意識はあるものの、見回り先リストがなくて困っているというのはどこでも同じじゃないでしょうか？ 行政は一級障害者などの名簿を持っているんだけど、少なくとも目黒区ではそれを開示しない．民生委員も守秘義務で開示しない．理由は弱者リストが泥棒や強盗においしい物件になってしまいかねないから．大規模災害時には開示するという噂も聞きますが、はてどうなるのかな？

かしこ


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