2014年11月14日金曜日

【フリエネ】 ブラックライト・プロセスという得体の知れぬ仮説

今回はブラックライトプロセスというフリエネ理論の件です.

常温核融合がカルト論壇に華々しくデビューしたのと前後して、この「ブラックライトプロセス理論」もカルト論壇にデビューしました.時期が似てたのと、発電装置になるという宣伝が同じだったので、ブラックライトプロセス=常温核融合と誤解していたわたしでした.同じ誤解をしている人は業界でも多いらしく、ブラックライトプロセスの提唱者は「違うんだってば!」と否定するのに一苦労だとか.

↓ブラックライトというと、一般的には長波長の紫外線を出す蛍光灯の事でしょう.暗い店内でYシャツが蛍光を発したりする場面で使われている紫外線源がブラックライトです.紫外線で目が死ぬんじゃないかと心配になりますが大丈夫なんでしょうか?
しかしフリエネ業界におけるブラックライトとは、量子力学方面の仮説のコトであります.

ブラックライトプロセスが提唱するのはこういうことです.エネルギーを放出した水素の電子軌道が(s殻のさらに内側へ)どんどん縮んでいって、仕舞いには見えなくなってしまい、その成れの果てが宇宙の暗黒エネルギーなのだっ!という壮大な仮説です.面白いコトを言う人もいるもんです.常温核融合のカルト濃度が120ppmだとすると、ブラックライトプロセスのカルト濃度は12000ppmぐらいはあるのではなかろうか?

↓水素原子のモデルをこのように考えます.電子の確率分布を「電子雲」と捉えるのではなく、このような2次元の「球殻」と考え、電子はこの球殻の上を自由に移動します.そしてこの球殻の直径が既知の基底状態(s殻)よりも小さくなり得る.球殻の直径が小さくなる時にエネルギーを放出する.   (「水素プラズマエネルギー革命」という本から転載)
提唱者が設立した開発ベンチャー会社もUSに存在します.ブラックライト・パワー社といいます.同社の創立は1991年で、言うことはデカイけれど、結果が出たという話は聞きません.それでも倒産しないんだから、大金持ちがバックについているんでしょう.過去のデカイ話はたとえばこんなです.素材・発電・自動車が2006年までに勢揃いすると言ってますが、いまは既に2014年ですがどうなったんじゃろ?   (「水素プラズマエネルギー革命」という本から転載)
その後も「言うだけ番長」状態は続いているようです.
 ・ブラックライト・パワーが新形態の水素による発電を発表
 ・ハイドリノ理論に基づく画期的な非汚染エネルギー源の有効性を確認
 ・水素製造に急進展!/ブラックライトパワー社
 ・電気に変換するプロセスの水蒸気の科学的検証を発表

わたしは、ブラックライトプロセスに少しも期待してないんです.

かしこ


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