2015年2月28日土曜日

【懐かし測定器シリーズ5】 タケダ理研 TR4171 スペアナ

よく使う測定器は今も昔もオシロスコープです.オシロの次によく使うのはスペアナです.今のわたしはスペアナを所持していませんが、回路が発振してたりするとスペアナが欲しいなぁと思います.

さて、スペアナの件の前にヘリカルスキャンのハナシです.
「DAT RF波形」でgoogle検索すると、DATのテープパス調整について書かれた非常にレアなページがありました.この人すごいわ~.   http://blogs.yahoo.co.jp/dat_repairing/26399232.html
そのページにあるこの写真はDTC-1000というDATの初号機だと思います.これが設計されたのは1985年ごろ、ソニー芝浦TECの503号館の5階が源流ではなかったと...
↓DATのヘッド再生波形はこんな間欠的な波形です.プリアンブルは、ヘッドとテープの接触が不安定な捨て領域です.次にATFパターンというトラッキング情報が記録されていて、PCMデータは中央部70%ぐらいに書かれています.つまり30%ぐらいは音声信号以外のデータで占められているわけです.
わたしの担当は、イコライザを調整したり、ノイズを除去したりしてエラーレートを良くするのが仕事でした.そのためにPCMデータ領域のf特をスペアナで測定する必要があったわけなのですが、プリアンブルやATFパターンがスペアナ測定を邪魔します.

↓そこで、PCMデータ領域だけを打ち抜くゲート信号(上図)をつくります.ヘッドスイッチングパルス(SWP)から74HC123で遅延させてゲート信号を作ります.HC123も懐かしいICと言えまいか???
↓ゲート信号をスペアナに入力すると、ゲート=HIGHの区間だけを測定してくれる便利なスペアナがありました.それがタケダ理研のTR4171でした.なぜか灰色カラーの機種もありましたが、わたしは白が好みでした.今となっては、目を疑うほど巨大かつ重い機体で、周波数も120MHzまでしか測れない低性能なのですが、ヘリカルスキャンの再生信号はせいぜい数10MHzなので、帯域的にはちょうどお手頃でした.
TR4171はタケダ理研製でしたが、1985年にADVANTESTに社名変更されたので、機銘板を見るとタケダ理研とADVANTESTの2種類存在していました.

大変お世話になりました    >    TR4171殿

かしこ


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9 件のコメント:

  1. 3万くらいで GigaStのスペアナキット と言う簡易スペアナ・アダプタ-が以前出ていました。

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    1. USBオシロでも買いたいなと思うこの頃ですが、低速なのが多いみたいです

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    2. USBオシロでしたら電源が絶縁されているアイソレータ入りか、
      LAN接続でしたら1500vくらい有って、AC-DCアダプターを使うタイプでしょうね。
      秋 アマゾ で2万以上です。

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    3. 間違ってオペアンプに載せてしまいました、削除できますでしょうか?

      もっとアイソレート WIFI LAN で接続できれば 電源アダプタの耐圧と 物理的距離になります。

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    4. OWON ソフトだけ試してみました。(日本語対応ではありません)
      www.owon.com.hk/probook/VDS_Series_User_Manual.pdf
      www.owon.com.hk/service_down.asp?SortID_1=1

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  2. これとかTR4172って、黄色(SHIFT)→緑(LABEL)→-dBm→sweep timeって順番でボタンを押すと、管面表示がアナログになるんですよね。

    んー、最後はsweep timeじゃなくてCENT.FREQ.だったかなー…。
    3番目も怪しいかな。黄色→緑の後の指の動きは右下→左上だったのは確かだなー。

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    1. それは初耳です.でも明日会社で試そうというわけにもいかなくなりました.無念

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  3. 装置の管理担当だったのでTR4171,2って重くて嫌いでした。
    3台ぐらいまとめて廃棄してやりました。はは。

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    1. もうどこでも廃棄し終えて稼動中の資産は無いと思いますねぇ.捨てる時には上下を分割して捨ててました.今時あのサイズはアリエナイ.

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