2019年8月2日金曜日

天気の子、2回目観て少し評価を高めた →これは「セカイ恨み系」だ

今日はちゃんと「ムーTシャツ」を着て、2回目の天気の子を観てきた.

1~2週目の観客動員は好調だそうだ.40億円突破.

こちらの興行収入ランキングから、いままでの劇場アニメを抜き出すとこんなかんじ.
順位     タイトル     億円     公開時期
1 千と千尋の神隠し 308 2001/7/20
4 君の名は。 250 2016/8/26
6 ハウルの動く城 196 2004/11/20
7 もののけ姫 193 1997/7/12
11 崖の上のポニョ 155 2008/7/19
20 風立ちぬ 120 2013/7/20
45 借りぐらしのアリエッティ 93 2010/7/17
47 名探偵コナン ゼロの執行人 92 2018/4/13
50 名探偵コナン 紺青の拳(フィスト) 91 2019/4/12
61 STAND BY ME ドラえもん 84 2014/8/8
72 映画 妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン! 78 2014/12/20
75 ゲド戦記 77 2006/7/29
91 名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター) 69 2017/4/15
93 ONE PIECE FILM Z 69 2012/12/15

これを見ると、コナンの優秀さにはビックリするよ.金のなる木だねぇ.
アリエッティはがんばった.

天気の子は「君の名」よりも面白くないので、100億円ぐらいで止まると予想するのだが、2週目で既に40億円だそうなのでもうちょっと上に行くかもね.

目指せ750億円!

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さて、2度目を観て感想は変わったかというと、1度目よりも少し評価を高めた.

ひら的には、新海誠病的バージョンが復活してうれしい限りなのだが、要するに新海誠が描写したのは、
 ・自分の存在を維持できないセカイに生きている自分
 ・自分の思い通りにならないセカイなら滅ぼしてやる
 ・たとえ自分も巻き添え喰らってもいいからセカイを滅ぼしてやる
これって、秋葉原殺傷事件の犯人の心理、登戸殺傷事件の犯人の心理、と同じだと思う.

いやはや相当に狂った映画を作ってしまわれた新海さんだ.
一見するとマトモで愛に溢れた映画ではあるのだが、それは正体隠しのためのオブラートだとわたしは気づいた.天気の子は、セカイ恨み系映画だ.こわ~

登場キャラで一番興味深いのが須賀圭介だ.彼は何のために設定された人物なのかを考えつつ観たのだが、ホタカとセカイを結びつけるシステム的存在としか思えなかった.(養育問題とかいろいろとあるにせよ)

家出少年のホタカも、みなしごヒナちゃんも、東京というセカイでは自分を維持できない存在である.自分とセカイを繋ぐシステムが彼らには必要だが、ホタカは須賀さんに縁切りされてしまう.ヒナはマックをクビになり児童相談員によって施設へ強制入所させられる運命にある.
どうするか?
逃げた.だがセカイは敵だらけだ.ヒナは人柱として昇天して消えてしまう.
ヒナを追うホタカは、警察から脱走、ピストル発砲、などの逸脱を躊躇しない.
ホタカとヒナは、セカイを壊すのを承知で龍の巣から逃げる.
その結果、セカイは狂ってしまう.
しかし、どのみちセカイは狂っているのだから狂っても無問題である.
狂ったセカイでホタカとヒナは円満に存在し続ける.fin.

セカイが自分の存在を脅かすのならそんなセカイは壊してしまえ、と本作の新海誠は言った.

通り魔殺人者なら死刑になって人生が終了するが、ホタカとヒナは崩壊後のセカイで円満な人生を再スタートした.天気の子は、セカイを恨む者がセカイの改変に成功した物語なのである.

いやはや、劇薬映画を作ったものですな、新海さん.劇薬をブチまける人は好きよ.

新海監督のinterviewで、「君の名を批判してた人々をもっと怒らせたい」と語っていた.確かにその通りだと思った.

かしこ

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