2024年11月22日金曜日

悲しきAVメーカー

わたしが就職活動していたのは1986年.新卒で1987年からサラリーマンでした.

80年代のオーディオ業界は景気が良かったのかというと1986年当時であってもそうでもありませんでした.既に赤井と山水は死にかかっていました.赤井はカセットデッキの名門でした.カセットデッキを死なせたのはソニーが発売したCDでした.みんなCDに移りましたから赤井は業績急降下.山水も同じ流れだったかな.コンポーネントステレオがミニコンポに移り変わったのも同時期でした.オーディオ業界がHighEnd一辺倒から小型システムに移行してゆき、赤井や山水の居場所が減っていきました.

VHS全盛期でしたからJVCは元気でした.レーザーディスクの盟主pioneerも元気でした.高画質の映像ソースはLD一択でした.

1990~1995辺りまでは、AVメーカーは総じて安泰だったように記憶しています.音楽はCD+MDを中心とした小型コンポ、映像はLD+トリニトロン、モバイルはwalkmanが担っていました.カメラは8mmビデオ.スマホは存在しません.

2000年ごろ.ipodの出現でnet配信とモバイルは天下統一.ソニーのwalkmanは劣勢に.他のオーディオ屋もバタバタ倒れる.
AVではDVDが大成功.LDは死亡.液晶TVが本格的普及機を迎えトリニトロン死亡.
アニメDVDの売り上げpeakは2006年だったと言われます.ハルヒの年な.
地デジは2004年からで、同期してHDDレコーダーが流行.
PS2が売れまくり.
docomoがimode.
2000~2005年頃はAV業界にとって大きな変革期だったと思います.なんたって16:9.わたしもこの頃はIT/net/digital/LCDなどに盛んに投資していました.
スマホは存在しません.

2010年ごろ.ついにスマホとFLASHが普及期を迎えます.
AVのcoreはnetとクラウドとスマホ画面の向こう側へ行ってしまって売るモノがない.そこへリーマンショック(2008)でAV屋はほぼ全滅.
消えたAV商品リスト:
 beta、VHS、LD、8mm、DV、DSC、CRT、液晶は中華、walkman、ミニコンポ、HDDレコーダーはTV attachedに、各種円盤は徐々に衰退
残ったAV商品リスト:
 スマホ、DAC、ヘッドホン、AVセンター、AVシステム、4k8k、要するにHighEnd

~2024はとくに変わったことはないです.
HDDが下火になり、かつてほどはアニメ円盤が売れず、海外配信でアニメ製作会社が潤い、、、ってところ.
息してないか虫の息なAVメーカーリスト:
 赤井、山水、pioneer、JVC、sharp、東芝、DIATONE、KENWOOD、オーディオテクニカ、ONKYO
なんとか息してるAVメーカーリスト:
 ソニー、pana、YAMAHA、TEAC、DENON、マランツ
残存者もHighEndで細々とです.LowEndはスマホになっちゃった.


AVで色めき立った方には、宇宙企画じゃなくてお詫びいたします.

かしこ

46 件のコメント:

  1. >AVメーカー
    これ、
    ・AV「機器」メーカー
    ってしないと、「絶対勘違いする奴」出てきますよ・・・・
    ※個人的には、昔は、
    ・AVと言えば、「Audio Video」
    だったのが、いつの間にか、
    ・AVと言えば、「Adult Video」
    (その他に、「Anti Virus」とかあるけど、とりあえず放置)
    に、なってしまったのが、とても残念なんですよねー

    ※昨今は、「配信ばっかり」なので、「AV」と言う単語すら、(「Audio Video」でも「Adult Video」でも、どちらの意味でも)
    ・あまり聞かれなくなって来た
    気がします・・・・
    もう、「(インターネット)ブラウザ」があれば、全部おkって感じで。

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    1. 「AVメーカー」で検索すると絶対にAV機器屋は出ませんね
      そんなんでいいのだろうか? いやない

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  2. >要するにHighEnd
    「High End」は、もはや、
    ・廃エンド
    と、呼ばれて、どちらかと言うと、
    ・老人の(懐古)趣味の領域の一つ
    と、みなされつつある気がする。
    ※若者は、「聞ければ何でもいい」(音質よりも、「誰の演奏」とか、ソフトを重視する傾向がある)になってんじゃないかな?
    昨今は、「スマホレベル」でも、フロアノイズとか少ないし、充分聞けます。

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    1. オーディオイベントで楽曲のソースがいまではみんなレコードを使うんです
      コロナの前まえではHiRes fileが標準的でしたが
      ますます懐古で手がつけらんねぇ~

      ま、客も高齢者か...

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    2. >みんなレコードを使う
      なんか、オーディオマニアの言うところの、
      ・音の解像度
      (いわゆる「サンプリングレート」が高ければ、「コレが上がるワケでは無い」と言うのが、最近の通説です。)
      は、「アナログ(レコード)のほうが、高いのではないか?」と、言われつつあります。
      ※「解像度」とは、例えば、ステレオ録音で「楽器の位置まで判る」とか、「臨場感がある(と、高い)」とか、あまり「数値では、表わしにくい」指標ですが、これは、
      「サンプリングレート」「周波数特性」とかとは、また違った指標ですね。
      ※本来は、これが高いと、
      ・ハイエンド
      と呼ばれて、「原音に忠実に再生できる装置」と、言われていたものですが。
      (原音に忠実=Hi-Fi ですね。)

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    3. 200kHzぐらいでサンプルしとけばそれなりな音になるかなと思うんだけど、48kサンプルよりはレコードの方が上玉かもしんないです

      SACDとレコードを比べるとSACDが上玉な気はします

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    4. ※個人的には、「サンプルレートを上げる」と、
      ・音がハッキリしてくる
      のは分かりますが、それと、「解像度」は、
      ・また、別なモノ
      と、思っています。
      ※技術的に言うと、「解像度」は、「位相周り」に、関係してる気がする。
      「サンプルレートを上げ」て、「デジタルフィルタ」を多用すると、逆に、
      ・位相が変にイロイロ動いて
      音がオカシクなる?ような気がします。この辺は、「周波数特性」とか取っても分かんないから、イロイロ難しい。「インパルス応答」とかで、テスト・検証は出来るかもですが、じゃぁ、
      ・どういう特性が正解なのか?
      は、まだ、理論的には良く分かってない(余り研究されてない)と思います。

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    5. 読者
      CDの圧縮比は人間の耳ではわからんレートまで圧縮したそうです
      わかる わからない どっちか そのまえに
      AV部屋をリフォームからはじまる マイ電柱も

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    6. ・単一周波数の感応試験だとわからないが、耳は100kHzぐらいまでダラっと伸びているので、混合周波数だと感知される説
      ・伝送系の位相特性はあまりケアされてない
      ・混変調特性もあまりケアされてない
      ・ナイキスト周波数付近はいろいろヤバい

      →オカルト壷パーツ業者の繁栄

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    7. 読者
      よどで 1m1000円のスピーカー線はおかしい
      さらに数千円もある これは そうとういかれてます<うらやましい

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    8. >マイ電柱
      界隈では、「商用電源」には、
      ・「原発由来の電気が混じってる」ので、音が濁る
      って言われてました。
      ※「311」で、日本全国の原発が稼働停止したので、
      「音が澄んできた」と言う報告があった。最近どうなったかは知りません。
      ※アンチテーゼとして、「100%乾電池電源アンプ」
      (「数百個」の、単一乾電池を繋げて、電源にするアンプ。「完全直流電源アンプ」なので、電源由来のノイズは「皆無」と言うのがウリ)
      とかあったけど、今はどーなったのかな?

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    9. 今検索しても、このブログくらいしか見つかりませんね。。。
      https://ameblo.jp/youin-koubou/entry-11278432078.html
      アンプの音を決めるのは電源です。電源は電池が最適。
      https://ameblo.jp/pointbankinfo/entry-11143935213.html
      デジタルアンプの電池駆動を試す(Lepai LP-2020+)
      ※最近の記事は、見つかりませんね。

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    10. オーディオイベントの展示で鉛電池のパワーアンプも見かけます
      ちゃんと売り物件ですから理念サイコーチャチャッ

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    11. テスラカーステはサイコー電池

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    12. >テスラカーステはサイコー電池
      いわゆる「カーステレオ」を、
      ・エンジンを止めて、「バッテリー電源」ダケで聞くと良い音がする
      というのは、以前から言われてましたが。
      ※エンジンがかかってると、「オルタネータ(発電機)由来のノイズ」が入るので、「音が濁り」ます。
      (勿論、カーオーディオは、基本設計の中に「オルタネータノイズ対策(試験項目にも、ちゃんとあった)」は、してありますが・・・・)

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    13. 昔乗ってたサニーはエンジン回転数に応じてチーというnoiseが出ました

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    14. 出来の悪い車だと、エンジンの回転に合わせて、
      ・ヒュー~
      って感じの、オルタネータノイズが聞こえます(笑)

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  3. 光ファイバーとWifi変調技術がこんなにもブロードバンドになるなんて想像できなかったので,オーディオの経営者は何やってたんだぁ!とか非難できないです。AV配信(どっちのイミでも)に投資した人はエライ。

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    1. XVIDEOはおおむね無料ですね、Xラヴ

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    2. 読者
      ビデオもネットも叡智パワーで売れた説
      xラヴの red は課金らしい

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    3. red zoneは課金みたいですね コンテンツがよりpower upしとるんでしょか

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    4. 読者 古いアンドロイド4.4にクローム74くらいをいれたらレッドが昔みれたような気がしてます
      大したことなかったような感じでした 昔なので記憶が嘘ついているかもしれないです

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    5. あらまredなのにざんねんですこと

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  4. オーディオメーカの衰退の原因は真空管からトランジスタへデバイスが変化してさらに、オペアンプが使われるようになって簡単な設計で音の増幅ができるようになった事ではないでしょうか?
    さらに複数のオペアンプを内蔵したミックス・シグナルICが出てきたらそれまでは多くのコンデンサや、抵抗、トランジスタを使っていたのが、メインIC1個+調整用のちょっとした回路で出来てしまうので
    特性やノイズ除去の為に苦労しなくてもそこそこの音ができてしまうようになったのもあるかと思います。
    あと、40年前はカーオーディオという稼ぎ頭もいました。
    エコライザーで低音効かせたり、逆にカットしてシャカシャカ音のほうが良いとか、LED使いまくって夜間車の社内では今以上にカーオーディオの明かりがキラキラしていました。
    カーオーディオが衰退した代わりにカーナビが普及して稼ぎましたが、今ではスマホのgoogleDriveとかで間に合わせる若者が多いと聞きました。

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    1. ソニー用語だと思いますが、ハイエンドオーディオの対義語でゼネラルオーディオなんていいまして、ミニコンポやラジカセやwalkmanあたりを指します
      ゼネラルオーディオの価格はハイエンドの1/10~1/100ですからaudio市場も1/10~1/100に縮小したと考えればAVメーカーはさよならです
      というのは市場視点です

      技術視点では、ICとdigitalとFLASHで原価$3からスタートという様相になってしまってはもう鉛筆やボールペンの価格帯ですからAVメーカーはさよならです

      cashが落ちるのは製造工場ではなくなり、権利者と配信プラットホームになりました

      今でもハイエンドを楽しもうと思えばネタには困りませんがね 真空管だってあるし A級アンプもあるし レコードもあるし

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    2. 単価が下がった恩恵で多チャンネルAVシアターへ向かうマーケティングは根強いですけど、正統進化なかんじはしないです

      むしろ、巨大ホーン+WE555のモノラルから出る豊かな音にびっくりしちゃう

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    3. >豊かな音
      「300B」とかもそうですが、まぁ元々は、
      ・プロ用機器(映画館とか)
      ですからねー。カネに糸目は付けない時代だったし。
      多分、その「技術力自体」がウリで、C/Pとか、あんま考えてなかったと思います。

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    4. 読者
      真空管は まるーい音
      トランジスタは かくばっている音
      という評論家の話に
      ソニーの技術者 「? はて どういうこと?」
      と さっぱり わからん という話聞いたことある

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    5. 読者
      BOSEのスピーカーは駅についているからたいしたことないやつにちがいないと思ったら いいものらしい
      ジャンク屋で BOSEがあって 下を見ていたら ささーときて おじさんがさくっとレジへもっていった
      まさに あと 1秒早ければ「買えたのに」 秋葉原は生き馬の目を抜くごとく おそろしいところである

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    6. >坊主
      某CPLDメーカーの通称で、
      ・「罪」と「寺」
      と言うのを、思い出しました・・・・
      (一般人には?だと思いますが、最初見た時に「何だこれ?」って思いました。)

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    7. >真空管は まるーい音
      んなわけあるかー!!
      '70年代の、「ロックバンド」のコンサートのPAなんて、
      ・みーんな、真空管
      だったんですよ・・・・(当時は、「パワー半導体」とか無いし)
      そこから、「耳をつんざくような、キンキンした音」が、大音響で鳴り響いてたんだから。
      ※不思議なことに、「アンプの試聴会」をやる時は、なぜか、選曲が、
      ・真空管アンプ → クラシック
      ・半導体アンプ → ポップやロック
      に、なってるから、「そういう刷り込み」があるのではないかと思います。

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    8. ギターの歪アンプが真空管
      いやぁわざわざ真空管使うかねぇ
      ライブ中に球切れしませんよう

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    9. 「罪」も「寺」も、今は無くて、気付いたら、
      ・「AMD」と「Intel」
      に、なってましたとさ。どっとはらい

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    10. 大日電様はどこ逝ったのだぁ
      わたしが通ってた学校の電気工学科の成績優秀者は大日電様へご就職でしたが、彼らも続々と60歳定年ですなぁ
      結構不遇な人生だったんじゃないかな
      大日電様の半導体事業部で円満人生だったわけがない

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    11. >わざわざ真空管使うかねぇ
      今ちょっと調べたら、有名な「マーシャルのギター・アンプ」は、未だに、
      ・真空管
      使ってるらしい。
      ※マーシャルといえば、KISS の、
      ・マーシャルの壁
      が、有名ですが。
      https://www.marshall.com/jp/ja/backstage/seventies/1975-wall-of-amps-phenomena#change-location
      1975:アンプの壁現象
      ※これみんな、「マーシャルの真空管アンプ」
      「ヘビメタ」とかにも、欠かせないみたいです(笑)

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    12. >ライブ中に球切れしませんよう
      まぁ、「一台や数台くらい」
      ・音が出なくなっても、誰も気づかない(笑)
      ような気がする・・・・・

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    13. Marshallはわたしでも知ってる
      たくさん積んでりゃ球切れにも対応ですね

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  5. >ハイエンドオーディオの対義語でゼネラルオーディオ
    まぁ、メーカーは、
    ・ハイエンドなんとか
    とは言うけど、絶対、
    ・ローエンドなんとか
    って言わないですねー・・・・
    (「マーケティング(ブランディング)」の都合なんでしょうけど。
    「ローエンド」って言ってるのは、「評論家」だけカモ。)
    ※「ゼネラルなんとか」の他には、「コンシューマーなんとか」って言い方もありましたね。
    「コンシューマーオーディオ事業部」(まぁ、有り体に言うと、「普及品(高級品ではない)の音響機器を売ってるところ」)とかあったような。

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    1. ゼネラルというと、
      ゼネラルプロダクツというGAINAXの前身みたいなの
      富士通ゼネラル
      などが浮かびます

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  6. murasaki
    たいして役に立たない腕時計をそれなりのマーケットに育てたスイス人(?)くらいの商売っ気があれば、日本のエンジニアももう少しましな人生を歩めた気がします。残念。

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    1. fabへ行くか(台湾)
      IPへ行くか(US)
      Intelは両方やりたいのだろうけど、中華勢の横槍でfabが沈没
      中台戦争で桃園を更地にするのか

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  7. 読者
    このツイートのブラウン管
    トリニトロン管6台 しまった 秋葉原へいけばよかった

    逸般の誤家庭の方が一撃でお買い上げ。 2024年秋葉原の日常

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