↓このようなSWを使ったアッテネータ回路は電子ボリウムの基本回路です.この回路は4bitのアッテネータというわけですから、16段階のボリウムになります.16段階と言っても、均等に16段階の調節にはなりませんで、音量が小さい領域では分解能が小さいので小まめに調節できますけど、音量が大きい領域では分解能が荒いのでドカーンと音量が変わってしまいます.イマイチです.
↓そこでこのような回路でどれだけのGAIN分解能を得られるかをチェックしてみました.
GAIN=B/Aです.
↓回路で横に這っている3つのSWと、縦に這っている3つのSWには、それぞれこういう8ポジション(=3bit)のロータリDIPスイッチを使うとします.つまりやりたいコトは、2つのロータリDIPスイッチを適宜切り替えてゲインを切り替えるが、-6dB~0dB~+6dBの範囲でなるべく細かいゲイン切替をやりたいという仕様です.
↓計算の過程は省きますが、こんな結果を得ました.
±6dBの範囲で、おおよそ1dBぐらいのステップでゲインを変更できそうです.
2.00 倍 = 6.01 dB
1.99 倍 = 5.99 dB
1.75 倍 = 4.86 dB
1.71 倍 = 4.68 dB
1.67 倍 = 4.43 dB
1.60 倍 = 4.08 dB
1.56 倍 = 3.84 dB
1.50 倍 = 3.52 dB
1.43 倍 = 3.10 dB
1.40 倍 = 2.92 dB
1.33 倍 = 2.50 dB
1.27 倍 = 2.09 dB
1.25 倍 = 1.94 dB
1.20 倍 = 1.58 dB
1.20 倍 = 1.58 dB
1.17 倍 = 1.34 dB
1.14 倍 = 1.16 dB
1.11 倍 = 0.92 dB
1.09 倍 = 0.76 dB
1.08 倍 = 0.65 dB
1.00 倍 = 0.00 dB
0.92 倍 = -0.69 dB
0.91 倍 = -0.82 dB
0.89 倍 = -1.02 dB
0.86 倍 = -1.34 dB
0.83 倍 = -1.58 dB
0.80 倍 = -1.94 dB
0.75 倍 = -2.50 dB
0.73 倍 = -2.76 dB
0.67 倍 = -3.52 dB
0.60 倍 = -4.43 dB
0.57 倍 = -4.85 dB
0.50 倍 = -6.01 dB
0.45 倍 = -7.03 dB
0.40 倍 = -7.94 dB
0.33 倍 = -9.53 dB
0.29 倍 = -10.8 dB
0.25 倍 = -12.0 dB
最後に、そんなの半固定ボリウムを使えばいいじゃんと思われるでしょう.半固定ボリウムを使いたくない理由は、周波数が高めなので周波数特性が劣化するのを避けたいからですが、ロータリDIPスイッチを使っても周波数特性が劣化しない保証はありませんので、これから試作してチェックします.ハマったら素直に死にます.
VGAのICもありますけど、可変範囲が40dBぐらいあってオーバースペックなのと、オフセットなしでDCまで通過するのかどうか怪しい、などという事情で今のところ敬遠気味です.
4日後ぐらいに「やっぱ半固定でいいや」と言ってる自分の姿が目に浮かばんでもないわ.
かしこ
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以前はデジスイッチという立てレバー型があり、
返信削除内部接点が差動になっていて、直列に出来る、ポテンショメーター型がありました。
抵抗を代えればA型とかに出来るかも?
それは知りませんでした.、設備機器用にデジタル設定するのは知ってます.
削除縦型という表現が間違っていました。
削除jp.idec.com/ja/download/download.aspx?download=IDEC11109210924
国産?ボタン型です。
(持っていたのは爪を上げ下げする、アメリカ製でした)
負帰還型コントローラーを作っていた時、
返信削除OUT から GND に抵抗、VRを配し、非直線にFBを掛けました。
(VR2ブラシはノイズを考え接地側)
OUT─R1┬───── R2─────┬GND
├R3─VR1,VR2,VR3┤
│ └────┘
NFB
VR1に回すとR3に制限されて最大ゲイン、VR3に回すとR2に制限されて最小ゲイン、
R2と変化するVRを並列にするので非直線(最大側が緩やか)になります。
リニアー帰還だと高ゲイン側でがくんと変化するが、この様な回路だと特性を変えられて便利です。