オンナの尻を追い駆けるよりも回路づくりが好きな変態諸君、こんにちはー
今回は、そんなアタオカ回路ヲタクのみんなにも満足していただけるネタかもよ.
近頃、ヘッドホンアンプの歪率が悪くてダメだぁ~と絶叫してるのをご存じかと思います.
ハイパワーOPAMPのAD8532が32Ω負荷ですと歪率が1.7%ぐらいになってしまってそのPCBは捨てました.
そして、締め切り間際のデバイス変更という悪夢の様相へともつれ込みます.
SPEC的にはAD8532よりも上のLME49726にICを変更します.
プリント基板が届いたので火入れ中.
で、これが結果.
32Ω負荷、片側2.6Vpp、THD 1.78% ←全然ダメ
これじゃぁAD8532と同じでダメです.死にました.
もちろん、無負荷ではTHD0.2%ぐらいで良好です.
一口に電源といっても、パスコンの積セラが歪の原因ではないかとか、チャンネルセパレーション経由とか、5Vのレギュレータの不安定さとか、こまこまとした仮説は否定しつくして、最後に残ったのは、、、、
↓とあるやり方で電源を改善したら歪が劇的によくなりました.
32Ω負荷、片側2.6Vpp、THD 0.2% ←GOOD
これなら合格です.
5V電源にLCフィルタを入れます.LだけCだけではダメ.
↓トロイダルコイル20uHと、電解コン10000uFで効きました.
↓トロイダルコアと電解コンのサイズはこんなです.こんな巨大パーツを追加するなんて、基板の構造からやり直しです.10000uF/16Vである必要は無いので、4700uF/6.3Vなどであればもっと小型だろうと思いますけど、いずれにしてもちゃぶ台返しだよこんなのー
電源への巨大LC追加の意味するところは、単純に5V電源をクリーンにしています.
しかし、OPAMPにはPSRRというのが在って、電源電圧変動には元来強いもんです.
LME49726のdatashetによると、PSRR=104~85dB(負荷10kΩ)と表記されています.
原因はこの負荷ですね.
つまり、負荷=32ΩだとPSRRがスルーになっちゃって、電源電圧変動がモロに出力に影響を与えているんです.
ICはブラックボックスですから、こういう「やってみなけりゃわからない」事象があります.厳しい使い方をすると馬脚を顕して、罠にハマります.
PCBを書き変えます.Rev.5だよ.まったくもー
かしこ
解決おめでとうございます。
返信削除電源が怪しいか確認するには、充電池を使うのも一つの方法かもしれませんね。
某オーディオオタクが行き着くとマイ電柱を立てるというのもあるみたいです。
ノイズの世界は奥が深いのかもしれません。
電源のLCを変えているところです.
削除L=20uH,C=10000uF,THD=0.2%(本文の条件)
L=20uH,C=4700uF,THD=0.4%
L=100uH,C=4700uH,THD=0.15%
L=300uH,C=4700uH,THD=0.1%
なんじゃーこりゃぁ、どんだけ電源に弱いんじゃ?
こいつは剥き出しのコレクタ接地か....
いまさらAliexpressに発注しても間に合わないので、秋月で入手できる部品でなんとかします.ひー
ハイエンドオーディオ業界には巨大な鉛バッテリーで駆動するパワーアンプってのもありました.
ACからのフローティングは天国への階段.
誤:剥き出しのコレクタ接地か....
削除正:剥き出しのエミッタ接地か....
今更ですが・・・
削除このICは、「低出力インピーダンス負荷」を、想定してないようなので、
インピーダンス変換用のPPTRを、一段だけ出力にかませる、
と言うのはどうでしょうか?
(この書き方ででわかると思うのですが、よく、モータドライバなんかに使われてる回路構成。)
・要するに、IC側の出力インピーダンスが高い(10kΩ)ってことですよね、これ。
おはよーございます
削除それが、売りとしては350mAまで流せるハイパワーOPAMPなんです.ただしPSRRはメタメタになるよ、と書いて欲しいものであります.→PCB発注へ
なおPPTRは基板面積の制約でスルーしました
削除>なおPPTRは基板面積の制約でスルーしました
削除確かに、基板面積は有限ですからね・・・
>売りとしては350mAまで流せるハイパワーOPAMP
ちょっと検索すると、これ使ったヘッドフォンアンプの記事が、いっぱい出てきますね。
あと、この石は、「ハイパワーOPAMP」とはうたっていますが、
・低インピーダンス出力
には、弱いみたいですね。データシートを見ると、"THD+N vs Output Voltage" のところで、そもそも、
RL = 10kΩ と、600Ω しか規定されてません。あと、
10kΩ → 600Ω で、歪率がだいたい、10倍悪化してる。
(負荷 32Ω にしたら、これの10倍以上は悪化することが、予想されます・・・)
あと、この石は、パッケージが特殊で、放熱用と思われるパッドがついてますが、
これを「冷却」してみるのは、どうでしょうか?(とりあえず、どうなるかの話ですが・・・多分、実機での放熱は困難だと思うので。)
「冷却材」を、吹きかけながら、測ってみるとか。
てことは32ΩでTHD0.1%を絞り出すのは発見かも。
削除放熱パッドあります。熱はとりあえず関係無さそう。
datasheetのグラフを見たら、出力電圧1Vを超えると歪率がグラフを突き抜けて振り切ってるのが痛いです.こりゃひでー
削除けど電源フィルタで修正可能って、TIさんオレを褒めてよ.
PCB rev.5出しました。まーたDHLへ¥2000。
削除DHCじゃないよー
インダクタンスが大きい方が結果が良いみたいですので、レギュレータ出力電圧の過渡現象が悪さをしているんでしょうかね。不思議。
削除me too.
削除5v REGの積セラパスコンを1u,10u,100uと変えてみて感度なかったんで、その説は軽く否定できた風情なんですが、怪しいですよね。怪しいんだこれが。
当初、積セラのtanδ損失が小さ過ぎるとREGが不安定化するという件かと思ったんですが。
削除どーも違うっぽい雰囲気が漂っている作業台周辺。
あと、部品サイズと部品価格的に、L大、C小が有利なので470uH4700uFにします、最終的に。
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