2012年2月11日土曜日

飲酒シリーズ 005 熟成樽が呼吸するってどういうこと?

熟成中のウイスキー樽の中身はこんなふうになっています.1/3ぐらいスカスカだっていうことです.年ごとに蒸発して減ってゆきますが、減る一方ではなくて、量が季節によって増えたり減ったりするそうです.なんでかというと、空中の水分が樽を通して蒸発したり、あるいはその逆になったりすると.
そんなバカなことはないだろう、迷信にちがいないと思いました.ところが、化学的なメカニズムがあるんです.

蒸留直後のウイスキーを樽に詰める時点では、アルコール度数が60~80%ぐらいあります.元はビールですけど、2回蒸留すると度数が60~80%ぐらいにまで高まるからです.

わたしは蒸留したてのウイスキーを持っています.Linkwoodのthe first dropという¥3000ぐらいの商品です.度数表示は63.4%です.味はどうかというと、ストレートではきつくて飲めない味ですw.ハイボールに使ったりするそうです.

樽の話に戻りますと、アルコール度数が60~80%なので、水の比率は40~20%になっています.この約30%の水分というのが重要なところで、熟成する部屋の空気の湿度が季節によって30%±ほにゃらら で変動するのと偶然一致しているんです.そのため、乾燥期には樽の中の水分がスカスカと蒸発し、雨期には空気中の水分がジメジメと樽の中に凝結するってことになるんだそうです.

これにはなるほどと思ったわたしです.

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