2015年1月11日日曜日

【カルト】 フリーエネルギーの王様「EMAモーター」

久しぶり(1年ぶりかも)のフリーエネルギーネタです.

真空から無尽蔵にエネルギーを取り出す装置、というと「波動エンジン」が有名ですが、波動エンジンはイスカンダルのユリーシャがまだ地球に来られてませんから人類の自前の科学力では実現が困難なのでさておくとして、、、現代の地球人が考案したと主張するフリーエネルギー装置には様々なものがあります.その中でも「EMAモーター」はフリエネ業界の王様じゃないかと思うんです.

今回はこの本からご紹介.1996年発売です.フリエネ関連書籍はかつては年に数冊のペースで何かしら出版されていたように記憶していますが、近年では出版数が減っている気がします.ネットの情報の方が速くて豊富なので出版してもあまり売れないからでしょうか? なので、1980~1990年代ぐらいがフリエネ本の旬の時期だったかと思います.

このEMAモーターは、電力を取り出しつつ自律回転し、回転しながら放電発光し、冷却する.などとフリエネ業界の王様的に美味しい装置です.
しかも、発明者が突然失踪してます.フリエネ開発者は石油・電力会社により殺される危険があるのだっ!という陰謀論ともリンクする展開がこれまたフリエネの王様の地位を高めるのに一役買っています.そして、開発者の失踪後にEMAモーターを再現出来た者は誰一人として居ないのです...

ひら的には磁石とコイルでできた装置をグルグル回して超効率で発電しましたというネタは一切信用しません.マクスウェル方程式に大きな修正項を付け足す必要を認むと言わんばかりの説はアリエナイってことで切り捨てて良いと思います.
ただ、そんなヒラサカでもEMAモーターにだけは一抹のロマンを感じずにはおられません.ロマンの源が、放電と自己冷却というkey wordです.放電現象には未知の物理があるという説には抗いがたい魅力を感じます.そして冷却したっていうエントロピー逆行な悪魔的展開がイイ感じなEMAモーターさんです.

EMAモーターは1973年に話題になりました.こんな写真も残っていて、実物を見学した日本人もいたくらいです.ふとっちょのおじさんが開発者のエドウィン・グレイさんです.
このグレイさんは電気工学の知識を持たない事が幸いしたというのですが、それを割り引いてもかなり破天荒な説を唱えてらっしゃいます.
「このモーターは『冷たい電流』を使っています.その冷源は磁束です.だから冷却は不要です」
磁気冷凍という技術ならあります.スピンと格子の間でエネルギーをやり取りするという磁気冷凍の原理がEMAモーターの冷たい電流と同じとは考えにくいです.EMAモーターがスピントロニクスを先取りしていたらそりゃすげえ.

↓EMAモーターのブロックダイヤグラム
↓放電・蓄電部回路図
残念ながら、ブロックダイヤグラムと回路図のナンバーが不一致なので読み解くのは難しいです.
回路図から判るのは、
1) ダイオードから左がチョッパ回路で、モーターの回転でメカニカルにチョッパするんだろう
2) ダイオードで整流してC1C2に直流高圧を蓄積
3) C1C2の先にはS1S2のスパークギャップがあり、ここが放電発光の現場と思われる
4) ところがS1S2の先にはL1L2があり、こりゃなんじゃ?

123は普通の回路です.不明なのは4です.瞬間的に大電流を流す筈のスパークギャップS1S2の先にコイルL1L2が立ち塞がって電流変化を邪魔するので、一体この回路は動くんだろうか? この回路を素直に読むならば、LC並列共振回路にスパークギャップが挿入されていて、そこで交流放電が起きるというのがEMAモータの肝と言えそうなのですが、、、よく判らんちんです.回路シミュレーションをしたくとも、放電を計算できる回路シミュレータなんてあるのかどうか知りませんです.
未知の放電現象により真空からエネルギーが流れ込むから共振が自然に増大するとでも言うのでしょうか? 放電現象の負性抵抗がエネルギー流入の原因などとするカルト説もあります.

ちなみにスパークギャップというとテスラコイルで使われますけど、テスラコイルのスパークギャップはまだ発振回路を手軽に調達できない時代に、放電を利用して電流を断続させようとしたカラクリですので、不思議ではありません.テスラコイル自体にも不思議要素は無く、理科実験で使える高圧発生器に過ぎません.

EMAモーターの不可解さはこれに留まりません.肝の放電部分に空気を送風するんだそうです.
送風について開発者のグレイさんは言います.
「空気を加湿して、火花放電の条件を良くするためです.また空気中の酸素を利用してもいます」
破天荒では済まされない何かを感じずにはおられません.というか、己の凡庸さを痛感します.

あぁ放電したい.バッテリーはビンビンだぜ.


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4 件のコメント:

  1. 別の話題 漆仕上げのバイオリンから
    バイオリンのページへ
    www.decagon.it/jindex.htm
    ここから木材と糊を調べたら、911の闇に繋がってしまった。

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  2. 高野誠鮮さんがEMAモータについて語る動画が昨日youtubeにupされました.
    それを見た方がこの投稿に来ているみたいですね.
    https://www.youtube.com/watch?v=SWuakrtwvg8

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  3. グレイのEMモーターは興味深いですがオカルト的な表現は抜きで説明すると良いですね。
    フリーエネルギーの技術はUFOや神様的に思われるかもしれないけど普通にモーターの原理を書いた方が後継の研究者が増えると思います。
    UFOのエンジンも冷たくて同じ原理がありますが、水自動車のメイヤー兄弟が開発した車のエンジンも冷却して冷たいですね。
    兄のStanley Meyerは出資者に毒殺されています。
    グレイは行方不明になったと思ってましたが何度も引っ越しをしながら研究開発を続け投資家達に協力受けたり盗られたり、色々ありながら最後は死んでいます。
    当時の州知事は後に大統領になり、宇宙人に対抗しろと呼び掛けてましたね。
    グレイやテスラは宇宙人と接触して技術の開発をしていました。
    水自動車の開発をし特許技術を無料で使える様に公開した正木和三博士もUFOを目撃しています。
    反重力に成功して反重力輸送機開発を進めていた早坂秀雄博士もUFOを目撃した後、反重力に成功し、木村秋則氏もUFOやリンゴ畑に宇宙人を目撃した後に無農薬リンゴ栽培に成功、その後UFOに乗って宇宙人から UFOの推進エンジンの原理を教えて貰ってまいす。
    フリーエネルギーはUFOの技術なので化石燃料支配者達はUFOやフリーエネルギーの隠蔽や開発者の弾圧をしています。
    木村秋則氏は海外に彼の体験の本の翻訳本の出版を進めてました。
    しかしモンサントに妨害され出版は中止、講演会場にやって来て講演もするなと脅されました。
    モンサントは軍事会社だから無農薬とフリーエネルギーの隠蔽と弾圧をして酷いです。
    宇宙戦艦ヤマトのイスカンダルのスターシャは地球にサーシャを向かわせてコスモクリーナーDの装置の事や宇宙戦艦ヤマトの設計図を伝えましたが、善良な宇宙人と接触して地球人に利益になる事を妨害する軍事国や国際組織は邪悪な宇宙人デスラー達と同じに見えます。
    フリーエネルギーは科学技術です。オカルトではなく真面目に科学技術として記事を書いて欲しいと思います。

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    1. 2000年代に入ってからは面白いフリエネ関連ネタが少なくなってしまった気がします.
      プラズマ光を発して冷える物を作りたいものです.放電現象には未知に何かがあるよなかんじ.

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