やるやると云いつつできない核融合と憲法改正の件

核融合と憲法改正は似たところがあって、やるやる、出来る、と云いつついつまで経ってもなかなかできない仲良し同士かと思われます．
２０１６年夏の参議院選挙の後に憲法改正を発議するという予想も、また今度も裏切られるのだろうなぁと思いつつも、もしかしたら今度はホントに発議するかもしれないぞと、１年後に憲法９条の無い日本になっているかもしれないぞと、そんな風に思う．

理由は次のような出来事による．時系列順のつもり．

●昨年末の消費税スキームの決定にあたり、財務省の還付金案を却下し、牛丼のテイクアウトは８％だけど店内飲食なら１０％になるのかみたいなグダグダな案にしろと菅官房長官が豪腕を発揮し、その結果消費増税のイニシアティブを官邸が握った．増税推進派の麻生太郎ですら、こんなスキームならやめたほうがマシだと云ったとかｗ．これ、夏の参議院選挙の直前に消費増税しませんと云う準備だったのではないか？

●昨年末の橋下－安倍会談は、自民＋公明＋大阪維新＋日ころ で憲法改正発議に必要な２／３以上の勢力を確保するためでもあっただろう．橋下さん、参議院選挙に出てくださいよみたいな．

●昨年末の従軍慰安婦の件での妥協は、USからの圧力にまたしても日本政府が屈したのではなくて、安倍総理が独断的に決めたらしい．そのせいで保守業界からは非難されていますが、安倍としては慰安婦妥協を非難してデモをするような極右は少数派だからアテにしないよと、もっと中道寄りで大多数の有権者をアテにするよと、そういう政治スタンスを明らかにする意図だったのではないか？

●慰安婦の件でUSからの圧力がほとんど無かったというのに意外な感じがした．オバマ大統領は外交に興味が無いので日本が何をしようとも口やかましく云わないのだと思われる．US大統領選挙はまもなく２月から本格化するが、次の大統領が誰になろうとまた日本にあれこれと指図してくるに違いない．US国務省としては、永久に日本を戦争犯罪人にしておきたいわけで、大統領がオバマで無くなり次第日本の憲法改正を妨害するスタンスを明確にして襲い掛かってくるだろう．
だとすると、憲法改正のチャンスは２０１６年の１２月までだと考えられる．安倍はそれを政治日程に織り込んでいるに違いない．（US大統領は２０１７年１月に交代する）

●現在、世界的な相場変動で日経平均が下がっているがこれを当面放置し、３月ごろに日銀の金融緩和＋補正予算で景気浮揚を促して６月ごろの経済指標を上向かせ、かつ７月の参議院選挙の直前に消費増税を中止を発表する．かつ公明党をどう説得するのか知らないが衆参同日選挙にする．こうして議席を増やすために打てる手を全て打つと予想する．

●仮に衆参で２／３を超える議席を確保できたとして、すぐに８月にでも憲法改正を発議すると思う．オバマタイマーの時間切れが近いからね．

●ロシアのことなんか放っておけばいいのに、外交好きな安倍はプーチン訪日に熱心だそうだ．これは、大統領がオバマのうちに、北方領土の２島返還で妥協するつもりなのだと思う．すると保守業界からは国賊呼ばわりされるだろうけどね．ともかく、北方領土と平和条約とエネルギー調達とシベリア開発を憲法改正国民投票の前に片付けて人気を獲りたいのだと予想．
ひら的にはロシアは所詮ロシア、腹黒い相手として警戒を怠るべきではないと思うので、仲良くするのもほどほどにどうぞと思ふ．

●北朝鮮の拉致問題までもが憲法改正国民投票の前に片付く可能性は少なかろう．

というような様々な状況を織り込むと、とくにオバマタイマーが大きな要因だと思うけど、憲法改正を今度は本当にやるのではないかと思えてくるわたしです．

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どう改正するのか？

数年前、憲法改正案を自民党や各新聞社が一斉に提示したことがあった．それらを見るといろいろな箇所が少しずつ書き換えられていたように記憶している．でも、あまりたくさんの改正点を盛り込むと国民の理解が進まないので、改正点はシンプルにしておいた方が良いのではないかとわたしは思う．

ちなみに、ヒラサカとしては、日本国憲法の変更には反対であって、大日本帝国憲法を今日的な内容に書き換えるという超巨大な変更が正しいと信ずるのであるが、残念ながらその壮大な願いは叶うまい．

下馬評的な憲法改正案にはいろいろあるが、次の３点になるという噂がかつてあった．
　１）　９条廃止　　　　　　　（安倍がうれしい）
　２）　環境権を追加　　　　（公明党がうれしい）
　３）　均衡財政の明記　　（財務省がうれしい）
これ、１には賛成、２はまぁいいだろう．だが、３は絶対にダメだ．無限増税地獄になってしまう．３が存在するならば、たとえ１を放棄してでも、わたしは憲法改正に反対票を投じる．

９条廃止はやらずに、日本国民に憲法改正慣れをさせるために、ひとまず誤字の修正だけやったらどうだ？という案もある．

他には、憲法改正発議要件を２／３から１／２に下げるだけを改正するという案もある．

LGBTの結婚を憲法で許してはどうだ？という人もいる．

さてどうなるかねぇ．．．

安倍がどうしたいかで左右されるならば、９条廃止を盛り込むと予想するのが自然だろう．その上で、どーでもいいような要件が政治的妥協でどれだけ挿入されるかだと思われる．もしもそれが均衡財政だとしたら真っ暗闇だというわけで．

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国民投票で９条を廃止できるか？

先日の安保法案に賛成していた人は９条廃止に賛成するだろう．それは３０％だった．過半数には足りない．

先日の安保法案には反対だったが、憲法改正してからならば賛成だという手続きにこだわる人にも実際に会ったことがある．ただしそういう人が２０％もいるかどうかというと、居ない気がする．ゆえに過半数に満たない気がする．

むしろリアルにわたしが目撃したのは、山本太郎に投票するのよと盛り上がっていたPTAの母親達だとか、安保法案は許せないと怒っているオバサン達や全共闘世代の老人の多さである．安全保障を感情とか雰囲気で判断するなと云っても通じそうにない輩達である．
ゆえに９条を廃止するべきだと、冷静に論理的に思考できる人の比率が楽勝で過半数を超えているとはひら的には思いがたい．９条廃止が成功するかどうかは、４０：６０ぐらいで不利な情勢なのではないだろうか？

国民投票の直前に、中国が尖閣諸島に侵攻して自衛隊員に死者が出たりすれば、６０：４０に逆転するだろうけど、中国もそこまでバカじゃないからそれはないだろう．むしろ、USが南沙諸島を爆撃して国際的緊張が高まって、「USの戦争に巻き込まれたくない」という厭戦気分が日本人に蔓延する可能性の方が高かろう．

国民投票で９条廃止は否決される可能性の方が高いのではないかと思う．それがヒラサカの皮膚感覚．


どうなるかはともかく、２０１６年は、日本にとって歴史的なときになるのではないか、そのように思うのであります．

かしこ


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