なんて安いんだろう?
LED電球は¥150で売れるモノとは少しも思ってないのよね.謎だ.
さっき、目黒通りの元競馬場バス停前の東急にあるダイソーで¥150 LEDを見かけたので4つ買って1つは問題なく点灯中.東芝のLED電球が暗くなってしまったのでダイソーLEDで置き換えたのだ.
以前の投稿で死亡遊戯かっていうくらい酷い設計の中華電球をレポしたことがあった.
ダイソーLEDが死亡遊戯な設計でないコトを祈る...
【ダイソーLED電球】
↓外観はこうなっている.光る部分は薄くてペナペナなプラスチック.胴体の部分もプラスチック.LED電球というと胴体部分はアルミダイキャストだったりしてコストダウンが難しそうな設計になっている場合が多い.それに比較するとダイソーの製品は外観からして安そうに見える.
↓ダイソーLEDが死亡遊戯ではない証拠といえるのが、安心の印、PESマークだ.ちゃんとついてるねぇ、偉いぞダイソーさん.(いやいやそれがフツーだってw)
↓これが全バラ状態である.アルミの円柱が内部にあるけど、放熱に役立つほどの物とは思えない.いままでわたしが分解したLED電球には胴体部分にスイッチングREG回路が内蔵されていたが、ダイソーLEDにはそれが無い.LEDがマウントされているアルミ基板上にREG回路がある.ここがコストダウンの要と思われる.
↓アルミ基板の拡大写真.
1)LED chipが11ヶ直列になっている.このLED chipは内部で3ヶ直列になっている(後述).
2)ブリッジダイオードで100VACをイキナリ直流にしている(140V).これがLEDの電源だ.
3)唯一のICが「9003A H8080」である.BP5131SというICに似た製品であるらしい.シリーズ電源タイプの定電流源だ.
↓回路図は基本的にこんな感じ.(引用元)
↓LED1つを点灯させてみると、なんと電圧降下が10.5Vもある.つまりパッケージ内で3つのLEDが直列接続されていると考えられる.
さらにそれが11個直列なのだから、合計33個もの直列LEDによる115.5Vの巨大な電圧降下がダイソーLEDの回路的な特徴である.
ブリッジ出力で140V、LED電圧降下115.5V、ということで、定電流IC 9003Aには約25Vという比較的低い電圧が加わる.
LED電流は50mA程度と仮定すると、定電流ICで生じるロスは1.25Wぐらいと計算される.この程度の電源ロスならば、わざわざスイッチングREGを載せるまでもないという算段と思われる.
なるほどー、そういう手があるんだね.
LED電球が世に出た頃はLED chipが高価だった.ゆえにLED電球の総部品代に占めるLED chip価格は巨大だったはずだ.LED chipに比較したらスッチングレギュレータ回路なんか安価だった.そこでLED chip個数を3つや5つに留めて、SWREGで低電圧定電流でLEDを駆動するのがコスト的に吉だった.いままでわたしが分解して来たLED電球の設計ポリシーは全てそうだった.
ところが、現在ではそうではない.プロセスで大量生産できるLED chipの価格は大幅に下落した.140Vという半導体には過大で扱いづらい高電圧を33個もの白色LEDの電圧降下でやり過ごす技が可能になったのだ.LED chipに比較して低価格化がさほど進展しないSWREGの価格が問題視されるようになり、9003Aというシリーズ電源一発で済ませた.新しい設計ポリシーだ.
ダイソーLED電球の過激なまでの低価格さを納得できた.
・整流しない、交流点灯とする (低価格)
・電解コンを使わない (長寿命)
・電流制限はコンデンサまたはコイル1つだけ (低価格)
・LED chipを30S2Pにする
・100Hz点滅点灯になる (チカチカするのが欠点)
・白色LEDの逆耐圧はさておく
【東芝LED電球】
↓異様なまでに暗くなってしまったので廃棄したもの.胴体はアルミなので放熱性は良さげに見える.
↓胴体内部の様子.SWREGが見える.アルミ内壁がモールドで覆われているので放熱性は悪そう.アルミはデザインだけだな.
↓SWREGの状態はすこぶるマトモだった.故障したLED電球のSWREGは部品が黒く変色してたりするものだが、これは全く問題ない.電解コンの破裂も見られない.これはどういうことだ?
↓SWREGに目視で故障が見られないので、考えづらいがLED chipの破壊というセンをチェックしてみる.すると、なんということでしょう、1つしか点灯しない.5パラのうち生きているLED chipは1つだけのようだ.どうりで暗いわけだわ.
東芝LED電球の故障モードはLED chipの故障であった.電解コンよりも脆弱なLED chipなんか使ってんじゃねぇよ > 東芝
東芝LED電球にはムカついた.あえて言おう、fuckであると!
エイメン
中華(超)廉価LED電球には、フィルムコンデンサー1ケで電流制御
返信削除してるのがあります(大きなLEDナツメ球ですよね)。
どうもウチの電気はLEDとは相性が悪いらしく、国内メーカー製は
出始め数千円のから今日のまでほとんどダメになりました。
しかし、今の所コレ⇓はまぁったく壊れてません。
http://blacksmith.wp.xdomain.jp/2018/07/25/4655/
(効率とかよく分からないので・・・)もうコレでも良いじゃ
ないかと思うのですが、やっぱダメなんでしょうか?。
貴サイトを拝見しました.
削除コンデンサ一発方式がすでに在るんですね.
ナツメ球では知ってましたが、数Wクラスでもあるとはさすが中華様.
わたしは好きですね、そういうシンプルな回路が.
そしてたぶん試験中のLED球は4万時間を超えて生き続けると思います.
だって、故障する場所がないんだもん(ぎゃはは)
LEDをシリアルでなくパラレル接続(しかもパワーLED)で使うなんて、
返信削除ホント東芝の設計者は何考えてるんでしょうね?
(そんなことしたら、当然「生きの悪い順」に、死んでいきますよね・・・)
まぁ、ご存知と思いますが「装置の信頼性」は、使われているパーツの数に反比例するので
(そもそもIC(Integrated Circuit)という発想はそこから来ていて、実はパーツの多い
高級電卓よりも、パーツの少ないポケット電卓のほうが「故障が少ない、価格も安い」
→ IC→LSI(集積度が上がる)になると、今度は高級電卓も「パーツが少なくなる」
→ 機能・信頼性が上がって価格が下がる・・・の、繰り返しになって、
「日本の電卓が、世界を席巻した」になっていた)
また、最近は「異種プロセス混載(LEDと制御チップとか)」がはやってるので、
「AC直印加OKで、制御部込みで、足が2本しかないパワーLED」
が、AliExpress に出てくるのも、時間の問題?なんでしょうね・・・
(多分現在のCOB型のLEDの延長で、定電流回路を乗っければ終わりか?)
※こういうのを「日本の技術」で作ればいいと思うんだけど、やんないんだよな・・・
そうなんですよ(汗).
削除回路パターンを追跡したわけではないんですが、1つだけ生きているということはパラレル(5P)なはずなんです.シリーズ(5S)だったら全滅してるはずですから.初歩的ミスでおぞましい...
>「AC直印加OKで、制御部込みで、足が2本しかないパワーLED」
削除>が、AliExpress に出てくるのも、時間の問題?なんでしょうね・・・
>※こういうのを「日本の技術」で作ればいいと思うんだけど、やんないんだよな・・・
↑素晴らしい!
ところで日本メーカーはわざと故障する商品を出してるんじゃないかと思うんです.
日本のLED電球メーカーの会話(憶測)
品質保証部長「LED電球の故障要因は99%がドライバ回路です」
技術者「ドライバ回路レスの設計も可能です.コストもトントンでできます」
事業部長「バカモン! LED電球が本当に4万時間持ってしまったら我々の商売が上がったりじゃないか.寿命をもっと短くしろ!」
一同「シーン」
RM9003A
返信削除ttp://iranmls.com/wp-content/uploads/2020/04/RM9003A-Datasheet.pdf
ダイソー 小型LED40W相当 購入後1月ほどで 時々 チラツキアリ
返信削除そして1.5月経過で、常時チラツキ発生。
普通の電球ランプでは1~2年はOKなのに。
ダイソーのはずれ商品?? 領収書があれば初期不良で新品交換を
要求したいのですが
常時チラつきですと不良でしょうかね.LEDチップが切れかかっているとかで.
削除上で書いた多数直列型LED電球はAC電圧変動に弱くてチラつきは元来多いように感じてはいますけど、常時チラチラは電球の不良のように思います.
9月中旬にはプッツン逝ってしまう気がします.ハズレかなぁ
私も「LEDは超寿命、発熱しない」と信じていましたが、発売当初のセールスコピー(白熱灯との比較)に洗脳されていたようですね。
返信削除LEDチップは火傷するほど発熱するので、いかに放熱するかが寿命を伸ばす鍵のようです。
ハイパワーの懐中電灯もけっこうアッチンチンになったりしますね
削除もちろんリチウムバッテリー