電気回路のハナシです.
わたしはエライ人じゃないのでアナデバライブラリを大量生成はしませんが、以下のようにするとLTSpiceに導入できたのでそれを書きます.AD8337というVGAをシミュレートしたいです.
1)Spiceモデルをアナデバのサイトで探す
これを書いている時点ではAD8337のページはこんな画面になっており、「設計支援ツール...」というボタンを押しますと、
画面が下にスクロールしてこんな表示になります.Spiceモデルがあります.ここで表示が出ない製品にはSpiceモデルが用意されていないようですのであきらめです.
これを書いている時点での情報ですが、存在するアナデバのSpiceモデルを一括DLできるようにもなっています.
2)Spiceモデルを開いてチェック
DLしたAD8337のSpiceモデルはAD8337.cirというTEXTファイルです.え~TEXTなの?という疑問が湧きます.
↓その先頭部分をチェックしますと判るのは、このモデルはビヘイビアモデルであって、肝心のスルーレートつまり周波数特性はシミュレートできない(Not Modeled)ってコトです.ありゃ~残念.他のICのSpiceモデルもその完成度にはいろいろあるようです.
* Not Modeled:
* Temperature effects
* Slew Rate
* PSRR
* Pulse Response variation with cap load
↓そして今後の作業に不可欠な情報がここです..SUBCKT AD8337の後が入出力ピンの名称定義です.この並び順が後に重要です.
* output
* | common
* | | non-inverting input
* | | | inverting input
* | | | | Pre-amp output
* | | | | | negative supply
* | | | | | | gain control input
* | | | | | | | positive supply
* | | | | | | | |
.SUBCKT AD8337 VOUT VCOM INPP INPN PRAO VNEG GAIN VPOS
3)AD8337のブロック図をデータシートからチェック
入出力ピンの名称定義の意味と配置を軽く理解しておきます.
入出力ピンの名称定義の意味と配置を軽く理解しておきます.
4)DLしたAD8337.cirをどこに置くか?
C:\Program Files (x86)\LTC\LTspiceIV\lib\sub
subというディレクトリでなければならない、とわたしは理解しています.
5)回路図シンボルを自作するには?
以上の操作でLTSpiceで回路図にAD8337を呼び出せるのか? ダメです.回路図シンボルを自作しなくちゃいけません.めんどくさー
↓LTSpiceでFile→New Symbolでシンボル編集画面を開きます.
↓わたしの場合は最初にピン定義をやりました.
↓最初に配置するのは、先ほどAD8337.cirで確認した入出力ピンの名称定義の先頭にあったVOUTです.Netlist Order=1になっているのが重要です.順次VCOM→INPPと配置してゆきますと、Netlist Order=2→Netlist Order=3と増えてゆきます.この順番を守るのが大切です.
Pin Label Justificationの意味は、VOUTは回路図シンボルの右サイドに配置したいのでRIGHTにチェックしてあります.INPPのように左サイドに配置したいピンならLEFTにチェックします.
↓この配置作業を全てのピンに対して終えたのがこの図.ブロック図に似せた配置にしました.
↓Draw→RectでAD8337の枠を描きます.
↓Edit→Attributes→Edit Attributesをクリック
↓このように入力する.ModelFileはDLしたファイル名を正確に入力します.PrefixはXが無難でしょう.GとかVにしたりすると電源と名前が衝突してエラーになるかもしれませんのでご注意.その他はお好みでよろしいかと思います.
↓ちなみに、PrefixをXにするとなぜかシンボルに肌色がつきました.なんでだろ?↓Attributesでもう一仕事します.
↓InstNameは、X1とかいうリファレンス番号の配置です.
↓InstNameとSpiceModelをこんな風に配置しました.PrefixをXにしたのに、なぜか表示はUnnnになってます.なんでだろ?
これで回路図シンボルは出来上がりだと思うのでSaveします.場所は、わたしはOpampsの下にSaveしました.symの下ならどこでもOKだと思います.
C:\Program Files (x86)\LTC\LTspiceIV\lib\sym\Opamps
6)AD8337を使った回路図を描いてみる
↓回路図描きを解説はしませんので、回路図はたとえばこんなです.
7)AD8337をシミュレートしてみる
↓キャリア=10MHz矩形波、変調波=1MHz正弦波にしました.見事に変調がかかっていますが、スルーレートはモデリングされていないのが如実に判ります.さらによーく見るとなぜか50mVぐらいオフセットしてるんだけど、、、、こりゃなんだ???
という具合にAD8337をLTSpiceに導入できました.
オペアンプなら回路図シンボルをわざわざ作らなくてもよいので導入はもっと楽です.
かしこ
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