2016年7月9日土曜日

トキワ荘大地に立つ

マンガの発祥の地「トキワ荘」を豊島区が復元するそうです.

外観は当時を似せて作り、内部は展示会場らしいので、内部が共同トイレの1K部屋になるわけではないみたい.それは少し残念ではある.
このニュースでわたしが思ったのは2つ.

1) どうやって再現するんだろう?

当時のままの木造モルタル2階建てを、現在の建築基準に照らして設計できるのかいな?という疑問が浮かびました.

トキワ荘竣工当時の建築基準法だと、今よりも柱が細くて壁も薄く窓が多い設計が許されてしまったのではないかと想像するのですが、現代の規制で原形どおりのトキワ荘を建てられるかというと、キツイんじゃないかなぁ.また一般客を招き入れる用途となると、消防法の規制も厳しくなって、非常階段を設けるなどという縛りがかかるかと思います.

今度会う建築士に「トキワ荘設計できますか?」とinterviewしちゃおうっと.

あと、外壁モルタルとか庇トタンの汚し処理、鉄製外部階段のサビと塗装剥離の再現、、、これらはどうするのか? そういうフィギュア製作のようなテクニックを見学するだけでも一見の価値ありと期待します.

ギシギシいう木製フロアの廊下に40Wの裸電球が垂れているような内部イメージを期待したいところですが、内部は展示スペースだそうなので、あまり昭和テイストを期待しないほうがよいかもしれません.

2) 集客力がどれだけあるか心配

漫画家の故郷が町興しのために博物館を建てたり、通りをキャラクタで埋め尽くす例は、桜新町のサザエさん通り、境港の水木しげるロード、石森章太郎の博物館は宮城県に複数あるはず.博物館のようなスポット展示施設よりも、通り全体が妖怪だらけになっていて異様な雰囲気の境港の方が楽しいもんです.境港は地方の集客ネタとして一定の成功をおさめているみたい.

トキワ荘という博物館の集客力は、手塚治虫、石森章太郎、赤塚不二夫、藤子不二雄の作品が現在でもどれだけの集客力を持っているかに依存するわけです.しかし彼らの人気のピークは70年代~80年代前半ぐらいだったのではないでしょうか? 2016年の現代に、彼らの創作の舞台だったトキワ荘が蘇ったとしても、名所旧跡ぐらいの集客力はあるかもですが、NERV本部のローソンみたいな騒動にはなりそうにない.

悲しいかな、ヲタク作品はすべからく消費物ですから、旬の時期があり、やがて必ず旬を過ぎてゆき集客力が減退します.ガルパンは今でも旬なのでしょう.エヴァはピークを過ぎたと思う.ハルヒは旬の時期を持続させる事にしくじった.ワンピースは今が旬でしょうか.ドラゴンボールは過去の作品.手塚・石森・赤塚・藤子らの作品は過去物件.

いまさら各々の作品の魅力を訴求するわけでもなかろうから、伝説の漫画家達の青春の場+昭和の雰囲気、という名所旧跡属性で再建されるトキワ荘がどれだけ頑張るか???

オープン予定は2020年だそうです.もちろんわたしは見学したく思います.

かしこ


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5 件のコメント:

  1. まずは3Dプリンタで?

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  2. プリントと言えばTシャツプリントは済みましたか?

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    1. 昨日完成しました、たしか23枚です

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  3. それにつかえそうな
    http://den-nekonoko.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_615/den-nekonoko/sP1010626.jpg

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