出雲へ （７） 地方文明と東京文明の相克

島根で魚が旨いことに驚きを隠せない。

新潟を訪れたとき、魚類が豊富でいい街だなぁと思った。
だが島根を訪れた今となっては修正を余儀なくされている。
それはどういうことかというと、新潟で水揚げされる魚類の品質と価格、いわゆる相場は、築地の影響を受けている。つまり、上澄み商品は高い価格で築地に買収されてしまう。それにつられてジモピーが食する魚類の価格も影響され高止まりしてしまっている。そんな気がする。

金沢を訪れたとき、そこには新潟とは異なる金沢文明が在った。
金沢には古の言い伝えがあるのだ。
「地下に眠っている金沢文明が、東京文明と接触するとサードインパクトが起こり、金沢文明は絶滅する」
金沢の人々はその伝説を知っているので、自分達が交通の不便さにより東京文明と隔絶している状況を大切にしていたのだ。そんな気がする。

島根を訪れて、島根には新潟とも金沢とも異なる、さらに隔絶した文明がそこに在った。
魚類は豊富である。それは新潟でも金沢でも島根でも同じ。
だが新潟や金沢と異なるのは、島根には東京文明が到達しておらず、築地のバイヤーが未踏である。そのため、豊富な魚類が地産地消されている。それゆえ、島根で食べられる魚類は自ずとハイレベルを維持している。そんな気がする。

出雲市駅前にある、クルマで来ているジモピーで満員の居酒屋で晩飯を食べた。

↓鯖の刺身が旨すぎた。眉間にしわを寄せ、左手の親指と人差し指で眉間を押さえて悶絶してしまう。そんな鯖だった。シーズンにも拠るのかもしれないが、あの関鯖よりこっちの方が旨いわ。

↓寿司も食ったが、カウンター越しに見えるイカ下足が旨そうなので握ってもらった。煮ツメが塗られている。この下足が旨すぎた。眉間にしわを寄せ、左手の親指と人差し指で眉間を押さえて悶絶してしまう。そんな下足だった。

↓シジミ汁 も旨いねぇ

境港の回転寿司も旨かったが、あのクオリティであの価格で、もしも関東一円にチェーン展開したとしたら、他のすし屋はサードインパクトで絶滅は必至だ。築地の有名店も絶滅は必至かと。まぁ輸送コストとかテナント代のせいで実現不可能なわけだけどね。

ゆえに、解は島根に来ること、なのである。

↓出雲市駅周辺は基本的に住宅街が駅前まで迫っているんだけど、住宅街に混在する形でこのような「呑みビル」が存在するとても良い環境の街になっている。

バーを探したけれど、あまり入りたい店が無かったのでバーの開拓はしなかった。

かしこ