ガールズバンドクライ ロスな皆さんこんにちは.
昨日は川崎でトゲトゲ出演のフェスが開催されたそうで、ライブ映像が出たら嬉しいんだけどどうなんでしょ.フェスにはすばる役の人が出れなくて早く元気になって欲しいです.トゲトゲ5名の声優さんの中で、上手いかどうかはさておき、他のアニメにも出たらいいんじゃないかと思う個性があるのはすばるちゃん役の美怜さんだったのではなかろうか.あと巧さで仁菜.ルパさんの声も個性があってよろしか.
それにしても、放送前にガルクラに期待してた人って一人も居なかったと思うんです.
理由はこんなとこ.
・3Dかよどーせ低予算のゴミだろこんなの
・ま~た楽曲売り娘の大量生産だ
・東映かよ、ダメ製作会社じゃん
・アイドルじゃなくてロックなの? センターから外れた企画
結果はご覧の通り、今期の覇権作品にのし上がりました.おめでとー
以下は総括・感想を述べまぁす.
【ラストについて】
#12#13にはいささか苦しみの余韻が残りました.
#1~#11は高度成長ドラマでした.
♪サラリーマンは気楽な稼業ときたもんだ♪のクレイジーキャッツが騒いでいた高度成長期そのもの.実際に彼女らはサラリーマンになってしまいました.ガツガツ働いてガツガツ上がってゆくぞーっていう希望があった.
ところが#12#13は雰囲気がガラッと変わって下り坂に.
あぁこれは「傷だらけの天使」だなと思って観てました.オイルショックや狂乱物価でガタガタになった世相を映した「傷だらけの天使」の最終回はアキラ君の死体を夢の島へ捨てちゃうんです.
最終回のトゲトゲが事務所を辞めてインディーズでやってゆくのは「傷だらけの天使」と似てるなと思った.全てを無に帰す.
だけれど、、、GBCという作品を熱烈に支持した視聴者は、たぶん高度成長の上げ潮状況を楽しんでいたんじゃなかったのかな? ダイダスの背中を捉えた#11までのstoryは痛快だったもんね.でも#12#13で上げ潮をチャラにしました.
1970年代の斜に構えたドラマやアニメみたいな「無に帰す結末」が、2024年のいまでも通用し尊重されるのかどうかはヒラサカ的には疑問が残ります.GBCが余韻の残る良い結末だと評価されるか、寒い結末だと言われてしまうか、わたしが2024年の視聴者心理を推測すると4:6ぐらいな気がする.
トゲトゲがサラリーマンロッカーになってしまったのがそもそも矛盾だったし、桃香さんの慧眼はそれを見抜いてもいた.ゆえに無に帰す結末は必然でした.一方で現実のマーケティング的には視聴者の気持ちをdownさせたとも思う.花田十輝とスタッフがあえて「アイドルじゃないロックなんだ」ってしたのは勇気が必要だったのではと思います.
【2期について】
1期の終わらせ方は、オリジナル作品ですから人気が出るかどうか判らないので、1期だけで綺麗に完結させたという方向性でした.2期を匂わせる終わり方じゃなかった.
でも2期やると思います.
なぜか?
東映だから.
東映動画って、ANIPLEXなどと比較するとコンテンツビジネスを隅から隅まで喰らいつくすような展開がイマイチな旧い体質の会社です.GBCは海外配信してないらしいです.(2ヶ国だけ海外配信とも聞きます)
自社TVアニメのBDが初動数千枚とか東映動画にとって初めての体験じゃねぇの?
きっと東映は「ラブライブ(sunrise)」「ぼっちざろっく(ANIPLEX)」みたいな展開がうらやましくて仕方ないんです.今回GBCという、ぼっち相当のタマを手に入れました.東映には資金はありますから、2期やって来ます.とりあえず劇場総集編から着手ですな.
シン・ゴジラの出来の良さに感心して庵野にシン・ライダーを作ってもらったのは記憶に新しい.東映はそうゆう会社なんです.売れたら乗る、売れそうなら乗る会社ですから.
というわけで、「東映に」期待しましょう!
【東映動画について】
GBCで東映動画の評価を50年ぶりに高めました.
東映動画は1950年代から在る老舗ですが、ロクでもないアニメ会社だと断定していました.東映動画の長い歴史で良いだろうと思う作品はたったのこれだけです.
ピュンピュン丸 1967
長靴をはいた猫 1969 宮崎駿銘柄
空飛ぶゆうれい船 1969 宮崎駿銘柄
どうぶつ宝島 1971 宮崎駿銘柄
魔女っ子メグ 1974
ストップ!! ひばりくん! 1984
宮崎駿が在籍した頃に一時的に光っていましたが、労働争議を経て宮崎一派が抜けて、光は日本アニメーションとか東京ムービーとかテレコム等に拡散しました.さらに後年ジブリに集まったりして.
1990以降は評価する物が一切ないです.マジンガーZの頃から作画品質が低くて醜怪なバトルものばかり作ってきた、新しい表現を模索することの無い、存在価値の無いアニメスタジオの烙印を押しっぱなしで50年間が経ちました.
その東映動画がですよ、GBCを作ったんだから珍事ってのは起きるもんです.阪神が優勝するよりも珍事なのは火を見るよりも明らかだと言える.
もっとも、主要スタッフはラブライブ系の外様でしたがね.(冷笑)
CG技術は東映ツークンの内製みたいですけど、GBCという企画を立ち上げた力は東映nativeのものではないでしょう.
最近遅まきながら思うんですけど、ヒット映画を作るのがコンテンツbizの成功じゃなくて、ファンが飛びつくキャラ、ファンが愛するキャラを作るのがコンテンツbizの成功なんだなと、様々なtuber系bizを見てて思います.
↓だからこいつらをくれぐれも大切にしろよ >東映 俺は応援するぜ~
【3D技術について】
GBCは3Dアニメの再定義を成し遂げました.この功績を大いに評価したいし、後世にも語り継がれると思います.
日本における従来の3Dの位置づけは手描きを補完する日陰者でした.MAPPAなんか、3Dのoutputにわざわざtabletで手描きの汚しを入れてるくらいですから.
他方ハリウッドでは3Dを前面に押し出した映像ですが、ありゃぁ日本人には訴求しない.
そこへGBCの「イラストルック」の登場です.
GBC全13話で最も着目するべきなのはこのカットだと思います.
この動画はヒナの非常に微妙な3つの視線を描いています.
1)声のする方をぼんやり見やる
2)桃香ともう一人に微小な視線移動
3)目パチで仁菜を視認し眉をひそめる
手描きの補完としての3Dだったらいつまで経ってもこれは出てこなかっただろうし、ハリウッドみたいなオーバーアクションからこれが出てくるわけもない.優れた仕事をしたよ東映さん.
だからといって「3Dは手描きを超えた」と言いたいわけではなくて、手描きは手描き、3Dは3Dで別のものとしての存在理由を初めて定義できたのだと思う.
加えて、GBCのもうひとつの功績は、3Dと2Dのmixの巧みさです.
↓#3の予備校は2Dモブに仁菜だけが3D.意外と違和感なし.
いろんな面で巧みな作りでした.感服です.
【実験的に造りを変えていた】
GBCは放映前にアニメ製作を終えていたように感じられます.リアルトゲトゲのメイキング動画を見ると、そんなフシがあるんです.
ポリゴンピクチャーズの3D作品などを見ると、制作過程で製造方法をあれこれいじったりしてないんだけど、GBCはやってる事が次第に変わってるんです.これは何故だ?
↓正直言って#1のライブCGはそんなに評価してないです.この仁菜の頭部の重たそうな動きは、ロズウェルの宇宙人みたいで3Dにありがちな不気味の谷を感じました.
↓ほいでもって#11の最高ライブで首の不自然さを最も克服できているのが海老ちゃんだと思う.ぴょんぴょん奏法のリズム感とか俯き奏法とかホントよく出来てるなぁと感心します.にしても海老ちゃんのコスはなんか変.ショッカーかよw
上から目線な総括はこんなところです.
ミクロな話題はいろいろありますけど、、、
・すばるの声優よかった
・すばる女神
・DDのアイ上玉
・ED神
「あ~ 楽しかった~」
スタッフに超感謝
かしこ