2013年11月16日土曜日

リチウムイオンキャパシタを知らなかったとは迂闊でした

桁外れな物理量の意味がわからないことって良くあります.「鄧小平の家族が10兆円を海外に不正送金した」などがそれで、あまりにも巨大すぎて意味を掴みきれません.

ところで、”270F”という物理量を聞いてキョトンとしてしまったわたしでした.フェラーリの車体番号とかじゃなくて、「270ファラッド」と読みますので、Q=CVのCのことに他なりませんが、270μFの間違いでござんしょ?ってのが通常の電気エンジニアの対応かと思われます.目が点のソースはこちら→ http://energy-news.jp/4781.html
大きめの電解コンといった風情のパーツですが、その名は「リチウムイオンキャパシタ」と呼ぶそうです.たしかに270Fと書かれています.ぎょえ~

これの充放電に要する時間は、
270F → 270Aで一秒 = 4.5Aで1分 = 450mAで10分 = 75mAで1時間
となります.もはやコンデンサの域を超えてバッテリーに近いものがあります.おおよそ同じくらいの体積で単4のNiMH電池が1350mAhぐらいはあるので、それに比較すると75mAhは小さいとはいえますが...

リチウムイオンキャパシタの原理はどうなっているのか?

↓まず、電気二重層コンデンサの原理は、この図が端的に表しているように思います.すなわち、ケミカルな作用で自己形成された電気二重層(4)が、電極間隔のメチャ狭いコンデンサを形成する.(4)が+と-の電極に存在しているので、2つのコンデンサが直列接続されているのと等価である.何ら疑問は感じません.
↓ちなみに、アルミ電解コンデンサの場合は、アルミ表面の酸化膜がコンデンサの電極間隔(誘電体)と同じなのだと思えば合ってると思います.何ら疑問は感じません.

↓リチウムイオンキャパシタの充放電はこのように行われるそうです.右の負極側が電気二重層ではなくて、リチウムイオンの吸着/脱着が起きる場になっています.
1) リチウムイオンがせわしなく移動するみたいです
2) 電気二重層コンデンサの、2つのコンデンサを直列接続して容量が半分になってしまっている哀しさから逃れられている
3) 電気二重層コンデンサの耐圧は2.5Vぐらいだったが、リチウムイオンのおかげで4Vぐらいに上昇する
う~~ん、判ったような判らないような、微妙な気分です.負極がリチウムイオンである必要はあるのだろうか????

かしこ


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7 件のコメント:

  1. 小生も昨日知りました。以前は硫酸とアルミ系だったので、電圧が低かったですが、
    リチュームなら期待できそうですね、電池は往復40%近くロスがありますが、
    キャパシタなら理論的にはゼロ、有れば内部抵抗と電圧コンバータのロス、

    それと使って行くに従って電圧が落ちるのでそれを一定に昇圧し、安全電圧(分極破壊)迄引っ張る方法ですね。
    トラック型のハイブリッドにはバッテリーではなくキャパシタ型が多いそうです。

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    1. ハイブリッドのバッテリーは2度目の車検の頃には交換の季節になるので費用がかさむそうです.キャパシタならその懸念はなさそうですのでうれしいっぽいと思いました.
      放電電圧の低下はいかんともし難いですね.

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    2. 耐電圧は普通アルミの硫酸酸化皮膜耐圧に拠りますが、リチュームにすると上がるんでしょう。

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    3. 放電電圧の低下は繋ぎかえでやる方法とコンバータを使う方法があり、
      今はコンバーターが主流です。
      実は現品コムで買った200Aの3相ダブルブリッジ、ブレーキ付きが3台有ります。

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    4. つなぎ替えとはずいぶんアコギな方法があるもんです

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    5. 「ハイブリッドのバッテリーは2度目の車検の頃には交換の季節になるので費用がかさむそうです.」というのは、ガセねたっぽいですよ。
      7年目で廃棄されるハイブリッド車が多い、っていうウソの記事が最近あったようで。

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    6. そうですか、ガセですか.ネットのどこかで読んだ、マトモメディアの記事だったのですが.
      とすると、HV車の売れ行きをdisりたい勢力による陰謀記事だとすると、その震源地は、、、、、日産.日産の陰謀による提灯記事だったにちがいない...
      ぐはははは

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