さあ、そろそろ2015年1月期アニメもラストスパートの時期になりました.
先日の当ブログで書いたとおり、今期のテレビアニメは近年希なほど出来が悪いと感じております. http://hirasaka001.blogspot.jp/2015/02/blog-post_42.html
「ISUCA」「アブソリュート・デュオ」あたりが寒さの典型かな.ツンデレとかそういうヲタクキーワードをちりばめただけで、何のオリジナリティも評価すべきポイントも感じられない駄作が多い.
アニメ業界のリソースは年間200タイトルほど製作可能なだけ存在しているけれど、さすがに毎年200タイトルのペースで作り続けて企画が枯渇しちゃった.それが2015年1月期アニメでついに表沙汰になったのかもしれない.
そんな2015年1月期であっても、これは面白いわと何度も見返している作品が「冴えない彼女の育て方」です.初見の印象は、第壱話からJKの裸満載のハーレムアニメ路線であり、どうなのよ、、、と訝っていたわたしでした.
↓金髪碧眼美少女でエロマンガ同人誌の有名作家である澤村・スペンサー・英梨々はツンデレのツインテールというどんだけありがちな設定だよ.
↓大人気ラノベ作家にして、成績学年TOPの霞ヶ丘詩羽先輩.黒髪ロング黒タイツのどんだけありがちな設定なんだか.
↓メインヒロインであるが存在感の薄い冴えない同級生の加藤恵は、出店者としてコミケに初参加するがヲタクの行動に眉をひそめ気味.はいはいはい、ありがちですねー.
↓こんなJKに囲まれた主人公の安芸クンは2D女子にしか興味が無く、好きが高じて同人ゲーを作るというストーリー.ちなみに同時放映中の公生クンに似ているのはただの偶然と思われる.
(意図的に)ヲタキーワード満載な「冴えない彼女の育て方」なわけですが、それだけで終わっていないのは、これらキャラのセリフがとても面白い.とくに加藤恵はイイ味を出しています.
セリフをここに引用しても仕方ないので、ヒマでしたら「冴えない彼女の育て方」を是非ご覧下さい.
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ただし、冒頭で述べた企画が枯渇してるんじゃね?という予備知識で「冴えない彼女の育て方」を観ると手放しで喜んでばかりもいられません.
「冴えない彼女の育て方」では、ゲーム制作のために安芸クンが作ったプロットを、詩羽先輩と澤村がケチョンパに貶す場面がしばしばあるのですが、そこで「クリエイター」というワードが頻繁に出ます.要するに本作品は、クリエイターの制作過程をモチーフにした、アニメ・ゲーム・ラノベ業界の内輪ネタなわけです.
ヲタクの内輪ネタって面白いですよ.でも、ヲタク内輪ネタ作品がこれだけ増えているのは、企画枯渇の反映ではないでしょうか?
ヲタク内輪ネタ作品はそんなに多いのか? 2014年はこんなにありました.
↓「SHIROBAKO」はモロにアニメ制作会社の話です.面白いです.(2014年10月期~)
↓「デンキ街の本屋さん」は秋葉の書店の物語 (2014年10月期)
↓「旦那が何を言っているかわからない件」 (2014年10月期)
↓「アオイホノオ」は島本和彦の物語 (2014年7月期)
↓「監督不行届」は庵野秀明の物語 (2014年4月期)
これらは内輪ネタですから基本的にマーケットの拡大を求めてません.既存のヲタクセグメントにのみ訴求する企画です.しかも「アオイホノオ」や「監督不行届」は対象年齢高そうだし.
↓これらの「老人セグメント向け作品」も企画枯渇で四苦八苦している一側面かもしれません.
状況はかな~り暗いかも.
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そんな暗さの中で、唯一の希望は「四月は君の嘘」ではないだろうか? 企画の独自性はピカイチ.戦争もエロも出てこない現代劇だけど、巧みな演出で何度泣かされたコトか... 最新21話では死にかかった女子とダメになりかかった男子でこんな場面になってるし.来週最終回なんだよね~.巷の人気はそんなに盛り上がってはいないかに見える「四月は君の嘘」だけど、アニメ業界の企画担当者には本作がやってるコトの稀少さが察知されていると信じたい.
2015年のアニメ業界は曲がり角にさしかかってクラッシュしてしまうのか? あるいはすでにスピンぐらいはしててクラッシュ寸前なのか? 不吉な予感が止まらない最近のわたしです.
エイメン
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