2015年11月7日土曜日

【割り切り】 mini-ITXケースならダイソーのでいいや (2.電源)

ケース加工をしたのが10月15日のこちらの記事でしたから3週間も経過しています.

今回は電源編です.
(真似する場合は自己責任でどうぞ、メルトダウンしてもわたしは賠償とかしませんので)

なんでそんなに間が空いたのか?
電源パーツが中華通販からなかなか届かなかったのです.発注したのはこちらのプリント基板.これでATXの電源です.12VのAVアダプタが供給源で、こちらの基板はATXのコネクタに直接挿して使います.(汗)
DC 12V Pico ATX Switch PSU Car Auto Mini ITX High Power Supply Module 160W 24Pin   DC-ATX-160W Module
記録をたどると10月12日にネット注文しています.その翌日には出荷メールが来て、国際郵便のトラッキングナンバーも記されていました.しかしトラッキング出来ずが延々と続き、ようやくトラッキング可能になったのが10月29日でした.「Open Dispute」しちゃおうかと思ったにょ.
発送地がなぜかシンガポールで、船便で通関して郵便で届いたのが11月6日.
10月12日発注で11月6日着ですから、国際取引としては別段問題のない納期ではあったのですが、フツーは7日ぐらい届くので、今回のはとても遅かったです.

ちなみにこの基板は$12でした.ヤフオクだと¥2500で落とせるかもですが、日本のお店で買うと¥7000とかするんで、ATX電源が2ヶ買えちゃえます.せっかく筐体を¥108で済ませたのに¥7000もするPSなんか買う気しないわ.

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ところでこの基板が本当に動くのかどうか?

カタログスペックでは、この基板の電力供給能力は160Wとなっています.「そんなコト、俺は信じないぞぉ」と島大介航海長のように発狂してしまうわたしです.

160Wをなめちゃいけません.電源変換効率95%だったとしても、160Wフルパワー時には8Wの発熱がこの基板に落ちると計算されます.
8Wがどのくらいかというと、モデルとし易いのはLED電球です.500lmで5Wぐらいの製品を良く見かけます.光エネルギーとして発散される量は無視できるぐらい僅かなので、LED電球には常時5Wが落ちているのが相場です.そのたかが5Wのせいで、点灯中のLED電球は触れないくらいに発熱しているわけです.
その場面を念頭に置いて、8Wが小さなプリント基板に落ちたらどうなるか? メルトダウンするとしか思えません.おぞ~

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届いたプリント基板の裏表をじーっと観察すると、コイルが3ヶしか載っていません.これはヒントかもしれません.
なぜかというと、、、
ATXは±12V、5V、3.3Vの4種類のDCが必要です.ところがコイルが3ヶしかないのであれば、この基板で生成しているのは3種類だけと推測されます.しかも、+12VはACアダプタから供給されます.ゆえに、この基板の機能は、
+12Vをソースとし、+5V、3.3V、-12Vを生成する
と推察できます.
だとすると、4種類のDCの総合的消費電力が160Wだとしても、その大半が+12Vであるのなら、この基板がメルトダウンする可能性は低いと推察できます.

そこで、こちらのページが参考になったのですが、
  http://dualsocketworld.blog134.fc2.com/blog-entry-153.html?sp
いくつかの条件で、各DC電流を測定した結果が記載されています.
   12V x 7.4A = 88.8W    84%
    5V x 2.5A = 12.5W    12%
   3.3V x 1.2A =  4.0W    4%
   -12V x 0.0A = 0.0W    0%
   合計       105.3W
ほとんど84%が+12Vだと云っているのですから.これは有用な情報です.

フルパワー160W時の各DCの消費電流を上記比率で計算し、電源変換効率95%だと仮定して、基板に落ちる電力を試算してみました. (効率95%は楽観的過ぎるがさておく)
   12V x 11.2A = 134W  84%   →6.7WがACアダプタに落ちる
    5V x  3.8A = 19W   12%  →1.0Wが基板に落ちる
   3.3V x  1.9A =  6.4W  4%  →320mWが基板に落ちる
   -12V x  0.0A = 0.0W  0%
   合計        160W
赤字の合計約1.3Wがフルパワー時のこのプリント基板に落ちる電力だと試算されました.だいぶ低く見積られるようになりました.それでも基板サイズが小さいので1.3Wでもまだ過大なのが実情ではあります.基板がアッチンチンになるのは明らか.

以上がプリント基板の機能からの類推です.

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さらに実使用状態を仮定して想像します.

mini-ITXの省電力マザーであれば総消費電力40Wぐらいで使うのですから、実使用状態で基板に落ちる電力はさらに低下し、350mWぐらいと推察されます.

当初は「そんなコト、俺は信じないぞぉ」と島大介航海長のように発狂していたわたしでしたが、以上の考察より、ダメモトで買ってみてもいいかな?と思うようになったのが10月12日の状況だったわけだった.

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動かしてみました.
MBDの電源コネクタにこんな風に挿して使います.相変わらず背筋がゾクゾクします.
MBDはASRockのPV530-ITX.32bitのLinuxをUSB bootで起動しました.HDD/CDは無し.
結果としては、ギリギリ使えるかもです.
特に計算などはさせていない状態ですが、基板の発熱は触って少し熱いという程度で体感的には45度ぐらい.ギリギリ感は拭えませんが、まぁなんとかってところ.

追記: 放射温度計を入手したので基板温度を測りました.部位にもよりますが、最高で45度ぐらいでした.(部屋の気温26度にて)

元々この基板は、クルマの12Vを利用してPCを動かすための基板であるようです.CAR用途などと解説されているので.そうだとしても、クルマの+12Vって+11~15Vぐらい変動するんで、PCの電源として直結できる気がしません.皮算用にしても荒すぎます.

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ダイソーの小物入れに追加工をいろいろとしてHDDを取り付け.ちなみに、HDDは秋葉のジャンク屋「ショップ・インバース」で¥950で買った120GB(保証無し)の品.
蓋はそこらに在ったバインダーを流用.
これからLinuxをインストールするけど、ケースFANをつけないと局所的にメルトダウンとかするかもしれぬ.その時はなにか考えます.

それでは本稿終了にて、さよなら、さよなら、、、

かしこ


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2 件のコメント:

  1. ヒートシンク付きのを注文しました。
    http://ja.aliexpress.com/item/X1-ATX-160W-DC-ATX-Output-12V-Input-DC-DC-PC-Power-Supply/553436047.html?isOrigTitle=true&isOrig=true#extend
    Free Tracked Shipping! The New X1-ATX-180, 12V
    Input DC-DC PC Power Supply with 180 Watts DC ATX Output

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    1. わ~い、それの方が安心ですね.

      こちらではAtomのMBDでとりあえず使えてます.

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