2019年11月2日土曜日

荒川、隅田川、ゼロメートル地帯に住む人々の洪水の認識

今年の夏~秋はやたらと雨が多かったです.それだけじゃなく今年の台風は各地に洪水被害をもたらしました.
身近では多摩川で洪水が生じたのには驚きました.洪水に見舞われた地域は多摩川の西側でも東側でもいろいろと大変みたいですね.言いたいことはいろいろあるけど自粛しときます.

多摩川で洪水って意外だ、というのは多くの人が感じたのではないかと思うんですが、それならば洪水になりそうな場所は何処だと想像していたのかというと、東京の東部だったでしょう.葛飾区、墨田区、江東区、江戸川区などのいわゆるゼロメートル地帯です.

スーパー堤防が強かったので多摩川のようにならんくて良かった.あの辺で水嵩が堤防を越えたらマジヤバいですからね.

新小岩駅の南側にある江戸川区役所前のモニュメント?には海抜が表示されています.これに書かれているのがかなりシュールです.
  大正6年の最高潮位、ここは海抜ー4.21m
  昭和54年の最高潮位、ここは海抜ー3.55m
  キティ台風のとき、ここは海抜-3.15m
  大潮のとき、ここは海抜ー2.1m
自分が立ってる場所が海水面より数mも下かもしれんというのですから、すぐに立ち去りたくなりました.

ところで先日、洪水で沈みそうな東京東部地域の呑み屋でビールだの焼酎だのをガバガバ飲んでいたとき、東京東部に住んでいる人々の洪水に対する認識を耳にして、とても興味深かったんです.ゼロメートル地帯在住らしきおっさんが呑み屋でこんな話をしてました.
「この辺で堤防が持たなくなったとしたら、ここらはわざと水没させられるんだよ.なんでかというと、川向こうが水没したら銀座まで水が行っちゃうから、川のこっち側に水を溢れさせて銀座のための犠牲になるのさ」
そう言ってたのは50歳代ぐらいのおっさんで、カウンターの中のママさんは「うん、うん、そうね」と同意なさってました.ちなみにここで述べられている川とは隅田川のことと思われます.

いや~、東京東部の人ってそんなコトを日頃考えているんですね.自然災害で溺れ死ぬリスクに晒されているという認識は人をシュールにするものですな.

武蔵小杉の75平米8500万円のタワマンを買って「オレってもはやスゲー余裕」と満ち足りた気分だったが案外洪水に弱かった人と、物件価格が安いのと引き換えに「自分の住まいは海の中」と覚悟しつつも案外洪水に強かった人と、いろいろだと思っちゃった.

かしこ

4 件のコメント:

  1. 荒川区民的には水害より地震からの火災でやられるイメージが強いかも。古い木造家屋と細い路地のコンボで大火災になって燃え尽きるまで消せない的な。
    荒川の水位が上がって堤防を越水してきたらあきらめます。あれ以上の堤防を作るのは非現実的な気がします。

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    1. そういや火事もやばいっすね.いまでも消防車侵入困難とかあるんでしょか?
      震災では消防車は来ないから、ごちゃごちゃしてて燃えやすいと困りそう.

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    2. 消防車はまず入れないでしょうという道が多いですね。この辺が一斉に燃えたら消防車がどれだけあっても無理かと。極端に広い延焼防止の道がそこかしこにあって、あれが一番有効な気がします。

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    3. 目黒区では、目黒本町は丸焼けだと公式予想されてるですね、なーむー

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