2015年11月27日金曜日

【革細工】 オレ、靴職人になりたいんです (6)革事情

もちろんまだヘタクソで全然だめですけど... 「言の葉の庭」より引用

手芸品屋さんに出没するなんて乙女チックな経験はナッシングだったわたしでしたが、近頃は世の乙女に混じって手芸品屋に出入りするようになり、いろいろなパーツの相場観がわかるようになってきました.
手芸品パーツ店と電子パーツ店は似たところがあって、在庫リスク抱えまくりだが品揃えの豊富なお店が少数だが在って、ホビースト達がそういうお店を有難がって遠方からやってくるという図式は同じです.
ただ、手芸品の全般的な印象では価格が高いように思います.手芸品の価格を秋葉原で喩えると、秋月電子で小信号トランジスタ20個パックを¥100で買うような価格帯ではなくて、ガード下のお店で小信号トランジスタを1個買って¥50支払うような価格帯だといえます.小売店舗だから高価なんでしょうけど、秋月電子みたいなお店が無いのは辛いものがある.

で、革の値段についてですが、「言の葉の庭」のタカオ君も云ってましたとおり、革を買うのにも金がかかります.というか、布に比べると革の値段は遥かに高価で悩ましいです.
いままでレザークラフト屋を訪ねて日暮里詣でをしていましたが、浅草橋の方が充実しているようなネットの情報ですので浅草橋を訪ねてみました.浅草橋の方が店舗数が多くて、値段も安いみたいです.

革の値段は、10x10cmサイズを1d(1デシ)と呼称して、1d当たりの価格を単価と定義します.

値段が高い革は青天井でしょうがそういうのはさておいて、以下は激安価格帯の革についてのレポートです.

↓日暮里の「Select shop mix」というお店で買った茶色のハギレ革¥200.下に敷いたのがA4の紙なので、ちょうどA4サイズです.A4というと20x30cmですので約6dサイズということになりますから、単価は¥33ってとこです.がっ、A4サイズだとせいぜいシンプルな財布ぐらいしか作れませんのであまり役にはたちません.
↓これも日暮里のmixで買った紺色のハギレで¥480でした.A3ぐらいのサイズですから12dありますから単価は¥40ってところ.
以上2点は目立った傷も無く、まぁ上質な革ですが、はるかに品質の低いどーにもならんような革もたくさん売られていて、そういう低品質の革は単価¥10~20もザラにあるみたいです.今のところ買ったことはありませんが、練習用には使えるのでいずれ買うかもしれません.染色の練習にも使えそう.

↓不思議なのは、タンニンなめしのガチガチに硬い牛革の値段が意外に高価なことです.縫いやすいので初心者向き解説本では必ず紹介されるのですが、激安品が存在しません.レザーショップを巡っても、A4サイズで¥400ぐらいが最安値.つまり単価¥67が最安値という印象です.どういうわけだ?
↓タンニンなめしのガチガチに硬い革の話題のついでに、同じ種類の豚革であれば安いです.これはさきほど浅草橋の「タカラ産業」で買いました豚のタンニンなめし皮です.サイズがA4の3倍ありますから18dサイズでなんと値段が¥324でした.つまり単価は¥18と激安です.ただし、牛革とは違って「吟面」がありませんで、両面とも「床面」です.強度を増すために内層に使う革なのかもしれない.なので練習用にと思って買いました.
↓だんだん巨大化してゆきます.これは浅草橋の「ABC」で買いました.A4で7枚分ぐらいありますかね、42dサイズで値段は¥780でした.ゆえに単価は¥18.6ぐらいです.あまり上質ではないので、練習用でしょう.
↓新しいお店のようでネットにはまだあまり情報が出ていないように思われます、浅草橋の「STYLE LEATHER CRAFT」という店員が若いお姉さんばかりのお店で買った、茶色の牛革.品質はGOODです.サイズはA4の7倍ぐらいだから42dで値段は¥1080でした.ゆえに単価は¥25.7でした.この品質でこのサイズでこの価格はお買い得でした.
↓上の写真のような激安価格の革ではなく、お店の中でちゃんとハンガーで吊るされて売られている革ですと、黒色で安いのを探せば単価¥50ぐらいから買えるみたいです.単価は安いけれど小さすぎて使い勝手の悪いハギレばかり買うよりも、大きい革をどーんと買うのもありかなと思うようになって来ました.
流通している革の色は、黒40%、茶系統30%、その他の色を全部合わせて30%という印象です.とにかく黒と茶が多くて、黒と茶の品質はピンキリです.赤系統は少なくて高品質なものばかり.

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先日、奥さんを日暮里の革屋に連れて行ったら、これが全て動物の皮なのねとおぞましさに絶句していました.キツネの顔面の皮とかも売られてましたし.

オナベとオカマのカップルのオナベが顔の皮を剥がれて殺された事件がつい最近ありましたが、顔の皮はあまり価値がありません.背中の皮が高価値です.

革にのめりこみ過ぎてどうかしているわたしを誰かたしなめてください.

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かしこ


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12 件のコメント:

  1. 革事情、ためになります。
    名刺入れやめがね入れ、ブックカバー、トートバッグなどできあがったものを、作った人から直接ヤフオクとかフリマとかで買い求めるだけなのでためになるなあ。
    タカオ君めざして精進を積んでください。わたしは花澤香菜にはなれませんが、足形くらいはPDFでお送りすることが出来ると思います。

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    1. 誰かたしなめてください、は革をなめすの意味ですね。いま気がつきました。
      (╹◡╹)ノ☆

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    2. 足型といえば、Kちゃんって外反母趾なんですよね.ゆえにKちゃんはユキノさんの代わりにはなりはしない.

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    3. 皮革屋に自分の死後の皮で革を作るように遺言したら皮革屋は死体損壊罪になるのかなぁ.いや、死体損壊罪になるのは「おくりびと」か???

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    4. なんかそんなのがありましたよね。人間の皮膚で作った本、というのが実在するというか。

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    5. ナチスの高官が人間の革でつくったランプシェードを使っていたとか

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    6. このコメントは投稿者によって削除されました。

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    7. 皮は乾燥するとミイラのように(するめ)固くバリバリになりますが濡らすと柔らかくなり終いに溶けてしまいます。(爪髪は溶けにくい)
      これを柔らかく溶けないように固めるのが鞣しで、蛋白分子をクロムやタンニンで結合します。
      クロムが強いですが毒性があるので(手袋で濡らすと手も染まる)タンニンの方が安全です。

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    8. クロムなめしって、あのクロムですから環境的にヤバそうですよね.
      六角ロムもとい六価クロム.

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    9. 新喜皮革さんが有名とか?

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  2. >人間の皮膚で作った本
    思い出した。「ネクロノミコン」だ。

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