材質は塩ビやポリカーボネートや、右の写真のようにガラス繊維で強化されたのやらいろいろ在りますが、30年ぐらい経つと紫外線で劣化してボロボロになって、雨漏りしたり台風で剥がれたりして、ダメダメになっているのをしばしば目にするのもこの「波板」ってやつであります.
伊勢原の実家のテラスの塩ビの波板も剥がれかけて風が吹くとバタンバタン音を立てるようになったので修理したことがあります.
↓波板には32mmピッチの山があって、複数の波板を並べて張る時には2山ぐらい重ねて張ると雨水が浸入しませんという仕組みです.
別の物件で物置を修理したときのこと.
土台と柱と梁と壁が朽ちていて、立ち木に寄りかかって倒壊を免れていました.いつ倒壊するかとヒヤヒヤしながら黙々と構造を補修しました.
雨漏りもしていました.屋根材は塩ビ波板ではなく、ところどころ錆びたトタンの波板でした.古い.
屋根に登ると屋根自体が崩壊すると予想されたので、脚立から手が届く範囲で雨漏りを補修することにしました.
ところどころ錆びているトタン屋根を下地として、トタンの上からポリカの波板を張りました.シリコン接着剤で防水などしつつ.
ところが、、、下地のトタン波板のピッチと、新品のポリカ波板のピッチが合いません.これは想定外です.
↓一枚の波板にはだいたい20波ぐらい在りますので、リアルに描くと下図のような断面を見ることになります.
それで左端でポリカの山とトタンの山を合わせて重ねます.通常ですと自動的に右端の山と山がピッタリ一致して重なり合うはずなのですが、なぜか、右端でポリカとトタンの位相が逆になってしまいます.ありゃりゃ??? なんつう納まりの悪さじゃ?
どうやら、古いトタン波板は、ピッチの精度が悪くて、20波離れたところでちょうど位相反転してしまっているみたいです.
誤差を計算してみると、
20波で180度位相ズレ
↓
1波で9度の位相ズレ=2.5%の誤差
↓
1波で0.8mm寸法が長い(正しくは32mm)
数10年前の加工精度だと、このくらいの寸法誤差は仕方なかったのかもしれません.(ちなみに熱膨張で2.5%は説明できそうになく)
ポリカを少し引っ張って打ち付けましたが、なんかいまいちでした.敗北感強し.
エイメン
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