IRリモコンのパルスパターンから垣間見られた事情

たとえばガレージの扉を開閉するリモコンはそれ専用のリモコンを使うのが通常なわけですが、たまたま手元にあるTVのリモコンを使ってビシッとガレージの扉を開閉しちゃいたい、そんなことを目論んでいるわけです．（ガレージの扉というのは喩えです）

その準備として、マイコン基板を使って様々な赤外線（IR)リモコンのパターンを採取しました．

↓パルスパターン採取対象のIRリモコンは、この６種１０ヶです．全てのボタンを採取するわけではなくて、あまり使わないボタン（”減光ボタン”とか”ネットTVボタン”など）を各リモコン毎に一つ採取できれば目的達成です．

パルス数は様々でした．
  ①LGのテレビ           66パルス
  ②TECOのテレビ       66パルス
  ③KOIZUMIの電灯     66パルス     （ボタンによってもっと長いのもあった）
  ④富士通 エアコン     114パルス    （ボタンによってもっと長いのもあった）
  ⑤ダイキン エアコン   582パルス
  ⑥パナ 扇風機           50パルス

なお、パルス数は、   |_______|＾＾＾＾＾＾＾|  これで２個とカウントしてます．

①②③は同じIPを使っているっぽいです．中華設計ゆえの事情か？

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採取したパルスパターンで一致検出もやります．受信したパルスパターンを、あらかじめプログラムに埋め込んでおいたパルスパターンと比較して一致をチェックします．具体的には各パルスの時間長を比較するわけですが、時間長誤差±２０％以下なら一致とみなすラフさを持たせました．
IRの受光素子による弱点と思われますが、光の強弱によってdutyが１０％かそれ以上変動するのが理由です．（別製品のIR受光素子ならもっと高性能かもしれないが）
  光が強いとき      |__________|^^^^^^^^^^^^^^^|   duty50%に近い○
  光が弱いとき    |____________|^^^^^^^^^^^^^|   dutyが小さくなる△

ここで残念な事に、エアコンのリモコンは基本的に一致検出できない、ことがわかりました．
なぜかというと、エアコンのリモコンは、冷房、２６度、弱風、スイング、タイマ、などの情報一式をいちいち送信しているからなのです．なのでとあるボタンを押したときに採取したパルスパターンは、温度設定を２７度に変えただけでトータルでは別種のパルスパターンに変貌してしまいますから、もはや一致検出できません．これは学習リモコンを寄せ付けぬ仕様だと言えるでしょう．データ構造を解析すりゃOKに出来ますが、そこまで知恵を絞る気にはなりません．

そのせいでダイキンのリモコンは本目論見には使用不能でした．伊達に582個ものパルスを送信してるわけじゃないってか、ダイキンリモコン？  （泣）

富士通のリモコンは、風向きボタンが唯一「温度等を送信しないボタン」でラッキーかと思ったのですが、運転中しか風向きを送信しない仕様でしたので、本目論見には達成率５０％ってところでした．う～ん、、、

エアコンのリモコン凝り過ぎ．．．

かしこ


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