ガールズバンドクライは今夜最終回です.DDとの勝負はどうなりますか?
ところで、すばるの都会的な健全さに精神を焼かれてしまう「ひねくれ仁菜」を見ていると、わたしの毒父を思い出します.毒父もこんなだったのだろうと.
岩手の田舎から上京した苦学生だった毒父は、東京でひねくれました.仁菜のように自意識過剰でトゲトゲを出しまくっていました.そのまま「アンチ東京」を自分が生きるテーゼとし、一生を棒に振りました.アホです.
結婚して子供が生まれ、アンチ東京を実践するために伊勢原駅からバスで20分ほどかかる山間の超不便な場所に家を買いました.その家では毎晩酒浸りで「俺が正しいんだ、バカは東京だ」とごちる日々.くだらない人生です.
やがて、東京モンに敵愾心をむき出しにするイミフな毒父に強大な災厄が降りかかりました.息子です.
毒父の息子こと平坂久門が、こともあろうか、毒父よりも10倍口達者で、それなりに金を持っていて、現状にさしたる不満もなく、現実の楽しい部分をつまみ食いして生きる享楽的な東京モンに育ちつつあったのです.中学生ぐらいになれば人格が明確になりますから、息子が悪しき領域に向かっていると判ってくる.毒父としては、息子にも「アンチ東京」の価値観を共有してもらい、一緒に東京と闘う同志になって欲しかったのに、息子は東京モンそのものになってしまう.
そこで毒父は息子を大弾圧しました.毎晩酒を飲んで攻撃する対象を東京モンから息子へと切り替え、息子のやることなすこと「お前はバカだ」「俺にはわからん」と貶し続けました.しかしその努力は何の成果ももたらしませんでした.弾圧されて矯正されてしまうような個性を個性とは呼びません.以来40年間ほど平坂久門は毒父を完全無視、葬式無視、墓参りも一度も行ってません.特級呪物とは距離を保たないといけません.毒父は生まれてきたのが間違いでした.
GBCの仁菜は、東京モンから「お前の歌はイイ」と認められ、憧れの桃香さん他の東京モンと一緒にバンド活動することで東京に同化するルートに乗れました.闇落ちしなくてよかったよかった.
毒父も、アンチ東京とか言ってないでサクッと東京に同化すりゃよかったんです.
毒父には東京に同化できる類まれな資質がありました.顔が良かったんです.戦前生まれにしては身長170は高い方でもありました.
キャバレーに入店すると、ホステスが「あたしこの人がイイ」って隣から離れなかったとか.
たぶん学生時代の白黒写真が1枚だけ残っていて、「こりゃ男前だ」とわたしも太鼓判を押すぐらいでした.(性格はバカな田舎モンですが)
高倉健に似てる言われていたそうですが、ある日の母親と親戚の会話、、、クルマで246を走っていて紳士服の看板がありました.
ママ 「あの看板の人って、うちのパパにそっくりなんだけど誰なの?」
親戚 「・・・あれ、アラン・ドロンよ・・・」
ママ 「ふ~ん、いつも似てると思っているのよ」
親戚 「ちょっとあんた、そんなこと迂闊に言っちゃダメよ」
さすがに母の目はどーかしてると思うけど、若い頃の毒父の顔の傾向は確かにこんな感じでした.ジュリー似ではありませんでした.
「あの人って誰のお父さんなの?」
と生徒に訊くんです.わたしが指の方向を見ると毒父でした.「あれうちのだよ」とわたしが答えると、担任は『へぇ~~』って顔で毒父を見送っていました.
顔がイイという類まれな資質を持つ毒父はアンチ東京などと言わずに、金持ちコンプレックスとか、口下手コンプレックスとか、そうゆう克服可能な要件は努力で克服するべきだったのです.実際に大多数の者はそうやって東京に同化して何食わぬ顔で生きているのですから.
そして、顔がイイ利点を活かして、曜日替わりで泊りにいくオンナを作ればよかったんです.
えいめん
これは・・。
返信削除映画俳優みたい。うーんたしかに人生を超エンジョイできるレベルですね!
東京で何か辛いことがあったんですかねー。
東映のヤクザ映画ぐらいには出れたでしょう
削除読者 イケメンの遺伝子を持っているとはうらやましい きっともてることが普通のイケメン はじめて見たときイケメンと思いました
削除残念ながらわたしは母親の形質を濃く受け継いだためチビになってしまったのです、計り知れぬ不幸だ・・・
削除じゃぁ、妹さんは?
削除(そんなこと聞いてどーする・・・(笑)まぁ、単に気になっただけです。)
妹は毒父から見て無害だったので攻撃対象になりませんでした。
削除独裁者は有能な部下を粛清しますが、無能な部下は安心なので生かしておくというやつです。
毒父は色々な面でクソ野郎でした。