2026年7月28日火曜日

「さよならララ」 昭和40年代アニメ 新人ながら優秀な監督現る 小出卓史

才能のあるアニメ監督が突如出現してビックリしてるところ.初監督作品でこれをやっちゃうの?っていう出来のよさ.

↓まずはこれがPVなんだけど、とりあえずの感想は「これヤバイ企画じゃん」だった.なぜなら昭和40年代テイストなんだもん.しかも人魚姫ときた.「捨て企画」「予算消化の捨てアニメ」と思うのが妥当なところ.
昨今の過剰制作で能力の低い新人監督が下手打ってとっ散らかしているアニメばかりだとフラストしいるヒラ的には、ま~たそうゆう低級作品が生まれるのかねと思っていたわけだ.

なのだけど、、、「さよならララ」は日本のみならず海外でもそこそこ評価されていて、twitterトレンドにも上がってた.

昨夜#1だけ観てこりゃスゲェと考えを改めて、さっき#234を観て「本物が現れた」と思ったよ.


SPECをチェックしておこう.
製作会社はキネマシトラスによるオリジナルアニメ.15周年記念作品だそうで.
キネマシトラスの過去作は「ゆゆ式」「ばからもん」「ごちうさ」「アビス」「江古多ちゃん」などそれなりに面白い作品をやっている.
小出卓史はアニメータ上がりで本作が初監督.経歴はよくわからない.wikiもない.


それでは#1~#4までじっくりとみていくなり.

#1
冒頭、アマチュアボクシング優勝の記念写真.右が主人公の人魚姫.ヘリコプターのSEは地獄の黙示録かなと一瞬よぎる.こうやって写真が残っているということは、人魚姫は消えるか死ぬかなんだろうな・・・・
↓主人公の姉たち、父母.まるで昭和40年代の画だ.
↓おぼれる王子を救う人魚姫.禁じられし人間との接触.
↓人間接触の罪で投獄されたところへ魔女が現れ「人間になって会いに行け」とたぶらかす.ヒトに変身するカプセル.この魔女は後の物語にずーっと登場する.
↓人間の王子に拾われ、真実の愛をGETする寸前で、、、ここからの展開がすごい
↓時間切れで人魚に戻ってしまう
↓LCL化する人魚姫
↓人魚姫のコアが発動しロンギヌスの槍に変貌し、
↓別の時空へ転移.もはや昭和40年アニメと言ってられなくなる
↓そこは人魚城の廃墟で一族郎党絶滅したと知り慟哭する.こういう描写は昭和40年風
↓魔女が現れ「もう一度人間界で真実の愛を見つければ人魚一族は復活する」.
これは「綾波来い!」のオマージュかい?
↓転移先は、2026年の滋賀県大津市! 昭和40年じゃないわー
↓「つづく」は昭和アニメ風

#1の感想
どんな作品でも第1話はキャッチーな超展開で視聴者アピールするものだけど、2ターン目で現代に転生するとは想定外だった.すごかった.
昭和アニメの様式を蘇らせているけれどその効果はよく判らないし、後半は現代風に切り替わっている.


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#2
マリに拾われたララ
↓気が動転して割った窓から逃げるが、人間界の事物を何も知らないので連れ戻される.
↓人魚達を琵琶湖水底に逃がして冬眠保存させたのは魔女.その魔女はマリの部屋の水槽でベタに化けて飼われている.人語を話すベタ.なかなかぶっ飛んだ設定だ.
「真実の愛を探せ」と魔女に言われる.
↓二人の姉との会話の回想.人魚姫が愛を感じたとき人魚城のエネルギーを発生する.
↓第2話も絵コンテは小出卓史なんだが、このヒト才能あるわ.
場面転換を比較的乱暴にやる.しかし画面に意思があるので飽きない画になる.
ロングショットの止め画を躊躇しない.この止め画で44秒間演じさせてたぞ.
しかもこのカットの前後で100秒間セリフ無し.
時間制御を自在にやる才能がある.独特のテンポ感覚を持っている.
それでいて能力の80%でやってる感じがする.最初から上手い奴っているもんだ.
ただしドパガキ共はこうゆうシーンで発狂するんだぜ.
↓とつとつとした会話シーンにこうゆう意味のない風景を挿し込むのが映画的で粋だ.
↓ララが転生した琵琶湖底の施設は人魚姉が管理していた....

#2の感想
上質だ・・・・俺がアニメに求めているものが詰まっている.

しかしドパガキにも評判が良いのは少々理解に苦しむ.


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#3
絵コンテは小出卓史ではない別のヒト

↓マリを紹介する回
優勝歴のあるボクシング部員マリは空気読まない性格なので先輩とそりが合わない.
↓ララの舌には縫い目がある、こぇぇ.初回の人間化のとき喋れなくするために舌を抜かれたから.2度目は魔女に縫ってつけてもらった.
↓ボクシングシーン
ロングショットはモーションキャプチャだろう
↓アップショットは手描きかねぇ? よく動かしてる.
↓ゴングのトンカチの落下音で、母親が急死した場面がフラッシュバックして集中力が途切れボコられる.このシーンのスローモーションよかった.
↓「殺し合いやめなさい」とララが乱入.
↓高校の帰り道、「アホでおもろい奴は好きや」と言われると、
↓ララの愛されパワーが発動し水中からあのロンギヌスの槍が出現する.しかし人間には見えない.かなりぶっ飛んだ設定.
↓ロンギヌスの槍出現で人魚姉にララの存在が知れる.人魚姉はヒトとの接触を避けつつ、人魚再興のキーとなるララを探していた.
↓ベタにバウムクーヘンを与えるのはやめんかこのォ、水質悪化するぜ

#3の感想
昭和アニメ風は消滅して2026年のアニメになった.


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#4
小出卓史の絵コンテ回は画面がシャキッとしている.

学校&恋愛回.

↓居候ララは居間のTVで「王子様」を探す.
↓ララ電車デビュー、車内で「本当の愛が見つかるかしら?」と独り言をいう危ない奴
↓男漁りの高校デビューだがボクシング部の部室から出ることを禁じられる.すぐ脱走.
↓JKの中にグリッドマンの「はっす」がいる
↓こうゆうロングの会話シーンATGっぽくって好き.美男美女カップルに愛のカタチを質問するララ.
↓またヘリが飛んでる.#1から4回目ぐらいのヘリ描写.庵野の電柱みたいなものかな?
↓ほらまたこうゆう会話シーン.
↓これも意思が強い画面.
↓独りのところに人魚姉が接触してくる.
↓だがララに人間との接触を止めさせなければならない.

#1234の感想

冒頭は昭和40年代風アニメだったが、それは#1だけで、#234は2026年風になった.なんで昭和風を指向したのかよくわからない.

主人公ララが人間と接触したせいで人魚城が崩壊したのに、2度目も人間と接触するのは魔女との契約があるにせよ軽々しい印象はある.

マリのボクシングへの熱意がいまいちわからない部分はある.

しかしながら、本作はわたしが昨今のアニメに求めるモノが詰まっている.

1)昨今のアニメにおける画像優位&演出低位への不満が強いので、さよならララの演出の太さを超歓迎したい

2)小出卓史のATGっぽい画面が好きである

3)storyはけっこうぶっ飛んでると思うが、ステレオタイプにちんまりと縮こまったどこかで見たような作品より群もよっぽどこっちの方がイイ

4)BGMが目立たないのを評価する

5)キャラ設定に目新しさはない

ララは最後に死んじゃうんだろうな

かしこ

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