2016年3月23日水曜日

消費増税するのしないの?それとも5%に戻すの?

8%への消費増税は、景気を冷やすと云われつつも断行されました.結果はご覧の通り、いまいち景気は上向き感の乏しい状態です.ネットから拾ったグラフですが、2014年の4月に8%に増税されてから、消費支出がいつまで待っても復活してこない、という状況を示す図です.こりゃ確かにいまいちかと思われる.(まるでSTEP関数だw)
安倍総理が8%にしまーすと云ったのが2013年の10月でしたが、あの時期のマスコミ・評論家による「増税は規定路線ですから誰にも覆せません包囲網」は異様な雰囲気でした.本来は消費税8%に反対な人々ですら、「安倍総理は決断した」、「法的に覆せない」などと「あきらめるしかない説」のみをしゃべっていました.そうじゃない、総理の決断で覆せるんだとキャンペーンしていたのは、歴史作家の倉山満のところだけだったように思います.
政界・財界・マスコミ・左・右関係なく皆が「消費税は8%になるんだよ」と、どこかからの電波を受信していたような3年前の状況は、財務省の次官がヤリ手の人だったというのはあるにせよ、電波の正体は別のところに在ったのではないかと、わたしは思っています.

電波の正体とは、
安倍晋三が、最強の総理大臣になってしまうかもしれないから皆がビビッた.
左の人々からしたらそれは災難だからわかるが、なんと右の人々までビビッてしまった.
トランプが大統領になってしまいそうでビビッている人々と同じ.
というコトではなかったか? これが3年前の「電波」の正体だったのだなと、その後の弱まった安倍晋三を見ていて思ふ.当時ビビッてしまった人々は安堵したことでしょう.

さて、時は2016年、10%への消費増税をするかどうか、5月頃に安倍総理が決断すると云われています.
今回の増税局面では、財務事務次官がいまいち弱いためか、消費増税は見送りという観測がマスコミ・評論家の定番になっています.3年前に「8%で諦めだ」と云っていた同じ人が「この景気状況で増税は無理だ」と云い、3年前に「法的に覆せない」と云っていた同じ人が「そんなの止めるといえば終了」と云い、一体全体どうなってるの?と目を白黒させちゃうのはわたしだけでしょうか???

面白いニュースがこちら、
菅官房長官から財務省に下された「意外な指示」とは
「14年4月に消費税を5%から8%に上げた際、財務省は4-6月期のGDPは下がるが、7-9月期は上がるという説明だったのに、7-9月期もマイナスだった。なぜそうなったのかを検証し、そうならないような対策を考えてほしい」
菅さんは、消費税8%にしたらダメだった(上記グラフ)、財務省が云ったことと違うじゃないか?理由を説明しろ、と云ってます.これは財務省に対する虐めですな.あははは、、、
財務省はまたしても冷夏のせいだったとか酷暑のせいだったとかいうオカルト説を吹聴するんでしょうか? 財務省のオカルト説に誰も耳を貸さなくなってしまったから、今のようなマスコミ・評論家による「消費増税見送り観測」が流布されているわけですから、今度は財務省はもちっとマトモな説明をしなくちゃいかんでしょうね.あるいは、確かにこれは消費増税の悪影響でございます、と懺悔するか?

財務省のオカルト説にマスコミ・評論家が耳を貸さなくなっているばかりではなく、もっとアグレッシブな説がチラホラと垣間見えるようになりました.つまり、消費税率を5%に戻せと云ってます.
「明日から1年間、消費税5%に戻します」
米ノーベル賞経済学者が消費“減税”を進言 「5%に戻せ」
こういう提言は良いことでしょう.冒頭のグラフを見れば、5%に戻せば消費が回復しそうだとは誰でも思うでしょう.

それと同時に去来するのは、3年前の「消費税8%で諦め」の大合唱と、今回の「延期で織り込み済み」「5%に戻せ」という真逆の説の流布を見るにつけ、つくづく世論というのはその時点で強い誰かのご意向に沿って作られるものだなぁと思わざるを得ませんです.そうやって作られた世論が正しけりゃ文句はないわけですが、正しかったためしがどれだけ有ったことか.

まとめ:
菅さんの「8%にしたらダメだったじゃんよ財務省」は、5%に戻す前フリなんじゃねえの?(笑)

5%よしっ、、、


人気ブÍグランキングへ

2 件のコメント:

  1. 歴史作家の倉山満さんのファンです。(弁論部先輩の上念司さんも)平坂さんもご存じとのことで、嬉しいです。

    返信削除