ソニーさん、スマホやめちゃうんじゃない？

なんか久しぶりにソニーのニュース．
ソニーが赤字のスマホ事業にメス　“最後”の国内大手が最大の正念場

ソニーのスマホ事業が赤字で困っているという内容だ．
平成３１年３月期決算で、スマホ事業は９７１億円の巨額赤字．赤字額は前年の２７６億円から拡大．販売台数は約６５０万台と、約１３５０万台から半減．
よく持ってるなと思う．

これにひら予想を加味すると、実際の赤字額はもっと巨額なのではと推測する．
なぜか？
ソニーの決算発表では、例えばTV、ビデオ、ゲーム、電子部品などのようなカテゴリ別のPLが発表される．投資家向けのプレゼンでは注目度の高いカテゴリが黒字であることが望ましい．古くはTV事業が高注目度だった．ビデオやデジカメもそうだったろう．その一方で電子部品事業の業績が悪くても投資家心理はあまり冷えない．
そこで、部品事業部がセット事業部に撮像素子やレンズ等の部品を売る際に赤字スレスレの値段をつけるんだ．そうすることによって、セット事業部がより黒字になり、投資家が喜ぶという算段だ．部品事業部は生かさず殺さず．
Xperiaもソニー内製の撮像素子などの部品を載せているはずだから、安い価格で仕入れているんじゃないかと思うんだ．それでも大赤字ということは、、、あとは推して知るべし．

記事では赤字でもスマホをやめない理由を、
５Ｇが普及すると、スマホはあらゆるネット機器をつなぐ存在として、これまで以上に重要な存在となる．
と述べている．

通信分野のハードウエアを持ち続けたいとソニーは願っているようだが、自社規格であってこその高収益を享受するのがソニーの常勝パターンであって、googleのプラットホーム上で中国と競争してもねぇ、逆にいつもの負けパターンだよなぁ．逆にゲームはPSという自社プラットホームだから好調をkeepだ．

また、iPhoneの売れ行きにブレーキがかかっているといわれるように、スマホ自体が早くもコモディティ化しつつある．
眼鏡型displayのようなHMIの革新が無いとすると、単に5Gが高速だからといっても通勤電車で誰しもが5inch画面で映画を観る気になるとは思えませんぜ．

「５Ｇが普及すると、スマホはあらゆるネット機器をつなぐ存在として、これまで以上に重要な存在となる」という言い方を聞くと、ソニーの事業計画が思い浮かぶ．
市場競争力が失われつつある事業に対してソニー上層部は「XXXが成功すれば事業を継続する」というmile stoneを常に持っている．逆にそれは「XXXが失敗したら事業を潰す」という意味なんだよね．

「....５Gスマホはあらゆるネット機器をつなぐ存在として....」という説明は、ソニー上層部のmile stone設定を端的に言い表している風にわたしには見える．
すなわち、5Gの出現まではスマホ事業を続けるが、5Gになってもスマホ事業が健全化しないか、健全化する見通しが立たなければスマホ事業を潰す．そう言ってるのではないかと思う．

そしてわたしは、5Gのハードウエアはますますコモディティ化すると思っている．

かしこ