【秋葉原だより第262号】 三月兎、aitendo

不定期刊行の「秋葉原だより」をお送りいたします．

【三月兎１号店閉店】
秋葉原の三月兎というと、比較的新参者の輸入雑貨店という位置づけかと思います．

パソコン街にある三月兎１号店はこのようにビルの間を通って中に入る独特な構造の店舗でした．主力商品が、ハッキング系、並行輸入スマホ系、同人音楽系、などと変転したのがこのお店の特徴だったと記憶しています．

１０月末ごろに、三月兎１号店は閉店したそうです．ご苦労様でした．これでアキバの三月兎は振り返った場所にある１店舗を残すのみになったのかな？？？

【aitendo初訪問】
aitendoというお店は、末広町のさらに北側、秋葉のパーツ街というにはあまりにも辺境に位置すると言えるでしょう．とあるビルの１階と３階です．

↓こちらは１階の、キット専門の店舗です．

実は、大変迂闊だったことに、秋葉原に３９年間通い続けたこのわたしにして、aitendoを訪問したことが無かったのです．いつから在るのかも知りません．名前は昔から知っていたのですが、行ってみて驚きました．「おおっ、これが日本にあるのか？」

わたしは中華サイトの中華キット通販を良くチェックしています．結構面白いんですよ．
 ・いまさらこんなの日本じゃ売れないよ、というキットがあるので面白い
 ・バカみたく値段が安いので面白い
 ・中にはお値打ちの商品もあるので面白い

いまさら日本じゃ売れないよ、というのはどんな商品かと云うと、
 ・バーアンテナ＋ポリバリコンのAMラジオキット
 ・単なるアナログアンプ （でかい電解コンデンサが載っているようなもの）
昭和６０年代の秋葉原みたいなプリント基板を中華通販では見ることが出来ます．アムロ・レイに憑依されて「こ、こんな古い物を、父さん、酸素欠乏性にかかって」とひとりごちてしまうのです．
今でも秋葉原を隈なく探せば店頭で埃を被った在庫品のAMラジオキットを見つけることは可能かと思われますが、はっきり言ってもう動く商品じゃなさそうです．秋月電子は、旬の時期を敏感に反映させた商品ラインナップになっていますから、もうポリバリコンは売ってないと思ふ．

ところがaitendoは、モロに中華通販のゲスな商品ラインナップがそのまんまドカッバコッと売られています．「おおっ、これが日本にあるのか？」と思ったのはそういうことでした．売れ筋も売れない筋もほとんど考えずになんでもかんでも輸入して在庫しているというイメージです．深圳の電子城のような無軌道さ．

でも、そういうのは面白くて好きですよ．aitendoを秋葉巡回ルートに組み込むことにしました．

秋月電子とaitendoの客層に差を感じました．秋月電子のお客さんは、健全なホビースト＋業者の混合物と感じられます．aitendoのお客さんは、ジャンク漁り系ホビーストというか、脳の快感中枢のスイッチが狂っちゃってるタイプと云えるでしょう、悪い意味でも、悪い意味でも．
わたしが子供の頃、TVでフランケンシュタインの映画を見ました．博士が死体処理業者（ジャンク屋）に赴いて、目玉とか各種臓器を買うんです．それを研究室で組み合わせて生体ロボットを造る．子供心に非常にワクワクしました．aitendoの客層からは同類の匂いがします．


------ おまけ -----
新橋のジン＆トニックにて．懐かしいお酒がありました．しかも「特級」と標記されている、昭和のウイスキーです．記憶してた味と随分違いました．甘くてね．

「こ、こんな古い物を、父さん、酸素欠乏性にかかって」

かしこ


人気ブログランキングへ