ヤマトが地球を救いました.日本のアニメ業界は、ヤマトが地球を救うと、その後にアルカディア号が宇宙で暴れて、銀河鉄道999がアンドロメダ航路に就航するという決まりになっており、この度、キャプテンハーロックが映画化されました.いや、されちゃいましたというのが正解かもしれん... http://hirasaka001.blogspot.jp/2013/07/blog-post_9.html
宗教上の理由(ウソ)により、ハーロックを見に行けないわたしですので、当方のエージェントに見に行ってもらってレポートしていただきました.当ブログでの独占公開となります! 監督が荒牧伸志じゃしょーがねーかってな壮絶な出来のようです.ぷしゅ~
ご苦労さんでした > エージェント殿
-------ここから下の方全部がレポート(ネタバレあり)-------
日曜日の宇都宮の上映は3Dが8:50から、2Dが13:00と19:00の2回。わずか公開1週間でこの上映回数ということで、客の入りが分かりますな。大雨の中、わざわざ観にいく気力もなく、天候の回復を待ちました。14:00ぐらいから雨も止み、晴れ間も出てきたので、19:00の回を観にいくことに決定。しかし、この大雨が8/24(土)でなくて本当に良かった。いや、たとえ大雨でも大雪でも2199の最終章には何が何でも行ったことでしょう。このあたりの気持ちがもう全然違いますな。
目的地のMOVIX宇都宮に到着。グッズコーナーを見ると、ギアス亡国のアキトのポスターがありました。そうなんですよ。今回の2199はポスターというものがなかったのです。復活編等でも必ずポスターを購入する私にとって、2199は唯一、そこが物足りなかった。
ポリポリとポップコーンを食べてると入場時間となりました。しかし、土日の映画館に一人でくるのは本当に寂しいですな。周りはカップルばかり(全部じゃないが、自然と目に付く)。リア充しおって!! こういう連中は夜空に蹴られてしまえ、とか思います。さて、シアターに入ります。それほど大きくはない。やはりもう客が入っていないのだろう。劇場が期待していないことは良く分かる。観客もちらほら。2回目の2199第7章のときよりも少ないかな~。
そしてなんだかんだでハーロックスタートです。
冒頭は小林清二さんのナレーション。悪くない。CGのキャラもそんなに違和感なし。小栗旬のハーロックも悪くない、むしろ合っている。地球の船を襲って積荷強奪も悪くない。トリさんもヤッタランも見た目は悪くない。アルカディア号の突起は気になるが…. アルカディア号に三浦春間が乗り込むときに、“お前は何のためにこの船に乗る?”の質問に対して“自由だ!”というのも悪くない。ケイと春間が危機に陥ったときに、春間の正体に気づいてながらも単身助けにいくハーロックもカッコいい。うん、悪くないじゃないか。ここまではそれなりのハーロックだぞ。ミーメのしゃべりがちょっと早いけど、そんなに悪くない。
ところが、ここから雰囲気が急転直下。
ハーロックがミーメらニーべルング族の説に従って、時の結び目を解こうとしているのは、人類がやり直せるようにするためではなく、宇宙そのものを創造しなおそう=今を消そう、としているということ。しかも、地球という星そのものを人の住めない星に変えてしまったのは若き日のハーロックがアルカディア号のダークマターエネルギーを放出してしまったためで、その後悔の念に負けているということ。ケイやヤッタランに問い詰められると目を伏せるハーロック。おいおい、これまでのカッコいいハーロックはどこいっちゃったの? で、地球大艦隊を翻弄して勝利したのもつかの間、一旦は理解しあえた春間の手引きで捕まるハーロック達。
さらに、話は春間とその兄(地球艦隊指令)の兄弟げんかに発展。春間は単身荒廃した地球へ行き、そこでひっそりと咲いている花を見つける。それを持ち帰り、もうぐったりして情けなく処刑を待つだけのハーロックを救出する。“地球はまた生きようとしている。諦めては駄目だ。そして地球人の希望はアルカディア号なんだ!”とハーロックを鼓舞する春間。う~~ん、なんか情けないぞハーロック。役割が逆じゃなイカ? 処刑寸前に脱出するアルカディア号。そのアルカディア号に政府は、木星からの超強力コロニーレーザーを使うことを決定。しかし射線には地球がある。
美しい地球を汚さず崇拝しこれ以上手をかけてはいけない、というのが政府のとったガイア政策だったがハーロックによりホログラム衛星を破壊され、地球がボロボロということがばれてしまった政府は地球ごとハーロックを消そうとする。退去する地球艦隊。が、春間兄の旗艦のみアルカディア号に体当たりし、白兵戦を挑む。そして兄弟げんかの第2ラウンド。兄ちゃんの演技に騙されてピンチになる春間。その瞬間後ろから銃口が。兄ちゃんが崩れ落ちる。撃ったのはなんとハーロック!!! じぇじぇじぇ!!!後ろから撃つなんて、あんた、とんでもない卑怯者だね! そうか、これはハーロックじゃなくて、時間城の偽ハーロックだろ、そうだろ!と思いたくなるようなシーン。
え~と、中盤まではカッコいいハーロックだったんですが、話が進むうちに段々情けなくなってきてしまいました。普通は、序盤は弱い→中盤は根性出す→ラストはカッコよく決めるのがヒーローですが、全く逆。なんかキカイダーのハカイダーを思い出しました。(最初はライバルとしてすげーカッコいい。キカイダー01の序盤も強敵扱い。中盤以降目立たなくなり、終盤は雑魚扱い….(TT))
ダークマターエネルギーを開放し、木星からのコロニーレーザーに耐えるアルカディア号。射線もずらし地球も無事だ。このとき、良くわからなかったが、アルカディア号の突起が展開していたように見えた。あぁ、ここで使われたのね。
春間兄がアルカディア号に体当たりしたのは、アルカディア号と地球の位置をずらして、コロニーレーザーから地球を救うためであった。“地球を頼む”と言い残して絶命する春間兄。“お前が一番地球を守ろうとしていたんだな”とハーロック。おい!あんたがそれ言ったらおしまいだろ!主役は実は春間兄だったのか??? しかも後ろから撃ってるし……
というわけで、前半の主役はハーロック、後半の主役は春間兄弟という映画でした。中盤までの、カッコいいハーロックでやめときゃ良かったのに。というのが感想。たぶん、ハーロックを特に知らない世代でも、後半のハーロックの情けなさは、“カッコいいのは最初だけか”と思っちゃいそうです。
アルカディア号は、突起以外特に気になったところはないです。強かったし、船体の外周に沿って動く主砲もカッコよかったです。デスシャドウ*番艦という呼び名や、指名手配番号00999 なんかは松本世界でした。
トチローも登場しました。ガイア政策を取り地球への帰還を拒否しているのに、高官達はこっそり戻ってきているのに怒りを覚えたハーロックが地球艦隊に反逆するシーンで登場(この戦いで最終的にダークマターエネルギーを開放してしまう)。ミーメ一族のテクノロジーのダークマターエネルギーを理解し、使えるようにしたのもトチロー。でも反逆の戦いで命を落としたみたいです。この作品でもアルカディア号は時々勝手に動くんですが、トチローの魂が入っていることは一切語られないので知らない人は、単に自動航行装置が働いているんだとしか思わないでしょうね、残念。
そういえば、時の結び目をほどこうとするために破壊しなくてはいけない最後の星が地球なんですが、次元振動弾を打ち込むために地球に向かってたアルカディア号が勝手に反転するシーンがあり、“トチロー、お前までも!”というハーロック。あ~も~、無二の親友にまで反抗されて、何なの、あんた?
ありゃ、少しは良いところを書くつもりが、やっぱり文句になってしまった。
ちなみにナレーションの小林清二さん。語り方から役どころは、松本漫画に出てくる荒れ果てた星の酒場のマスター、みたいな感じなんですが、一切登場せず。なんだったんでしょうね~
というわけで、この映画のタイトルは“(偽)キャプテンハーロック”あるいは“時間城の海賊キャプテンハーロック”に改名しましょう(^^)
あ~面白かった(やけくそ)
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