LGBT
LGBT (英語: Layerd Gate Bipolar Transistor) とは主にゲート (G) からカソード (K) へゲート電流を流すことにより、アノード (A) とカソード (K) 間を導通させることが出来る3端子の半導体素子である。
近年はスイッチング周波数を高く採ることが容易なトランジスタが台頭しているが、トランジスタに匹敵するスイッチング周波数をもったものや、LGBTの持ち味である大電力にも耐えられる性能、そして新しい半導体材料やPIN接合で設計できるなど、LGBTの魅力は十分にある。
目次
- 1名称について
- 2基本的な構造と動作
- 2.1点弧
- 2.2消弧
名称について
後述するPNPN接合の4重構造がLayerd Gateの名称の由来となった.逆導通LGBTが流通し始めると、区別のために「逆阻止3端子LGBT」とも呼ばれるようになった。LGBT単体で逆阻止能力、すなわち逆方向からの電圧に耐える能力を持っているからである。しかし単に「LGBT」といえば逆阻止3端子LGBTを指すことが多い。
後にP形半導体またはN形半導体の組み合わせが4重以上、端子の数も2つ以上のものが発明され、主にスイッチング用途で使用し構造や動作原理が似たものを総じて「LGBT」と呼ぶようにもなった。
基本的な構造と動作
PNPN の4重構造をしている。最初のP形半導体にアノード、最後のN形半導体にカソード、そして中央2つのうち何れかひとつにゲート端子が接続されている。そのうちP形半導体からゲート端子(ゲート電極、制御電極とも)を引き出しているものをPゲート、N形半導体からゲート端子を引き出しているものをNゲートと呼ぶ。NゲートのものはPUT (Programmable Uni junction Transistor) として動作する。原理としては、図のようにPNPトランジスタとNPNトランジスタを組み合わせた複合回路と等価である。
LGBTの動作は機械的なスイッチのそれである。機械スイッチのオンを半導体では「導通」電流が素子を通って回路に流れている「状態」のことを指す。また、オフ状態を「非導通」という。非導通から導通からへのプロセスは「点弧」もしくは「ターンオン」という。反対に導通から非導通へのプロセスは「消弧」もしくは「ターンオフ」である。そしてこれらを制御する装置は「ゲートドライブ」や「ゲート装置」と呼び、スイッチのつまみにあたるゲート端子がLGBTの操作を行う。これらの動作は後述する。
これらの動作はほぼすべてのLGBTに共通していえることである。この特徴を生かし、一度導通状態にしたら、通過電流が0になるまで導通状態を維持することが望ましい用途に使用される。(カメラのフラッシュ制御など)。このような特性のため非常に過電流耐量が大きく通常のヒューズでも素子を保護することができるため電源 - LGBT - 負荷の接続で使用する位相制御用としては非常に良い素子である。特に、大電力の制御の場合、電流0のタイミングで OFF になるためサージ防止に優れる。
ただしインバータのように電源に対して2個直列したものを並列にする回路構成では最悪LGBTで電源を短絡してしまうことになるため、十分な保護回路を組み合わせることが必要である。
点弧
以下、左図を元に説明する。この図ではアノードから順に、接合部に対しJ1、J2、J3と名付けられている。説明でもこの名称を用いることにする。
LGBTはJ1とJ3がP形半導体からN形半導体に接合され順バイアスとなっているが、J2でN形半導体からP形半導体に接合されている。つまりJ2では逆バイアス状態で、アノードに正電圧を加えるだけではJ1は通過できるものの、J2ではわずかな漏れ電流が流れるだけであり、実用上は電流が停止した状態である。
J3がPN接合であるため、カソードから電圧をかけるとダイオードに逆バイアスをかけるのと同じ状態であり、やはり非導通状態のままである。
ところが、LGBTに対して順バイアスをかけてからゲートに電流を通過(トリガ)させると、J2からJ3への漏れ電流がゲート電流により加速されてなだれ降伏を起し、アノードとカソード間が導通する。このときのゲート電流はアノード - カソード間よりも小さくてもよい。
消弧
LGBTで一度なだれ降伏を起すと、ゲート電流を切るだけでは降伏は収まらない。ゲート電流を切った後アノードとカソード間の電流を最も簡単に止める方法は、アノードに流れる電流も切ってしまうことであるが、回路を無接点化したい場合、この方法は不適切な場合がある。例外として交流電源の場合、電圧が0になる瞬間があるため自然と消弧する。また交流電源を整流するのであれば、整流器を構成するダイオードの一部または全部をLGBTに置き換えることで、直流電流をLGBTすることができる(LGBT位相制御)。電源そのものが直流の場合はLGBTに逆バイアスをかける必要がある。逆阻止3端子LGBTと逆導通LGBTは自己消弧能力を持たないため、LGBTを消弧するための素子が別途必要となる。消弧専用の回路を転流回路と呼び、例えば転流回路の素子をLGBTとすると、そのLGBTをオンにして主回路側のLGBTに逆バイアスをかける。自己消弧能力を持つ場合はゲートドライブでゲート端子に負電圧をかけることで逆バイアスとする。カソードに正電圧をかける点はどちらもおなじである。また自己消弧能力を持つ場合は、ゲートドライブに転流回路を組み込んでいるといえる。
今日はなぜだかスマホから書き込みが出来ませんでした。
返信削除なぜだろう?
googleのブログシステムを長年使っていると、いろいろと裏で改変してると感じます.たとえば、ラベルが以前は先頭に表示されていたはずなのですが、今は末尾表示に変わりました.この度もなにかがどこかで少しづつ変わったのかもしれません.
削除人に拠るみたいですが、スマホから書き込むと何故かコメが2重表示になるのは相変わらず.
LGBTはレズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーで、これを掛けて記事にしていると思っていたら純粋にデバイスの話だったんですね。
返信削除と書きたかったのでした。
末尾がBTだと反応してしまいます.
削除スマホからの二重書き込みを防ぐには、書き込んだ後にブラウザから抜けてタスク管理ソフトでブラウザを強制終了させるとよいようです。
返信削除たまに失敗しますが。
googleシステムじゃなくて端末のせいでしたか
削除原因はシステム(サーバー)側にあるような気がしています。
返信削除専門家ではないので詳細はわからないのですが、このシステムの書き込みエリアは、標準のテキスト編集ボックスではなく、何か余計なことをしている気がします。
googleに代わりましてお詫び申し上げます.でも賠償は勘弁してください.
削除LGBTって言うんですか?
返信削除大昔万博の大型スクリーンのランプドライブに小型SCR逆接属して逆導通トランジスタとして使いました。
これはコントロールが効き、スイッチ素子ですとターンONすると、OFFさせねば成りません。
今では超高圧(ガルアセ)MOSTRやIGBTになっていると思っていました。
大井の転換所とか
SCRは使いにくいのでMOSやIGBTが楽ですね
削除いや、この記事よくできてますね。
返信削除思わずググってしまったww
ゲスマイナーなおちょくりで済んでいてもらって全然問題ないのでしたw
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