旅に出るのでしばらく不在になりますので、 3Dプリンタ製作は滞ってしまいます.それでも少しでも進めておこうとproxxonで軸受パーツを削っているところです 。しかし、思ってた程には上手く行きません。
原因はproxxonのステージの精度不足ですね。 まぁおもちゃフライス盤ですから仕方ないです。
よろしくでーす.
proxxonのエンドミルは6mm径ですから、エンドミルにはグルグル運動をしてもらって8 .2mmの穴を開けてもらうことになります。
この部品を削り出す時に生じる問題は、穴径が多くの場合に小さくなってしまうんです。酷いと8.2mm直径の設定なのに7.9mmになってしまうくらいになります.
原因はproxxonのステージの精度不足ですね。
このproxxonフライスを使って、ペンでお絵描きするだとか、 アクリル板の表面を薄く削る程度の加工ならば、馬脚を顕さずに済みます.
しかし、 18mm厚を削るとなると刃と加工物の反力が大きいようでステッピング モータが苦しそうな音をたてます。そしてステージが反力に負けて僅かにズレる。とりわけZ軸にガタが大きいのは手で押すとわかります。 穴の内壁を広げようとしても負けて細くなってしまう原因は露骨にZ軸のガタです。
しかし、
そこで工夫の余地があるのは、 反力を弱めるために少しづつ掘り進む方法でしょう。 18mm厚を一気に掘るのではなく、Z軸の送りを1mm,2mm, 3mmなどと細かく刻みます。 しかし細かく刻むと時間がかかって仕方ないです。1mmにするならXY送り速度を上げて時間短縮を 図ったりします。悪あがきですが。
↓少しづつ掘り進む方法にはどんなのがあるか?
fusion360にg-codeを生成させる際に、穴へ刃を侵入させるには次の3通りの削り方を選べます。
fusion360にg-codeを生成させる際に、穴へ刃を侵入させるには次の3通りの削り方を選べます。
まず①はデフォルト設定です.いきなり18mmの深さまで刃を入れて、18mmの壁を全力で削る.しかし、proxxonでこの豪胆な掘り方は無理じゃないかな? モータの駆動力が足りない.各軸ステージが負けに負けて穴径が細くなってしまう.そのような暗い結果が待っているでしょう.どのみち無理だと思うので①は試みておりません.
次に②は「複数深さ」という掘り方で、例えば垂直に1mm掘って横に広げるSTEP的繰り返しで掘ってゆきます.「複数深さ」の設定は「2D輪郭」「2Dポケット」のどちらにも存在します.右図の切り込みピッチ1mmのところを2mm,3mmなどに変更できます.
わたしの試行によると、2mm,3mmはダメでした.1mmならなんとか許すぐらい.できれば0.5mmにしたいけど、時間がかかりすぎるので困る.
複数深さの動作は、次のSTEPに進む度に、いちいち刃を引き揚げるので、余計に時間がかかるのが難点です.
③は「ランプ」といいます.らせん状に掘ってゆきます.途切れなく掘るので作業時間は「複数深さ」よりも短いのが利点です.「ランプ」の設定は「2D輪郭」「2Dポケット」のどちらにも存在します.
らせんの角度を決めるのは、右図のランプ角度6degのところです.大抵は、小さな穴を掘るには角度を大きく、大きな穴を掘るには角度を小さくすることになると思います.
注意点は右図のランプ直径0.1mmのところです.ここはデフォで2.5mmになっているはずですが、それだと6mmのエンドミルで8mmの穴を掘ることはできません.要するにこれはグルグル運動の最小径を決めているようです.
なんだか良いコトずくめに思えるランプさんですが、ひとつ欠点があります.
↓8mm穴を掘るには、ランプ角度=6degに設定するのがちょうどよかった.
↓でも外周を削るにはランプ角度=0.2degに設定するのがちょうどよかった.
このように削る場所によって最適なランプ角度が異なるので、「穴掘りg-code」「外周削りg-code」の2本立てにするしかありませんでした.(穴掘りを0.2degに統一すると時間がかかって仕方ない)
------
というわけで、proxxonのおもちゃフライスの低精度を回避するために工夫を要したというハナシでした.試行錯誤の過程で7個削りましたが、6個は失敗して廃棄、成功は1個だけです.
これが3Dプリンタの全体像ですが、作らなきゃいけないパーツはたくさんあるんで、こんなスローペースではいかんなぁ.
その6へ INDEXページへ
かしこ
次に②は「複数深さ」という掘り方で、例えば垂直に1mm掘って横に広げるSTEP的繰り返しで掘ってゆきます.「複数深さ」の設定は「2D輪郭」「2Dポケット」のどちらにも存在します.右図の切り込みピッチ1mmのところを2mm,3mmなどに変更できます.
わたしの試行によると、2mm,3mmはダメでした.1mmならなんとか許すぐらい.できれば0.5mmにしたいけど、時間がかかりすぎるので困る.
複数深さの動作は、次のSTEPに進む度に、いちいち刃を引き揚げるので、余計に時間がかかるのが難点です.
③は「ランプ」といいます.らせん状に掘ってゆきます.途切れなく掘るので作業時間は「複数深さ」よりも短いのが利点です.「ランプ」の設定は「2D輪郭」「2Dポケット」のどちらにも存在します.
らせんの角度を決めるのは、右図のランプ角度6degのところです.大抵は、小さな穴を掘るには角度を大きく、大きな穴を掘るには角度を小さくすることになると思います.
注意点は右図のランプ直径0.1mmのところです.ここはデフォで2.5mmになっているはずですが、それだと6mmのエンドミルで8mmの穴を掘ることはできません.要するにこれはグルグル運動の最小径を決めているようです.
なんだか良いコトずくめに思えるランプさんですが、ひとつ欠点があります.
↓8mm穴を掘るには、ランプ角度=6degに設定するのがちょうどよかった.
↓でも外周を削るにはランプ角度=0.2degに設定するのがちょうどよかった.
このように削る場所によって最適なランプ角度が異なるので、「穴掘りg-code」「外周削りg-code」の2本立てにするしかありませんでした.(穴掘りを0.2degに統一すると時間がかかって仕方ない)
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というわけで、proxxonのおもちゃフライスの低精度を回避するために工夫を要したというハナシでした.試行錯誤の過程で7個削りましたが、6個は失敗して廃棄、成功は1個だけです.
これが3Dプリンタの全体像ですが、作らなきゃいけないパーツはたくさんあるんで、こんなスローペースではいかんなぁ.
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かしこ
【おしらせ】
pdfをダウンロードしていただけます.全36ページ.
3DP印刷部品のstlファイルを無料ダウンロードできます.
Marlinのvscode project folder詰め合わせも無料ダウンロードできます.
まずは無料立ち読み版をご覧になってはいかがでしょうか.(pdf)
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