最も嫌な事態の推移としては、1)金がないので整備できない→2)整備不良を強く訴えられない→3)整備不良をもみ消す→1に戻る、という悪循環に陥っていたのが原因なのだというオチだと思います.これって、竹下平蔵とか橋下みたいな、市場原理主義者の格好の餌食になって、JR北海道の不採算路線の廃止なんつう成りゆきになり、最終的に割を食うのは沿線住民だっていう結末になりそうで怖いです.
で、北海道以外に住んでいる日本人の多くが、こう思っているんじゃないでしょうか?
”北海道だけの特殊事情なのさ”
たしかに現時点の日本においては、あの事件はJR北海道だけの特殊事情なのは確かでしょう.でも将来、たとえば20年後の日本が北海道のような不景気列島になっていないとは言えないんじゃないか? わたしはそれを考えつつJR北海道の事件を観ており、かなり寒いニュースだと思っています.折しも、消費増税なんていう景気を冷やす政策が実施されるかもしれないこの頃です.20年も続いたデフレで傷んだ日本経済がアベノミクスで回復軌道に乗るかどうかという微妙なこの時期に、わざわざ消費増税という重い十字架を日本経済に背負わせて、もしも回復軌道に乗らなかったらどうなるか?
鉄道や高速道路のインフラを整備する金すらない
貧乏列島へと落ちてゆくんじゃないか?
いま、消費増税推進派の皆さんですら、消費増税のマイナス効果を打ち消すべく5兆円の補正予算を組むとか言ってるくらいですから、
消費増税の賛否の両陣営とも消費増税したら景気が冷え込むと認めている
わけなんですよ.もうビックリ.
話題が一時的に逸れますが、政治に登場している経済思想って、大きく3つあるんじゃないだろうか?
市場原理主義
彼らが美しいと思うセカイは、多国籍企業が国境を越えて自由に活動できる環境を整えさえすれば、経済が合理化され、企業が富み、企業は労働者に多くの給料を支払えるというセカイ
共産主義
彼らが美しいと思うセカイは、国家も民族も渾然一体に混ざり合って単一文化になって、誰かが計画した経済プランのとおりに人類が働く、戦争も差別もないセカイ
国民経済主義
彼らが美しいと思うセカイは、理想像なんか設定せず、やくたいもない現実を受容し、自国民の富と幸福を追求するセカイ
わたしは市場原理主義者と共産主義者が嫌いです.なぜか?
市場原理主義者
多国籍企業を富ませるのが彼らの目的関数ですから、日本人を富ませ幸福にすることが目的でないのはいうまでもありません.だからわたしは、竹中平蔵や橋下のことが嫌いなの.
共産主義者
地球市民という理想を戴いちゃってる人々ですから、発展途上国が経済発展することが彼らの美学であって、その反作用で日本経済が低落するのはやむを得ない.こなくそーとか言って日本が復活(アベノミクス)したら彼らの美学に反する.だからわたしは、民主党左派や労組や日教組やいろんなアカが嫌いなの.
国民経済主義者
日本人が富んで幸福になるのが目的関数.20年間も不景気である日本経済を復活させるという意味でアベノミクスは国民経済主義的だと思います.
消費税のハナシに戻りますと、消費増税って、市場原理主義者が好む政策でしょうか? それとも共産主義者が好む政策でしょうか? それとも国民経済主義者が好む政策でしょうか?
・市場原理主義者が好む点は、消費増税と法人減税をセットにすれば自由な企業活動に近づくので好ましかろう.
・共産主義者はどうでしょうか? 共産党は、消費増税で一般庶民から税金を搾り取って、法人減税で企業にバラまくとは許せないと言ってます.確かにそういう立論はありえそうですね.
・国民経済主義者としては、消費増税が景気を冷やすわけですから、自動的に反対のポジションでしょう.
だから消費増税は市場原理主義者の望むセカイなのでしょうか? イイエ、消費増税は共産主義的方向へと向かう政策だと思います.なぜかというと、富の分配のやり方が共産主義的だからです.
市場原理主義者の富の分配
トリクルダウン理論といって、 無規制・無税のセカイで資本家がガッポガッポ利潤追求する→利潤の一部を労働者に配分する というモデルです.竹中平蔵の口からはセーフティーネットなんて言葉がよく飛び出しますけど、それはサブセットに過ぎなくて、本筋はトリクルダウン理論一本と思う.トリクルダウン理論がバカなのは、儲かった資本家が労働者に気前よく分配なんかしないのは歴史を学べばわかるだろ?ってことです.
共産主義者の富の分配
私有財産禁止という、究極的な高税率社会(税率100%といえる)で全ての富を一旦政府に吸い寄せて、政府が労働者に分配するというセカイ.人類は蟻や蜂じゃないんだから、そんなのうまくいくわけないだろ.というかソ連の失敗でダメなのは証明済みと思いますがなー.
国民経済主義者の富の分配
累進課税によって高額所得者からキッチリと税金を取る.金融緩和気味な経済政策と公共投資で好景気を持続させることを通じて、雇用を生み出し、誰しもが働くことで所得を得ることを本筋とする富の分配のやり方.福祉はなるべくやらない.日本の高度成長~1980年代まではこういう明るい世の中でした.大抵の人はこれが好きなんじゃないの?
消費増税後のセカイの有様は、国民から税をたくさん徴収し、それを福祉という形でバラまく様態に近づきますよね? これってまるで共産主義へ向かう途中の、共産主義バージョン0.05みたいなセカイじゃありませんか? 共産党なんか共産主義理論的に考えてみると本音では消費増税がうれしくてたまらないんじゃないのかね???
安倍政権は片やアベノミクスで経済成長を目指しつつも、消費増税をGOしてしまったら共産主義バージョン0.05みたいなセカイをも同時に目指してしまうという支離滅裂なことになってしまいます.しかも、消費税の逆進性から格差は拡大し、景気冷却効果から雇用は減りと、アクセルとブレーキを同時に踏んでしっちゃかめっちゃかなセカイがそこ待ってるように危惧するのはわたしだけでしょうか???
消費増税によって、しっちゃかめっちゃかなセカイになってしまったとしたら、福島の復興はままならず、東京オリンピックをあだ花にして景気は失速し、20年後にはどこの鉄道もどこの高速道路も橋も飛行場も、JR北海道のように誰もメンテナンスできない、いつ壊れるかわからないインフラばかりの日本列島になりはしないか???
大丈夫と誰か言ってくれ.あれはJR北海道だけなのさとオレに言ってくれ.
かしこ
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