2015年2月8日日曜日

【懐かし測定器シリーズ2】 オシロの画面をポラロイドで撮影していたあの頃

今ではアリエナイ失われたテクノロジーっていろいろあります.ヘリカルスキャンもその一つですが、測定器シリーズに相応しい失われたテクノロジーとしてポラロイドカメラをご紹介.

CCDやCMOS撮像素子とFLASHのおかげで安いデジカメを入手できる現代では想像もつかんローテクなシロモノを、1990年代中盤頃まで使っていたんです.それが白黒ポラロイドカメラです.これを使ってオシロの画面を撮影していたんだから、その非効率さたるや相当なもんで、今更ながらやり場のない怒りがこみ上げてきます.
背面の蓋を開いて、10枚入りフィルムのマガジンを装着し、遮光ペーパーを引き抜くと撮影準備完了です.レンズ側開口部をオシロ画面に密着させるとジャスピンになるように出来ていて、引き金がシャッターです.
ポラロイドですからその場で現像できます.ベトベトした現像液からはアルカリっぽい匂いがして、ゴミ箱に捨てる時に手に付着してうぇ~と言ってしまうのは日常茶飯事でした.

それで写真に写るのはこんなでした.半年ぐらいで表面がカビのように白くなるんです.白濁を防止する塗布剤もありましたがあまり使いませんでした.露出不足で撮り直したりするコトもしばしば.
わたしは回路をいじくってVHSビデオの画質を調整する仕事でバシバシ写真を撮って記録を残していましたから、ソニーマグネスケールの所属部署ではわたしが一番消費量が多かったと思います.ポラロイドフィルムは一枚あたり¥100ぐらいしてたんじゃないかなぁ.

この非効率さが1980年代末から1990年代初頭の世の中の実相でした.

「DOS/Vパソコンでダウンサイジング」などとUSAから聞こえてきたのは1992年ごろ.

そしてwindows95が日本で出たのは1995年の12月だったかなぁ.カシオが初のデジカメQV-10を発売したのも1995年でした.QV-10は画期的でした.
フロッピーマビカは意外に遅くて1997年発売だそうです.(wikiによる)
そして、パソコンとofficeソフトとメールとネットであらゆる仕事の速度が急激に速くなったのは、1996年以降だと思われる.

インターネットが普及する以前には、トランジスタ規格表とかTTLIC規格表は必携の書物でした.本棚2つ分ぐらいの場所を確保して各社の特殊なICのデータブックも保管していました.でも、やがてネットにデータシートが存在するようになって、今じゃ誰もデータブックなんか保管してないでしょうし、印刷物として発行すらされなくなったのではないでしょうか?
ビジネスの動きが速くなって、皆さんは幸せになれましたか?

かしこ


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14 件のコメント:

  1. なんと懐かしい、ポラロイド接写カメラは結構高く買えなかったので、
    一番安いポラに二眼レフから外したレンズと灰色の小さなゴミ箱をパイプで繋いで作り使っていました。

    初めの頃は感光紙に光を捕らえ、現像転写液の袋を発色しの内側に挟み込んで、
    細いステンレスローラーで薄くのばし、温度によって決まる時間を待って、引きはがすと、
    感光したらイオンが固定され、しないところのイオンが反対に泳いできて、黒く(すかすと光ったように)発色しました。
    安定化のため酢酸ビニールか何かの樹脂膜コーティングをして乾かしたら完成でした。
    ローラー(次の現像に関係する)や、紙の縁には液が滲んでいたら拭き取りました。

    これらは、イオン固定逆転転写なので、ASA(ISO)が2000くらいと高感度なのが特徴です。
    107という感光側がフィルムになったのもあり、ネガが作れました。

    後のバージョンはSX-70の発展系でめくる必要が無くなったようですが、
    ピクチャーが小さいので売れなかったようです。

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    1. そうそう、温度が高いと現像時間が短くなるので掌で挟んでお祈りのように温めてたのを思い出しました.なんつうローテクだったか.
      剥がして捨てる側にはネガ画像が残ってましたね.それを利用しようとしたことはありませんでしたが.

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  2. こんにちは、Metaです。
    ポラロイドの写真が懐かしくて、思わずコメントさせて頂きました。多分、テクトロのオシロ
    の波形だと推定いたします。

    今では当たり前のように、文字やカーソルが表示されておりますが、実はこれを表示する
    のは大変な事でした。ご存知のようにオシロスコープの波形はベクタースキャンで描画し
    ております。同様に文字やカーソルもベクタースキャンで描画しております。問題はいつ
    描画するかということです。波形にはTime/divによって掃引時間が異なります。

    結局、色々な条件によって(Time/divやホールドタイム等)ある時は波形の帰線時間に
    文字やカーソルを描画したり、ある時は波形表示を書いている間に描画したりしており
    ました。(波形の表示と文字として抜ける場所が非同期なので、結果として文字抜け
    の部分は見えません。)

    今はブラウン管も液晶に変わり、ベクタースキャンやラスタースキャンという言葉自体
    も若い人は知らないのでしょうか?

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    1. Meta様こんにちは.お世話になります.
      ベクターとラスター知らないでしょうねぇ.インベーダーゲームがCRTだったのも知らないかも.しかもCRTが白黒でカラーフィルムが貼ってありました.
      画面のカーソルで時間とか電圧を測定できるオシロは多々ありましたけど、おっしゃるとおりキャラクタの描画と波形表示とはベクタ・ラスタの都合で相性が悪いですよね.それで、電子銃が波形用(ベクタ)とキャラクタ表示用(ラスタ)の2本内蔵されていて独立して撃ってるのかと思ってました.でも原理的にそんなの無茶かも、、、(汗)

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    2. 上の波形写真はネットで拾った画像なのでわたしが撮影したわけじゃないんですが、上手く撮れていて感心です.

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    3. デュアルビームのCRTはありました。ただし、波形とキャラクタを表示するためで
      はなく、蓄積管で2chの単発現象を同時に捉えるためだったと記憶しております。

      液晶よりCRT、固体撮像素子より撮像管、オペアンプより真空管と失われた素子
      の方が如何にも難しかったという気がします。今の技術は単純化したものを
      高密度に実現しているという事なのでしょうか?

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    4. ストレージオシロは1台だけしかなくて、単発現象をとりたい時にはよっこらしょと運んで来て使っていました.今では考えられません.

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  3. オシロ撮影もしましたが、顕微鏡カメラのポラロイドはかなり消費しました。
    ニコンなどの顕微鏡デジカメが導入された後に、捨てるに捨てられぬ未使用ポラロイドフィルム箱が大量に数年間デッドストックになってました。
    大学の時は一眼レフ付顕微鏡だったので、自分で暗室で現像してました。
    たまに変なのも現像したけど、白黒なのでつまらなかったです。

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    1. それは不要ですけどとてももったないポラロイドさんです.

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  4. ポラロイド。懐かしくて泣いたっす。
    デジタルオシロがでる前は、単発事象を捉えるのに残像時間の長いオシロの画面に顔をくっつけて手で目の横から外光が入ってこないように覆ってました。

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    1. それもやりました.オシロの蛍光体って傾向時間が長いんですよね.今ではそんなことしませんが.

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  5. 真空管のモデルがありました。
    ayumi.cava.jp/audio/
    上手く行けば、作らなくても評価できるかも。

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  6. そういえば、岩崎通信機の初代デジタルオシロが職場にあって使っていました。ドリフトがひどくて、見ている間に波形が上に上がっていく。頻繁にDCレベルを調整なくてはいけないのに、ダイヤルではなくてメンブレンスイッチのボタン操作だった。これがひどく使いにくい。0v をはさんで行ったり来たり。
    深夜に「お前は測定器じゃねー」とオシロに向かって叫んだ20代なのでした。

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    1. iwatsuも2000年ごろにはなかなかいいオシロを作ってまして重宝してましたが、20代の頃は測定器じゃねぇ代物でしたか.ティヒヒ

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