2019年4月25日木曜日

池袋老人暴走2名死亡の件、あれは酷い、逃げ切れるものではない

老人が暴走して2人死んだ、というニュースは数日前だった.

第一印象は、87歳で運転すんなよ.事故は地方都市なのだろうな.過疎地域ゆえクルマを手放せない事情はあれど、被害者の無念は永遠に尽きまい.

ところが、そのニュースを見ていて事件が池袋だと知って、印象は大きく変わった.これはあまりにも罪深い老人暴走だ.繰り返された全ての老人暴走死傷事故の中で最悪だ.なぜなら、件の暴走老人は都会住まいなわけだから、バスも電車も流しのTAXIも代替交通機関は充分にあるにもかかわらず、87歳でしかも歩行すら困難な身体状況でクルマを運転したために起こした事故だからだ.(プリウス故障説は退けておく)

「この老人は心身が到底運転に適さないにもかかわらず運転した.それはもはやおふざけである.おふざけの末に無関係の若い親子を殺すな」と言わせてもらう.ネットでお怒りの庶民の皆さんと同じ視線である、わたしも.

もうひとつ言いたい.
これだけの事件を起こしてしまった加害者サイドは、法的処理だけじゃ済まないよ.もう社会問題になっちゃってるから.

わたしがネットを見ると、なんらかの情報統制(削除依頼)が実施されている場面が見受けられる.だとすると想像できる事がある.加害者サイドが削除依頼をしていると仮定すると、加害者あるいは家族からお詫びの声明を出すなどはしない方針だと推察される.一切表には出ないという方針が貫かれているように推察される.

すなわち、刑事的には起訴→裁判→判決と粛々と進めるに任せる、民事的には賠償訴訟→判決→保険支払いと粛々と進めるに任せる、という方針だとわたしは想像する.事故は19日、今日は25日だが加害者から何の声明もない.24日の遺族会見では加害者からの侘びが在ったとは語られなかった.
弁護士と相談すれば大抵の弁護士は「お詫びの声明なんか出しても一文の得にもなりませんよ」とアドバイスするんじゃなかろうか? 確かに法的にはその通りだ.

だがしかしなのだ.それで済むのか?
ネット民は激怒している.逃げて逃げてほとぼりが冷めるまで逃げられるだろうか? いずれネットは加害者のパラメータを特定する.知人の誰かがゲロるかもしれない.裁判の傍聴で身バレするかもしれない.
ネットに加害者のパラメータが晒されたら、加害者は個人情報をバラされたと被害届を提出し、犯人に賠償請求するつもりなのだろうか? あれだけ無残な事故を起こしたくせによくそんな主張できるなとネット民の激怒は何倍にもなって襲い掛かるだろう.

加害者サイドへ言う.
1)ネットの削除依頼は逆効果なのでやめるべきだ(やっているとしてだが)
2)法的処理でチャラにできるほど甘くは無い(被害者の夫は先手を打ったぞ)
3)加害者サイドが記者会見をしろとまでは言わんが、何らかの声明ぐらいは出すべきだ
4)地位や名声を失うのはもはや免れない、恋々とするな

かしこ

12 件のコメント:

  1. いつもの通りすがりの人2019年4月27日 3:52

    なんか、この老人は、
    「元、工業技術院のトップ」
    だった人みたいですね。
    その筋では「結構な業績」を、残してた人みたいです。
    (専門は「信頼性」で、工学博士だったらしい。何の因果か?という感じ)
    このレベルだと「半ば公人」なので、このネット時代
    全く「情報秘匿」の意味ないと思うんだけどな・・・

    ※時代が20世紀なら、いわゆる「もみ消し」出来たんだろうけど
    (というか、あまり知られていないだけで、
    実は過去にもこういう事例は結構あったりして。
    警察の手際があまりにも良すぎるような気がする。
    VIP犯罪対応マニュアル?とか、内部資料であったり?して。
    そうならば、日本の警察も、時代錯誤だよな・・・)

    個人的に思うのは、元技術者のこういう事例があると、
    「日本の技術者の(世間的な)評価」が、下がることを危惧してます。
    (タダでさえ、日本での技術者の評価は低いのに、
    こういう対応をされるとねー。「どうせ技術者は」とか、思われたくないです。)
    ちなみに、海外(アメリカ)では、
    「ノーベル賞学者が起こした交通事故(死亡事故)」も、
    ちゃんと「殺人罪で刑務所送り」になってるそうです。
    さすが「公平・平等の意味」を、ちゃんと解ってる国だなーと思う。

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    1. 消防隊委員が放火したら厳しく処罰される.警官が強盗したら厳しく処罰される.
      ならば、勲章までもらった人ならば、法的処理だけでなく、人間として高い徳のある対処も望まれるのが当然なのではないでしょうか?

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    2. 加害者が入院中ならば息子が遺族に土下座するのが当然ではないでしょうか?
      加害者サイドは、父の死亡事故と息子の同義的責任は切り離してよいとお考えのようですが、たとえ法的にはそうであっても、世論はそれを許しはしないでしょう.

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    3. 被害者の夫の会見は見事でした.あの会見は「法的処理だけじゃ済まさない」という宣言であるとわたしは見ました.世論を味方につけました.加害者サイドとしては最もやられたくない事だったでしょう.

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    4. さっきのyahoo newsでブレーキに異常なしと出てました.
      裁判では「ボケたのでオレは無罪」を主張するんでしょうな.
      逃げ切れると思ったら甘い.

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    5. とても辛い事件ですが、せめてこの後救いのある展開になることを祈っております。

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    6. いつもの通りすがりの人2019年4月27日 15:55

      このニュースは「最初から歯切れが悪い感じ」がしていて、確かプリウスって、
      海外(アメリカ?かどこか)で似たような暴走事故を起こしてたと思ったので、
      「また、プリウス暴走か? マスコミはトヨタに忖度してるのかな?」
      と、思ってたのですが「別の忖度?」でした。いや、でもこれじゃぁ
      「怖くて横断歩道も渡れない(しかも都会のど真ん中)」
      ですね。この事故の破壊力ってかなり凄くって、
      ・「信号を守って」も「暴走車には無効」
      ・「ちゃんと横断歩道を渡ってて」も「暴走車には無効」
      (要するに「交通ルール自体」を無効にした)
      ・エラい人は「法を犯しても罪に問われない」
      (「法の下の平等」という概念を無効にした)
      等々、「法治国家の原則」自体を破壊してるんですよね・・・
      ※これで「暴動が起きる(フランスみたく)」なら、まだマシなほうで、
      日本では「暗黙のうちに、法律を守らなくなる人」が増えるんじゃないか?
      (見つからなければ、何をやってもいい的な)という気がします。
      というか、既にそうなっていて、結果的に
      「こういうことが表面化しつつある?」のかもしれません・・・

      もう「ディストピア・ニッポン」は、始まってるのか・・・?

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    7. 技官として最高の栄達を遂げた人がマシンの暴走で自他の身の破滅を招いたところがあまりにもドラマチック.

      右足がびっこだったとどこかで読みました.自動車教習所で習った気がするんですが「体調不良で運転すると道交法違反」というのって在った気がするんです.だったら右足びっこで運転するのってどうなんだろ?

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    8. いつもの通りすがりの人2019年4月27日 17:18

      >あまりにもドラマチック
      不謹慎な話ですが「関心の高いうち」に、ドキュメンタリーかドラマでも作れば、
      「高視聴率」な、番組が作れそう(というか既にそんなの考えてるだろうけど)

      >右足がびっこだったとどこかで読みました
      「アクセルとブレーキ」が、満足に扱えない時点でアウトでしょう。
      あと「体が不自由」になった時点で(老人とか関係なく)「身障者扱い」にして、
      (免許は取り上げずに)「身障者用自動車(車自体が運転者をフルサポートする
      ので、少なくとも、こういう事態にはならない)」に乗ってもらう、という
      案もあるようです。というか、こっちの方が「クルマの正常な進化」だよなー。

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    9. 企画を決めました.
      原作:弘兼憲史
      題名:人間交差点

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  2. ソニーOB:佐藤2019年4月27日 18:51

    ネットの噂では、110番、119番に連絡はしなかったが、息子に電話、FBとTwitterのアカウントを削除、googleに自宅のぼかし依頼、NTTへ電話番号の変更依頼を行ったとか。
    どこまで本当なんだか。まあ息子に電話で依頼ならわかるけど。本人がやったんだったら怖すぎです。

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    1. 初動はそんなかんじだったみたいですね.

      わたしがwatchしたところでは、いまもyahoo知恵袋にてとあるkeywordのスレは24Hほど経過すると削除されているようです.

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