はいっ、本日も分解のお時間がやってまいりました! しかし暑い.
衣類乾燥機が動かなくなっちゃった.オーバーホールだっ.
症状:
1)回すとカタカタと異音
2)自然に止まってしまう
当ブログの過去記事を探したら、ありました.2018年に台を作ってました.
↓現在の同機がこれです.
↓機銘板
アルミスという会社です.2万円ぐらい.今も売ってるのかは知らないけど、2018年頃は通販でよく見かけました.型番はASD-2.5W
器具はシンプルであるべしという思想のわたしですので、タイマーで動いて停まるだけの機種が好みなのでこれを買いました.
↓背面のネジを外します
乾燥機は謂わば巨大なターンテーブルです.右下の誘導モーターにゴム輪を引っ掛けてグルグルと回転させる構造です.とても判り易い.
↓ところでこんなパイプが内部に落ちてました.材質は硬質塩化ビニルと思います.プーリー付近に当たってたのでカタカタ異音の原因はこれかもしれません.意味の無い残置物か、はたまたドレーンパイプか.
↓メカニカルな弱点は駆動機構のここです.手で回してみてベアリングの損傷を調べます.
①モーターベアリング →正常
②テンション機構 →正常
③全体の回転抵抗 →正常
どこも悪くないです.異音もしません.
「?」マークのプーリーはどこにも繋がってない謎パーツ.派生機種でFANを駆動でもしてましたかねと.
というわけで、謎のパイプを撤去し試運転すると、、、カタカタ異音は治りました.やっぱこれが原因か?
自然に停まってしまう故障はサーマルシャットダウンでしょう.
↓分解清掃で気になった箇所がありました.排気口に埃が溜まっていて、詰まっていました.これは清掃後です.
いま、洗濯中です.乾燥させてみて復活したかどうかを確認します.
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試運転
脱水した洗濯物を入れてスイッチオン
だがおかしい
排気が出てこない
ドラム後方に平べったいシロッコFANみたいなのがついてるんだけど、それが動かない.
動かない原因は、上で「なにこれ」と思った部品のせいでした.
・ドレンパイプ
・使われてないプーリー
ドレンパイプではなくて、プーリーとFANを結合するベルトだったのです.
ベルトの仕様は、直径6mm、長さ755mmです.
FANベルト切断というマジ本気の故障でした.
ベルトの熱融着は難しいと思うので、代替品が見つかるかどうか?
モノタロウへGOTO
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モノタロウを徘徊しました.
探しているベルトは、
バンコードとか、
バンコランという商品のようです.たぶん後者なんだろうな.しかしリング形状で755mmの物は見つかりませんでした.
それに、リング形状のベルトだとトポロジー的に装着不能なんだ.自転車のチューブ交換が車軸から外さないと不可能なのと同じ理屈で.
とりあえず、半田ごてかライターで自分で熱融着してみます.熱融着マシンも売られているようです.
↓DIY熱融着動画 きゃー
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セルフ熱融着します~
↓まず使ってみるのは半田ごて.
250℃ 溶けない
300℃ 溶けない
350℃ 溶けた、良好
↓軸にベルトを通してから融着するのでこんな窮屈な作業環境

↓失敗です.ズレたのはまだ許せるとして、完全に融着した気がしない.曲げると折れそう.
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↓次のプラン、ヒートガンで溶着促進だっっ!
↓しかし、外から炙るのは全然だめでした.中まで火が通らないので融着促進効果はありません.挫折です.
外から炙るのは断念しまして、断面をヒートガンで炙ったらとてもイイ具合に溶けてくれました.断面がとろけるチーズ状態になりました.半田ごてよりもヒートガンを推奨します.なお温度は350℃.(手が2本しかないので写真撮れず)
↓見栄えはイマイチだけど、中まで火が通って上手に焼けました!
↓プーリーとFANを連結して、排気がゴーッと出るようになりました.たぶん治ったので試運転中です.
1時間後、ベルトが切れました.接合弱い.
Amazonで3mで¥1000ぐらいのベルトを注文しました.練習などして完璧な熱融着を目指します.近日に続報をupします.
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翌日
Amazonからベルトが届きました.中華製ですがバンコードという商品に近いと思います.ホームセンターでも見かけた気がするオレンジ色のニクイやつ.こちらの方が軟らかいので接合部にかかる負担が少ないのではなかろうか?
↓ヒートガン350℃炙りで熱融着の練習をしてみました.激しく曲げても大丈夫のようです.
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さらに翌日
修理は最終段階です.
ヒートガンを380℃にしてたっぷり炙って熱融着.くそぉ軸心がズレた.でも気にしない.
↓ベルトがオレンジ色になりました.試運転開始.1時間やそこらで切断するよなこたぁないだろう.
モノを大切に.人間関係を大切に.親兄弟を大切に.
あでゅ~